2010年10月16日土曜日

12年秋 金鯱vs名古屋 5回戦

10月23日 (土) 西宮


1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
0 0 0 0 0 0 0 1 0 1 金鯱      15勝15敗        0.500  鈴木鶴雄
0 0 0 0 0 0 0 0 X 0 名古屋  10勝19敗2分  0.345  繁里栄


勝利投手 鈴木鶴雄 8勝4敗
敗戦投手 繁里栄   0勝5敗


二塁打 (金)黒澤


鈴木鶴雄、3安打完封


 名古屋に本拠を置くライバル同士の5回戦は白熱の投手戦となった。金鯱先発の鈴木鶴雄は初回の先頭打者石丸藤吉に三塁内野安打を許した以降はパーフェクトピッチングを続ける。すなわち、初回二番の三浦敏一の送りバント以降、7回まで一人の走者も許さぬ好投。一方、名古屋先発の繁里栄も7回まで金鯱打線に6安打を許すも得点を許さず0対0のまま試合は8回を迎える。

 金鯱は8回、この回先頭の矢野槇雄が四球で出塁、四番小林利蔵が送って黒澤俊夫も四球、小林茂太は二飛に倒れるが、瀬井清が左前に決勝タイムリーを放って遂に均衡が破れる。

 鈴木鶴雄は8回一死後、石田政良に右前打を許すが無失点で切り抜け、9回も一死後高木茂に左前打、石丸藤吉にこの日唯一の四球を許すが三浦敏一を遊ゴロ併殺に打ち取り、結局3安打1四球2三振の完封で8勝目、エース古谷倉之助病気休養の穴を埋める活躍を続けており金鯱は勝率5割に復帰する。繁里栄もよく投げたが球運に見放され五連敗。

 翌日の読売新聞は「金鯱の老獪鈴木投手は徹頭徹尾うま味タップリの投球・・・(中略)・・・カーブに或はスローボールに全く感服すべきピッチングであった、これに対する名古屋の繁里も最初から力で対し金鯱の好調な攻撃を完全に近く抑え・・・」と伝えている。名古屋ダービー第五戦は両軍無失策の引き締まった試合、鈴木鶴雄、繁里栄という歴史に埋もれた二人の投手による白熱の投手戦であった。

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