2026年4月18日土曜日

1日で13本の三塁打

 昭和22年8月16日に松本県営球場で行われた第1試合の巨人対阪急戦では巨人が1イニング三塁打4本の新記録。

 第2試合の大阪対東急戦では大阪が4本、東急が5本の三塁打を記録。

 当時の長野県営松本野球場(現・セキスイハイム松本スタジアム)は外野スタンドが無く、外野の奥はロープを張ってそこを抜けた場合は「三塁打」という「グラウンドルール」であった。

 したがって、外野を抜けた打球の多くがロープを超えて三塁打となったのが要因であった。

 第2試合では大阪と東急が4人ずつ猛打賞を記録。

 これは外野にロープを張っていたことと直接は関係ない。

 恐らく、グラウンド状態も良くなくイレギュラーバウンドが多かったのではないか。東急の左翼手大下弘は、三遊間を抜けたゴロを3回後逸して3失策を記録した。外野へのゴロでも明確にイレギュラーバウンドと分かれば失策は記録されないが、微妙なバウンドの変化程度では失策が記録される可能性が高い。

 藤村富美男が打った2本の三遊間ヒットはレフト大下が後逸して何れも打者走者の藤村は三塁に達したが、これがイレギュラーバウンドと判断されていれば大下に失策が付かず三塁打が記録されるので、1日で15本の三塁打が記録されるところであった。

 

2026年4月17日金曜日

22年 大阪vs東急 12回戦

8月16日 (土) 松本県営

1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
0 4 1 4 4 0 4 0 1 18 大阪 49勝23敗3分 0.681 若林忠志 渡辺誠太郎 
0 2 0 4 0 2 1 3 1 13 東急 26勝41敗2分 0.388 一言多十 北川桂太郎

勝利投手 若林忠志 15勝8敗 
敗戦投手 一言多十   3勝5敗 
セーブ 渡辺誠太郎   2

二塁打 (大)呉昌征、藤村 (東)大下、一言
三塁打 (大)呉昌征、金田2、長谷川 (東)飯島、鈴木清一2、鈴木圭一郎、長持

勝利打点(大)小林英一 1

猛打賞 (大)呉昌征(4安打)8、金田正泰 7、藤村富美男(4安打)9、本堂保次 4 (東)鈴木清一(4安打)3、大下弘 6、長持栄吉 4、鈴木圭一郎 1


両チーム20安打以上の乱戦

 松本県営の第2試合は若林忠志と一言多十の先発で午後3時2分、金政球審の右手が上がりプレイボール。

 歴史に残る一戦がスタートした。

 大阪は2回表、先頭の玉置玉一が四球で出塁、若林忠志の遊ゴロをショート鈴木清一がエラー、長谷川善三が送りバントを決めて一死二三塁、この日先発マスクを被る小林英一の投ゴロで三走玉置がスタート、一言が本塁送球するがセーフ、野選が記録されて1点を先制、トップに返り呉昌征がライト線に2点タイムリー三塁打を放ち3-0、塚本博睦の二ゴロの間に呉昌征が還ってこの回4点を先制する。

 東急は2回裏、先頭の鈴木圭一郎が左前打で出塁、一言は中前打で無死一二塁、若林の二塁牽制で鈴木圭一郎が刺され、大沢喜好の遊ゴロをショート長谷川が二塁に送球するがセカンド本堂保次が落球して一死一二塁、柴田繁雄の遊ゴロをショート長谷川がエラーする間に二走大沢が還って1-4、トップに返り鈴木清一の中前タイムリーで2-4と追い上げる。

 大阪は3回表、先頭の藤村富美男が三遊間を破り、レフト大下が後逸する間に打者走者の藤村は三塁に進み、本堂の左前タイムリーで5-2とする。

 東急は4回から先発の一言をセンターに回して北川桂太郎が二番手としてマウンドに上がる。

 大阪は4回表、小林の二ゴロをファースト飯島滋弥が落球、トップに返り呉昌征の右中間二塁打で無死二三塁、一死後金田正泰の左中間2点タイムリー三塁打で7-2、藤村の左前タイムリーで8-2、レフト大下が又も後逸して藤村は三塁に進み、本堂の遊ゴロの間に三走藤村が還って9-2とリードを広げる。

 東急は4回裏、二死後鈴木清一が右前打で出塁、苅田久徳監督はストレートの四球、飯島も四球で二死満塁、大下が中前に2点タイムリーを放ち4-9、長持栄吉の右前タイムリーで5-9として二死一三塁、長持が二盗を決めて二死二三塁、若林の二塁牽制が悪送球となる間に三走大下が還って6-9とこの回4点返して3点差に追い上げる。

 大阪は5回表、一死後長谷川が三遊間を破るとレフト大下がこの試合3個目の後逸、打者走者の長谷川は二塁に進み、トップに返り呉昌征の中前タイムリーで10-6、呉が二盗を決め、塚本の右前タイムリーで11-6、金田の右中間タイムリー三塁打で12-6、藤村の左前タイムリーでこの回4点、13-6とリードを広げる。

 東急は6回裏、先頭の飯島がライト線に三塁打、大下の左犠飛で7-13、長持は右前打で出塁、鈴木圭一郎はピッチャーへの内野安打で一死一二塁、一言の三ゴロで鈴木が二封されて二死一三塁、ダブルスチールを決めて8-13と追い上げる。

 大阪は7回表、先頭の金田が中前打で出塁、藤村のライト線二塁打で無死二三塁、本堂が左前に2点タイムリーを放ち15-9、玉置の遊ゴロをショート鈴木清一がエラーして無死一二塁、一死後長谷川の中越え2点タイムリー三塁打で17-8と突き放す。

 大阪は7回から先発の若林に代わって渡辺誠太郎がマウンドに上がる。

 東急は7回裏、先頭の鈴木清一が左中間に三塁打、苅田の左前タイムリーで1点返して9-17とする。

 東急は8回裏、一死後鈴木圭一郎が右中間に三塁打、一言の中越えタイムリー二塁打で10-17、大沢の三塁内野安打で一死一三塁、パスボールで三走一言が還って11-17、大沢は二塁に進んで一死二塁、北川の遊ゴロで大沢が三塁に向かうがショート長谷川からの送球にタッチアウト、二死一塁となるがトップに返り鈴木清一が左越えにタイムリー三塁打を放ち12-17と追い上げる。

 大阪は9回表、先頭の本堂保次がストレートの四球で出塁、玉置の左前打で無死一二塁、渡辺の左前タイムリーで18-12とする。

 東急は最終回、二死後長持が中越えに三塁打、鈴木圭一郎の二飛をセカンド本堂が落球する間に三走長持が還って13-18と最後まで粘るが、最後は一言が投ゴロに倒れて歴史的試合は終了する。

 大阪は21安打18得点、東急は20安打13得点と両チーム20安打以上を記録。

 大阪は猛打賞が4人、東急も4人、両軍合わせて8人が猛打賞を記録した。

 両軍合わせて9本の三塁打を記録。要因は特集でお伝えする。

2026年4月14日火曜日

22年 中日vs金星 8回戦

8月16日 (土) 後楽園

1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
1 0 0 0 1 0 0 0 0 2 中日 43勝25敗1分 0.632 星田次郎 清水秀雄 
0 0 0 0 0 0 0 4 X 4 金星 27勝43敗1分 0.386 内藤幸三

勝利投手 内藤幸三 9勝9敗 
敗戦投手 星田次郎 2勝3敗

二塁打 (中)藤原
本塁打 (金)坪内道則 2号

勝利打点(金)坪内道則 2


坪内道則、逆転ランニングホームラン

 後楽園の第2試合は星田次郎と内藤幸三の先発で午後3時丁度、島球審の右手が上がりプレイボール。

 中日は初回、二死後大沢清が四球を選んで出塁、ここから小鶴誠、杉浦清監督が連続四球で二死満塁、更に笠石徳五郎が押出し四球、4連続四球で1点を先制する。

 立ち上がりの乱れから立ち直った内藤は2回、3回と三者凡退に抑える。3回には小鶴のレフトへの大飛球を好捕した小前博文のファインプレーに救われた。

 中日は5回表、二死後金山次郎が三前に絶妙のセーフティバント、内野安打とサード清原初男の悪送球で二死二塁、大沢が中前にタイムリーを放ち2-0とリードを広げる。

 中日先発の星田は好投を続けて7回まで2安打無失点。

 金星は8回裏、先頭の内藤が三前にセーフティバントを決めて出塁、中日はここでサードを三村勲から山本尚敏に交代、三村はこの後2試合を欠場することになるので怪我があったか、門馬祐が投前に送りバントを決めて一死二塁、辻勇夫に代わる代打三富恒雄が中前打を放って一死一三塁、トップに返り酒沢政夫が二遊間にタイムリーを放ち1-2と1点差、中日はここで星田から好調清水秀雄にスイッチ、大友一明は浅い中飛に倒れて二死一二塁、坪内道則監督の当りは左中間を抜け、2走者に続いて坪内もホームに還る逆転のランニングスリーラン、4-2と試合をひっくり返す。

 初回の4連続四球から立ち直った内藤幸三は、3安打5四球3三振の完投で9勝目をマークする。

 清水秀雄の今季の被本塁打は3本目であるが、その内2本がランニングホームランである。

 坪内道則は6回の守備でも笠石の大きな中飛を好捕するファインプレーを見せていた。内藤は小前と坪内の美技にも助けられたのであった。

 金星8回の逆転劇では、2点ビハインドの無死一塁で門馬祐の記録はお送りバントであるが、点差から考えると自らも生きようとしたバントが犠打になったようだ。これが大逆転劇に結び付いた訳だが、門馬はこのところ活躍が目立ち「ラッキーボーイ」になっている。

2026年4月10日金曜日

22年 巨人vs阪急 13回戦

8月16日 (土) 松本県営

1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
0 0 5 0 0 0 0 4 0 9 巨人 35勝36敗1分 0.493 近藤貞雄 川崎徳次 
0 0 4 0 0 0 0 0 X 4 阪急 35勝39敗2分 0.473 今西錬太郎 天保義夫

勝利投手 川崎徳次     14勝8敗 
敗戦投手 今西錬太郎 15勝10敗

二塁打 (巨)川上、田中 (急)青田
三塁打 (巨)山川、千葉、小松原、武宮

勝利打点(巨)山川喜作 3

猛打賞 (巨)千葉茂 9、田中資昭 3


1イニング4三塁打

 第18節3日目、この夏最後の地方遠征となる松本県営球場の第1試合は近藤貞雄と今西錬太郎の先発で午後1時2分、杉村球審の右手が上がりプレイボール。

 巨人は2回表、先頭の小松原博喜が二遊間に内野安打、平山菊二は三塁戦に内野安打、田中資昭も三前内野安打で無死満塁、武宮敏明の一ゴロが「3-2-3」と渡るホームゲッツーとなって二死二三塁、近藤は右飛に倒れて無得点。

 2回まで両軍無得点であったが試合は3回に大きく動いた。

 巨人は3回表、先頭の呉新亨が四球を選んで出塁、続く山川喜作は中越えにタイムリー三塁打を放ち1点を先制、千葉茂も右中間にタイムリー三塁打を放ち2-0、川上哲治は遊ゴロに倒れるが、小松原が左中間にタイムリー三塁打を放ち3-0、平山も中前タイムリーで続いて4-0、田中資昭の二ゴロで平山は二進、武宮敏明が中越えにタイムリー三塁打を放ち5-0とする。

 巨人は1イニング4本の三塁打を記録、全て打点1のタイムリー三塁打であった。

 阪急は3回裏、先頭の下社邦男が二遊間にヒット、荒木茂も左前打で続き、二死後上田が四球を選んで二死満塁、青田昇がセンター左奥に2点タイムリー二塁打を放ち2-5、二死二三塁となって野口明が右前に2点タイムリーを放ち4-5と1点差に追い上げる。

 1点差に迫られた巨人は4回から川崎徳次をリリーフのマウンドに送る。

 3回以降川上の二塁打1本に抑え込まれてきた巨人は8回表、一死後田中資昭が中前打で出塁、武宮も中前打、川崎は四球を選んで一死満塁、トップに返り呉新亨が中前に2点タイムリーを放ち7-4、山川の当りはピッチャーを強襲し、バックアップしたショート田中幸男は二塁に送球して一走呉新亨はフォースアウト、セカンド上田は併殺を狙って一塁に転送するが、これが悪送球となって二走川崎は三塁を回ってホームイン、8-4となって打者走者の山川は二塁に進み、千葉の中前タイムリーでこの回4点、9-4と突き放す。

 4回からリリーフ登板した川崎徳次は6イニングを3安打無四球3三振無失点の好投、14勝目をマークする。

 巨人は3回表の攻撃で山川喜作、千葉茂、小松原博喜、武宮敏明が4本の三塁打を放った。松本県営球場に詰めかけた2万人の観衆は貴重なプロ野球初の記録を目撃することになった。

 1イニング三塁打4本の記録は、72年後の2019年6月23日にオリックスが記録するまでプロ野球史上唯一の記録であった。

2026年4月9日木曜日

22年 太陽vs南海 14回戦

8月16日 (土) 後楽園

1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
0 0 0 0 0 1 0 0 0 1 太陽 30勝39敗3分 0.429 真田重蔵 
0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 南海 36勝34敗3分 0.514 中谷信夫

勝利投手 真田重蔵 13勝12敗 
敗戦投手 中谷信夫   8勝10敗

二塁打 (太)伊勢川、森下

勝利打点(太)伊勢川真澄 3


真田重蔵、2試合連続完封

 第18節3日目、後楽園の第1試合は真田重蔵と中谷信夫の先発で午後零時59分、国友球審の右手が上がりプレイボール。

 太陽は初回、先頭の辻井弘が四球で出塁、二死後中谷順次が一塁線にヒット、辻井が三盗を決めて二死一三塁とするが、伊勢川真澄は二飛に倒れて無得点。

 南海は1回裏、二死後飯田徳治の当りは遊ゴロ、これをショート松井信勝が一塁に悪送球して打者走者の飯田は二塁に進み、山本一人監督はストレートの四球で二死一二塁、堀井数男は二塁に内野安打、二走飯田は三塁をオーバーラン、セカンド荒川昇治は三塁ベースカバーに入ったショート松井に送球して三本間での挟殺プレー、スコアカードの記載は「4-6-2-5-1H」となっており、最後は本塁ベースカバーに入った真田が飯田にタッチしてスリーアウトチェンジ。

 最初にセカンド荒川からの三塁送球をキャッチしたのがサード中谷ではなくショート松井なので、飯田の走塁が変則的だった可能性が高い。

 南海は4回裏、四球で出塁した山本と田川豊がダブルスチールを決めて一死二三塁のチャンスを作るが後続が倒れて無得点。

 太陽は6回表、一死後藤井勇が四球を選んで出塁、森下重好の左中間二塁打で一死二三塁、中谷順次の遊ゴロで三走藤井がホームに突っ込むがショート小林悟楼からの本塁送球にタッチアウト、二死一三塁となって伊勢川が中前に先制タイムリーを放ち1点をリードする。更に二走中谷が三盗を試み、キャッチャー筒井敬三が三塁送球の際、打者荒川に守備妨害があってスリーアウトチェンジ。

 右打者がバッターボックスで二塁走者が三塁盗塁を試みると、キャッチャーは左にステップして打者の後ろ側から三塁に送球するが、それを見越して荒川が少し下がって捕手の送球を邪魔しようとしたところ、国友球審がイリーガルプレーを宣告した。

 南海は7回裏、先頭の田川が二遊間にヒット、筒井の送りバントを真田が二塁に送球するがセーフ、野選が記録されて無死一二塁、一死後ダブルスチールを決めて二三塁のチャンスを作るが後続が倒れて無得点。

 真田重蔵は3安打5四球3三振で14日に続いて南海打線を2試合連続完封に抑え、13勝目をマークする。真田はこれで6連勝と波に乗っている。

 南海は2つのダブルスチールを決めるなど得意の機動力を発揮したが、これで3試合連続完封負けと打線が湿っている。

2026年4月8日水曜日

22年 中日vs太陽 10回戦

8月15日 (金) 後楽園

1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
0 2 0 0 0 0 1 1 0 4 中日 43勝24敗1分 0.642 服部受弘 清水秀雄 
0 0 0 0 0 1 0 0 0 1 太陽 29勝40敗3分 0.420 井筒研一

勝利投手 服部受弘 12勝3敗 
敗戦投手 井筒研一   6勝8敗 
セーブ     清水秀雄   1

二塁打 (中)服部、大沢

勝利打点(中)服部受弘 2


笠石徳五郎、渋い活躍

 後楽園の第2試合は服部受弘と井筒研一の先発で午後2時51分、島球審の右手が上がりプレイボール。

 中日のスタメン発表時は加藤正二が四番ライトで出場予定であったが、何かのアクシデントがあったようで1回裏の守備からライトは笠石徳五郎に交代した。

 中日は2回表、急遽出場の笠石が4球ファウルで粘って四球で出塁、小鶴誠の一ゴロの間に加藤は二進、杉浦清監督は四球で一死一二塁、三村勲の三ゴロをサード中谷信夫がファンブルして一死満塁、服部の三ゴロ併殺崩れの間に三走笠石が還って1点を先制、二死一三塁からダブルスチールを決めて2-0とする。

 太陽は6回裏、先頭の松井信勝が左前打で出塁、しかし井筒の三ゴロは「5-4-3」と渡るゲッツー、トップに返り辻井弘が四球を選ぶと二盗に成功、藤井勇も死球で二死一二塁、森下重好の中前タイムリーで1点返して1-2と1点差に迫る。

 中日は7回表、先頭の杉浦が右前打で出塁、三村勲が送りバントを決めて一死二塁、服部がレフト線にタイムリー二塁打を放ち3-1と再び2点差とする。

 中日は8回表、一死後大沢清がセンターに打ち返すとイレギュラーバウンドで左中間に抜ける二塁打、笠石が又も2球ファウルで粘って四球を選び、小鶴の三ゴロで笠石が二封されて二死一三塁、杉浦の左前タイムリーで4-1と突き放す。

 3点リードした中日は8回裏から先発の服部に代えて好調清水秀雄をマウンドに送り、キャッチャーも上林繁次郎から藤原鉄之助に交代して逃げ込みを図る。

 太陽は9回裏、二死後荒川昇治は中前打、佐竹一雄もレフト線ヒットで二死一二塁と粘りを見せ、松井に代わる代打池田善蔵のカウントもスリーボールワンストライク、池田は5球目をファウルしてスリーボールツーストライク、一二塁の走者は自動的にスタートを切ったが池田は更に6球目もファウル、清水は7球目を投球と思わせたところ一塁に牽制、一走佐竹は牽制を警戒していなかったか逆を突かれてタッチアウト、中日が逃げ切った。

 加藤正二はこの後数試合欠場することになるので、試合前の練習の際に怪我をしたようである。

 急遽1回裏の守備から出場した笠石徳五郎はよく粘って2つの四球を選んで得点に結び付ける渋い活躍を見せた。

 ここに来て大阪の勢いが落ちてきたところ中日は好調清水秀雄を軸に投手陣が安定しており、首位大阪に3ゲーム差と迫ってきた。

2026年4月7日火曜日

22年 南海vs金星 9回戦

8月15日 (金) 後楽園

1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 南海 36勝33敗3分 0.522 丸山二三雄 
0 0 0 2 0 0 0 2 X 4 金星 26勝43敗1分 0.377 江田孝

勝利投手 江田孝        6勝16敗 
敗戦投手 丸山二三雄 9勝9敗

二塁打 (金)清原

勝利打点(金)門馬祐 1


門馬祐が決勝打

 第18節2日目、後楽園の第1試合は丸山二三雄と江田孝の先発で午後零時59分、西垣球審の右手が上がりプレイボール。

 金星は3回裏、先頭の江田が左前打で出塁、トップに返り酒沢政夫が二前にプッシュバント、これが内野安打となって無死一二塁と先制のチャンス、しかし大友一明の投ゴロを丸山はサードに送り二走江田は三封、サード山本一人監督が一塁に転送して大友もアウトとなって「1-5-3」の変則ダブルプレー、坪内道則監督は左邪飛に倒れて無得点。

 金星は4回裏、先頭の西沢道夫が四球を選んで出塁、清原初男のレフト線二塁打で無死二三塁、小前博文は投ゴロに倒れて一死二三塁、ここで門馬祐が左前に先制の2点タイムリーを放ち2-0とリードする。

 金星は8回裏、先頭の坪内が左前打で出塁、西沢の三ゴロがサード山本のエラーを誘い、無死一二塁から清原が中前にタイムリーを放ち3-0、西沢は三塁に進んで無死一三塁、小前の遊ゴロは「6-4-3」と渡ってゲッツー、この間に三走西沢が還って4-0と突き放す。

 江田孝は3安打4四球2三振で今季4度目の完封、6勝目をマークする。

 南海は2試合連続完封負け。

 江田はここまで6勝16敗の成績であるが6勝のうち4勝が完封勝利。好不調の波は激しいが、キレの良い投球を見せる。4勝の完封のうち3勝は被安打4本以下であり、本日も3安打完封であった。

 門馬祐が殊勲の決勝打を放った。門馬は「台北高商」の出身とされているが、BBM社「日本プロ野球50年史」では、昭和22年の「登録選手名簿」では「台北高商」出身であるものの、昭和23年の「登録選手名簿」では「台北経専」出身とされている。

 「台北高等商業学校」は日本統治下の台湾で設立され、1944年3月に「台北経済専門学校」に改称され、日本の敗戦により1945年には中華民国に接収された。門馬の卒業が昭和19年であれば「台北経専」出身となるが、詳しい経緯は分からない。

 門馬祐のプロ野球在籍は昭和22年、23年の2年間で、昭和23年の出場は無い。プロ入り初の殊勲打であった。