2024年8月17日土曜日

22年 金星vs巨人 2回戦 

5月10日 (土) 後楽園

1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
5 0 0 0 0 1 1 0 0 7 金星 5勝9敗 0.357 重松通雄
0 0 0 0 1 2 0 0 X 3 巨人 4勝10敗 0.286 近藤貞雄 川崎徳次

勝利投手 重松通雄 3勝1敗 
敗戦投手 近藤貞雄 0勝1敗

二塁打 (金)重松、小前
三塁打 (巨)千葉
本塁打 (金)西沢道夫 3号

勝利打点(金)清原初男 1

猛打賞 (金)西沢道夫 3 (巨)千葉茂 1


西沢道夫、本塁打と猛打賞でトップに立つ

 後楽園の第1試合は重松通雄と近藤貞雄の先発で午後1時7分、国友球審の右手が上がりプレイボール。

 金星は初回、先頭の酒沢政夫が左前打で出塁、大友一明の遊ゴロでランナーが入れ替わり、坪内道則監督の遊ゴロをショート田中資昭が一塁に悪送球、続く西沢道夫の三ゴロをサード山川喜作がエラーして一死満塁、清原初男が中前に2点タイムリーを放ち2-0、小前博文の投ゴロで清原が二封されて二死一三塁、重松のレフト線タイムリー二塁打で3-0、辻勇夫が左前に2点タイムリーを放ちこの回5点、5-0とリードする。

 巨人は5回裏、不振の中島治康がバントヒットを試みるが一塁アウト、平山菊二は四球、内堀保の投ゴロを重松が二塁に送球するがセカンド大友が落球、近藤は四球で一死満塁、田中資昭が押出し四球を選んで1-5、しかしトップに返り山川喜作の三ゴロが「5-4-3」と渡ってダブルプレー。

 金星は6回表、先頭の清原の当りは遊ゴロ、これをショート田中がこの日2個目のエラー、小前がレフト線に二塁打を放って無死二三塁、一死後辻の三ゴロをサード山川が2個目のエラーとなる本塁悪送球して6-1とする。

 三遊間が2個ずつのエラーでは苦しい。

 巨人は6回裏、先頭の黒沢俊夫が中前打で出塁、千葉茂がライトにタイムリー三塁打を放ち2-6、川上哲治の左犠飛で3-6と追い上げる。

 金星は7回表、二死後西沢がレフトスタンドに第3号ホームラン、7-3と突き放す。

 これが止めの一発となった。

 重松通雄は7回以降巨人打線を1安打に抑え、5安打3四球2三振で完投、3勝目をマークする。

 西沢道夫は本塁打と猛打賞でトップに立った。リーグを代表するスラッガーに成長してきたのである。

 この時点で巨人は単独最下位に転落した。

 巨人低迷の原因としては
 ①名手山田潔が国民リーグに移って内野陣が弱体化したこと(この日も三遊間が2個ずつエラー)。
 ②中島治康がバントヒットを試みるほど往年の打棒が見られなくなったこと。
 ③藤本英雄が抜けて被本塁打が全20本塁打中6本と投手陣が弱体化したこと。
などがあげられる。

*中島治康は第2打席でバントヒットを試みるが失敗。低迷巨人を象徴するシーンであった(上の「BH」がバント失敗を表す)。



2024年8月16日金曜日

22年 東急vs大阪 2回戦

5月10日 (土) 甲子園

1 2 3 4 5 6 7 8 9  計
0 0 0 0 0 0 0 0 0  0   東急 6勝9敗 0.400 北川桂太郎 上口政 
0 6 4 2 0 1 2 2 X 17 大阪 11勝3敗 0.786 御園生崇男 野崎泰一

勝利投手 御園生崇男 3勝0敗 
敗戦投手 北川桂太郎 1勝2敗 
セーブ     野崎泰一  2

二塁打 (大)本堂、御園生2、藤村、武智、玉置、富樫
三塁打 (東)大下 (大)金田

勝利打点(大)金田正泰 1

猛打賞 (大)呉昌征 2、藤村富美男 2


ダイナマイト打線爆発

 第4節3日目、甲子園の第1試合は北川桂太郎と御園生崇男の先発で午後1時4分、金政球審の右手が上がりプレイボール。

 大阪は2回裏、若林の監督就任で一兵卒に戻った藤村富美男が中前打で出塁、金田正泰の右越えタイムリー三塁打で1点を先制、山口政信は四球、御園生がライトにタイムリー二塁打を放ち2-0、小林英一の右前タイムリーで3-0、小林は二盗に成功、武智修の二ゴロエラーで走者動かず無死満塁、トップに返り呉昌征の投ゴロで三走御園生は本封、パスボールで三走小林が還って4-0、富樫淳は四球で一死満塁、本堂保次が左中間に2点タイムリー二塁打を放ち6-0、一走富樫も三塁を回ってホームを狙うがレフト大下弘、サード横沢七郎の中継で本塁タッチアウト、送球の間に本堂は三塁に達し、続く藤村の打席で北川の投球をキャッチャー熊耳武彦が弾くと本堂はホームに突っ込むが、北川がホームベースカバーして「2-1」と送球されてタッチアウト。

 大阪は3回裏、仕切り直しとなった藤村が中越えに二塁打、金田は四球、山口の中前打で無死満塁、御園生の三ゴロ併殺の間に三走藤村が還って7-0、小林は四球、武智の左中間タイムリー二塁打で8-0、トップに返り呉が中前に2点タイムリーを放ち10-0とする。

 大阪は4回裏、一死後藤村の当りは三ゴロ、これをサード横沢がエラー、金田は四球、二死後御園生がレフト線に2点タイムリー二塁打を放ち12-0とする。

 先発の御園生は4回で降板、5回から野崎泰一がリリーフのマウンドに上がる。

 大阪は6回裏、藤村の左前打と玉置玉一のタイムリー二塁打で1点追加。

 大阪は7回裏、先頭の小林が四球で出塁、一死後呉が右前打、富樫の左前打で一死満塁、藤村が押出し死球を受けて14-0、金田も押出し四球を選んで15-0とする。

 大阪は8回裏、一死後土井垣武が三塁にヒット、武智が左前打、トップに返り呉が中前にタイムリー、富樫も左中間にタイムリー二塁打を放ち17-0とする。

 大阪は御園生崇男と野崎泰一の完封リレー。実況のとおり先発御園生は4回で降板したが勝利投手は御園生に記録された。先発投手が5回を投げずに勝利投手となるケースは戦前に多く見られたが、昭和22年にもまだ見られていたのである。

2024年8月15日木曜日

22年 大阪vs中日 1回戦

5月9日 (金) 甲子園

1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
1 0 0 0 0 0 0 1 2 4 大阪 10勝3敗 0.769 梶岡忠義 
0 0 0 1 0 0 0 0 0 1 中日 10勝4敗 0.714 清水秀雄

勝利投手 梶岡忠義 4勝1敗 
敗戦投手 清水秀雄 2勝1敗

二塁打 (大)富樫、武智、呉

勝利打点 なし


梶岡の完投で大阪が首位

 甲子園の第2試合は序盤戦の天王山とも言える首位攻防戦。梶岡忠義と清水秀雄の先発で午後3時10分、杉村球審の右手が上がりプレイボール。

 大阪は初回、先頭の呉昌征がストレートの四球で出塁、富樫淳の三ゴロの間に俊足呉は一気に三塁に進み、山口政信は四球を選んで一死一三塁、藤村富美男の右犠飛で1点を先制する。

 中日は2回裏、先頭の杉浦清監督が右前打で出塁、一死後杉浦が二盗、しかし二死後梶岡からの二塁牽制に刺される。

 大阪は4回表、一死後藤村の打球は遊ゴロ、これをショート杉浦がエラー、二死後本堂保次の左前打で一二塁とするが、土井垣武は二ゴロに倒れる。

 中日は4回裏、先頭の古川清蔵が四球で出塁、一死後杉浦の三塁線ヒットで古川は三塁に進んで一三塁、加藤正二の一塁線タイムリーで1-1の同点に追い付く。

 大阪は5回表、二死後呉と富樫の連打で二三塁のチャンスを作るが、山口は三振に倒れて無得点。

 大阪は6回表、藤村の四球と金田正泰のヒットで無死一二塁のチャンスを作るが後続なく無得点。

 大阪は8回表、先頭の山口に代わる代打塚本博睦が死球を受けて出塁、藤村の遊ゴロでランナーが入れ替わり、二死後本堂の遊ゴロをショート杉浦が一塁に悪送球、この間に一走藤村が一気にホームに還って2-1と勝ち越す。

 大阪は9回表、一死後武智修が左中間に二塁打、トップに返り呉がレフト線にタイムリー二塁打を放ち3-1、二死後玉置玉一の三塁線タイムリーで4-1と突き放す。

 梶岡忠義は6安打4四球5三振の完投で4勝目をマークする。

 梶岡は今季がルーキーシーズンであるが、戦前に阪神入りが決まりかけていたところ学徒出陣のためプロ入りが遅れていたのである。

 この勝利で大阪は首位に躍り出た。半ゲーム差で中日、更に半ゲーム差で近畿が続く。少し離れて4位に東急、半ゲーム差で太陽、4勝9敗で阪急、金星、巨人が同率最下位。

 昭和22年度ペナントレースは3強2中3弱の様相を呈してきた。

2024年8月14日水曜日

22年 近畿vs巨人 3回戦

5月9日 (金) 後楽園

1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
0 1 3 1 1 0 0 2 0 8 近畿 9勝4敗 0.692 中谷信夫
0 0 0 0 0 0 0 2 2 4 巨人 4勝9敗 0.308 中尾輝三 諏訪裕良

勝利投手 中谷信夫 3勝1敗 
敗戦投手 中尾輝三 0勝3敗

二塁打 (近)筒井、安井2、飯田、堀井 (巨)田中、多田、中島
本塁打 (近)飯田徳治 1号、山本一人 1号

勝利打点(近)飯田徳治 2

猛打賞 (近)安井亀和(4安打)1、飯田徳治(4安打)2


巨人最下位転落

 近畿は2回表、一死後強打を見せ始めてきた飯田徳治がレフトスタンドに先制ホームラン。

 近畿は3回表、先頭の朝井昇が四球から二盗に成功、安井亀和が三前にセーフティバントを決めて無死一三塁、安井の二盗で無死二三塁、河西俊雄が中前に2点タイムリーを放ち3-0、田川豊の二ゴロで河西は二進、山本一人監督の右飛で田川は三進、飯田の三塁タイムリー内野安打で4-0とする。

 近畿は4回表、二死後朝井が再び四球から二盗に成功、トップに返り安井が左中間にタイムリー二塁打を放ち5-0とリードを広げる。

 近畿は5回表、一死後山本がレフトスタンドにホームランを叩き込んで6-0とする。

 近畿は8回表、7回から朝井に代わってショートに入った小林悟楼が4球ファウルで粘って四球で出塁、トップに返り安井の左中間二塁打で無死二三塁、河西に代わる代打岡村俊昭が中前に2点タイムリーを放ち8-0と突き放す。

 巨人は8回裏、一死後田中資昭がレフト線にヒット、トップに返り山川喜作の遊ゴロをショート小林がエラー、ダブルスチールを決めて一死二三塁、黒沢俊夫に代わる代打多田文久三がライト線に2点タイムリーを放ち二塁打を放ち2-8とする。

 巨人は9回裏、先頭の平山菊二に代わる代打小松原博喜が打撃妨害で出塁、中島治康が左中間に二塁打を放って無死二三塁、内堀保に代わる代打川崎徳次が中前にタイムリーを放ち3-8、諏訪裕良に代わる代打呉新亨はストレートの四球で無死満塁、田中は捕邪飛に倒れて一死満塁、トップに返り山川が押出し四球を選んで4-8と一発出れば同点の場面まで詰め寄るが、林清光は三振、千葉茂は左飛に倒れて試合終了。

 中谷信夫は6安打5四球6三振の完投で3勝目をマークする。

 先制本塁打の飯田徳治は5日の巨人戦に続いてこの日も4安打の活躍、軌道に乗ってきた。

 巨人は金星、阪急と並ぶ最下位に転落した。

 近畿はこの時点で首位中日に1ゲーム差であるが、現在甲子園で大阪vs中日の首位攻防戦が行われており終盤まで接戦となっている。

マダックス

試合前に大阪桐蔭の負けを予想した評論家は皆無でしたね(笑)。

しかも92球のマダックスで完封負け。

当ブログは昨夏、今春の優勝校を1回戦終了時に当ブログで公表して予想的中させましたが、今夏はやりません。予想の難しさをよく知っているからです。

馬鹿の一つ覚えのように外れ予想を繰り返す評論家とは一線を画しています。

 

2024年8月13日火曜日

22年 東急vs太陽 3回戦

5月9日 (金) 甲子園

1 2 3 4 5 6 7 8 9  計
1 4 0 0 0 0 1 0 0  6  東急 6勝8敗 0.429 白木義一郎 
2 3 1 4 2 0 0 0 X 12 太陽 6勝7敗 0.462 スタルヒン

勝利投手 スタルヒン 1勝3敗 
敗戦投手 白木義一郎 2勝4敗

二塁打 (太)中谷、スタルヒン2、森下、辻井
三塁打 (東)一言、長持 (太)藤井

勝利打点(太)伊勢川真澄 1

猛打賞 (太)藤井勇 2、中谷順次 1


太陽打線、全員安打の猛攻

 甲子園の第1試合は白木義一郎とスタルヒンの先発で午後1時4分、金政球審の右手が上がりプレイボール。

 東急は初回、先頭の一言多十が右中間に三塁打、ライト辻井弘からの送球を中継したセカンド荒川昇治の三塁送球が悪送球となって一言が生還、1点を先制する。

 太陽は1回裏、一死後荒川が三塁線にヒット、藤井勇の中前打で荒川は三進、送球の間に打者走者の藤井も二塁に進み、二死後中谷順次がレフト線に逆転の2点タイムリー二塁打を放ち2-1とリードする。

 東急は2回表、先頭の飯島滋弥が四球で出塁、白木は中前打、熊耳武彦が送りバントを決め、苅田久徳監督は四球を選んで一死満塁、清水喜一郎が三塁にタイムリー内野安打を放ち2-2の同点、一死後横沢七郎の遊ゴロをショート蔵本光夫がエラーして3-2と逆転、長持栄吉が右前に2点タイムリーを放ち5-2とリードを広げる。

 太陽は2回裏、先頭の伊勢川真澄が右前打で出塁、蔵本の遊ゴロをショート清水がエラー、スタルヒンが右越えにタイムリー二塁打を放ち3-5、一死後荒川がライトにタイムリーを放ち4-5と1点差、藤井の左犠飛で5-5の同点に追い付く。

 太陽は3回裏、先頭の佐竹一雄が四球から二盗に成功、伊勢川が右前に勝越しタイムリーを放ち6-5とリードする。

 東急は4回表、先頭の苅田が四球から二盗に成功、一死後一言が死球を受けて一二塁、横沢の遊ゴロは「6-4-3」と転送されるが一塁はセーフ、二走苅田が三塁を回るとファースト佐竹はサード中谷に送球、中谷がキャッチャー伊勢川に送球してタッチアウト。

 観客を意識する苅田らしい走塁であった。白木はこの年、開幕戦から投ゴロをキャッチャー熊耳に送球してから一塁に刺す「1-2-3」のプレーを何度か見せているが、苅田監督の理解と協力が無ければあり得なかったであろう。

 太陽は4回裏、先頭の藤井が右中間に三塁打、森下重好がレフト線にタイムリー二塁打を放ち7-5、中谷が右前にタイムリーを放ち8-5、送球の間に中谷は二塁に進み、佐竹の左前打をレフト大下弘がエラーする間に中谷が還って9-5、この間に佐竹は二塁に進み、一死後蔵元の中前打をセンター柴田繫雄もエラーして佐竹が生還、10-5とする。

 太陽は5回裏、二死後藤井が右前打で出塁、森下の投ゴロを白木がエラー、中谷が中前に4打点目となるタイムリーを放ち11-5、センター柴田のエラーで森下は三塁に進み、佐竹の遊ゴロをショート清水がエラーして12-5とする。

 東急は7回表、長持の三塁打と大下の左犠飛で1点返すが焼け石に水。

 スタルヒンは6安打5四球1死球3三振の完投で今季初勝利、戦後2勝目をマークする。打っては二塁打が2本、戦後になっても相変わらずバッティングはいい。

 白木義一郎は17安打を打たれながら完投。12失点であったが味方が7失策で自責点は7であった。

 太陽打線は全員安打の猛攻。トップの辻井弘以外の8人が得点を記録した。

2024年8月12日月曜日

22年 阪急vs金星 1回戦

5月9日 (金) 後楽園

1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
0 0 0 8 0 0 0 0 0 8 阪急 4勝9敗 0.308 溝部武夫 野口二郎 
1 0 1 0 0 0 0 2 X 4 金星 4勝9敗 0.308 江田孝 内藤幸三

勝利投手 野口二郎 1勝2敗 
敗戦投手 江田孝    1勝5敗

二塁打 (急)青田 (金)西沢
本塁打 (金)江田孝 1号、西沢道夫 2号

勝利打点(急)野口二郎 1

猛打賞 (金)西沢道夫(4安打)2


阪急、金星と並ぶ7位に浮上

 第4節2日目。後楽園の第1試合は溝部武夫と江田孝の先発で午後1時丁度、島球審の右手が上がりプレイボール。

 金星は初回、一死後大友一明が四球で出塁、坪内道則監督の左前打で一死一二塁、西沢道夫が左前にタイムリーを放ち1点を先制する。

 金星は3回裏、江田がレフトスタンドにホームランを放ち2-0とリードする。

 阪急は4回表、先頭の野口明が右前打で出塁、坂井豊司、森田定雄が連続四球で無死満塁、下社邦男の中前タイムリーで1点差、溝部に代わる代打野口二郎が右前に逆転の2点タイムリーを放ち3-2、山田伝は三ゴロで一死二三塁、トップに返り田中幸男のレフト線タイムリーで4-2、一走野口二郎は三塁に進み、打者走者の田中も送球の間に二塁に進んで再度一死二三塁、上田藤夫の二ゴロで三走野口二郎がホームに突っ込み、セカンド大友がバックホームするが野選となって5-2、一死一三塁から青田昇の左前タイムリーで6-2、野口明の遊ゴロで青田が二封されて二死一三塁、坂井の三ゴロをサード清原初男がエラーする間に三走上田が還って7-2、森田の左前タイムリーでこの回8点、8-2と大きくリードする。

 阪急は4回から溝部の代打に出た野口二郎がそのままマウンドに。

 金星は8回裏、ヒットの酒沢政夫を一塁に置いて西沢がレフトスタンドにツーランを放ち4-8と追い上げるがここまで。

 リリーフの野口二郎が6イニングを4安打1四球3三振、西沢の一発に抑えて今季初勝利をあげる。

 西沢道夫はこれまでシーズン最多本塁打が1本であったが、この日は自己最高となる第2号を放った。西沢が戦後有数のホームランバッターに飛躍するきっかけとなる一発だったのである。

 阪急は開幕から最下位を独走していたが、ようやく7位金星に並ぶところまで回復してきた。