１２年秋 ライオンvsタイガース ５回戦

10月20日 （水） 後楽園


1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 計
0 0 2 0 0 0 0 0 1  0   3  ライオン 　 １０勝１８敗  0.357  桜井七之助 近藤久
0 0 2 0 0 0 0 1 0 1X  4 タイガース  ２３勝６敗    0.793  御園生崇男 景浦将


勝利投手　景浦将　３勝１敗
敗戦投手　近藤久　２勝６敗


二塁打　（ラ）桜井、水谷　（タ）藤井、松木、山口、広田
本塁打　（ラ）藤浪　１号


景浦将、5打数5安打


　ライオンは3回、一死後桜井七之助が左中間に二塁打、鬼頭数雄が中前にタイムリーを放って1点を先制。更に水谷則一の右中間二塁打で鬼頭が還り2-0とする。

　タイガースは3回裏、先頭の岡田宗芳が左前打から盗塁、トップに返り松木謙治郎が右中間に二塁打を放ち1-2、伊賀上良平の右飛で松木は三進、ワイルドピッチで松木が還って2-2の同点とする。更に山口政信が右中間に二塁打、景浦将が三塁内野安打で続くがカイザー田中義雄は一邪飛、藤井勇は中飛に倒れて追加点はならず。

　4回からタイガースは御園生崇男から景浦にリレー、ライオンは桜井七之助から近藤久につなぎ両リリーフ投手の投げ合いが続き両軍無得点。タイガースは8回、一死後景浦がこの日四本目のヒットを右前に運び二番手キャッチャー広田修三が左中間を破って景浦が還り3-2と均衡を破る。

　しかしライオンは9回、一死後藤浪光雄が左翼スタンドに同点ホームランを放ち3-3、9回裏のタイガースは岡田がヒットを放つが無得点で試合は延長に突入。

　10回表ライオンは一死後鬼頭が右前打で出塁、大友一明の遊ゴロをショート岡田が失し、水谷の右前打で一死満塁、しかし浅原直人三振、坪内道則は三ゴロに倒れて無得点。

　10回裏タイガースは先頭の山口が四球で出塁、景浦が五本目のヒットを左前に放ち無死一二塁、広田が送って一死二三塁、藤井の遊ゴロに三走山口がスタート、ショート中野隆雄のバックホームをかいくぐり山口が生還してタイガースがサヨナラ勝ち。

　景浦将は4回からリリーフに立ち7イニングを5安打1四球3三振、打っては5打数5安打の活躍。景浦将に関しては豪打ばかりが伝説として伝わっているが、この日の5安打は右前にライナーのヒット、三前内野安打、ピッチャー強襲ヒット、右前にゴロで抜けるヒット、左前にゴロで抜けるヒットと軽打で左右に打ち分けている。因みにベーブ・ルースについてもタイ・カップは「タイ・カップ自伝」において「ヒットを打つのもうまかった」と伝えている（ベーブ・ルースの終身打率は3割4分2厘、何とイチローよりも上です。）。景浦は今シーズン首位打者に輝くこととなる。



＊写真は景浦の5打数5安打を伝えるスコアブック