10月12日 (火) 西宮
1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
0 1 0 0 0 0 0 0 0 1 阪神 34勝29敗6分 0.540 三輪八郎 若林忠志
0 0 0 0 1 2 0 0 X 3 西鉄 29勝34敗7分 0.460 近藤貞雄 重松通雄 野口二郎
勝利投手 野口二郎 17勝12敗
敗戦投手 三輪八郎 8勝9敗
二塁打 (神)塚本 (西)重松、富松
勝利打点 祖父江東一郎 1
祖父江東一郎が決勝打
阪神は初回、先頭の塚本博睦が右中間に二塁打、金田正泰はストレートの四球で無死一二塁、しかし藤村冨美男は二飛、景浦将は遊ゴロ、門前真佐人は中飛に倒れて無得点。
西鉄は1回裏、先頭の中村信一が三遊間に内野安打、濃人渉が四球を選んで無死一二塁、黒沢俊夫の送りバントは三邪飛となって失敗、野口明のライト線ヒットで一死満塁、しかし中村民雄は捕邪飛、山田秀夫は三振に倒れて無得点。
阪神は2回、先頭の御園生崇男が四球で歩いて二盗を試みるがキャッチャー中村民雄からの送球にタッチアウト、玉置玉一が四球を選んで出塁、三輪八郎のピッチャー強襲ヒットで一死一二塁、武智修が左前にタイムリーを放って1点を先制、西鉄ベンチはここで先発の近藤貞雄から重松通雄にスイッチ、塚本は一飛、金田は中飛に倒れてこの回1点止まり。
阪神先発の三輪八郎に2回~4回を三者凡退に抑えられた西鉄は5回、一死後重松が左中間に二塁打、富松信彦のニゴロで重松は三進、トップに返り中村信一は四球、農人の三塁線タイムリーで1-1の同点に追い付く。
阪神は6回、先頭の門前が四球を選び二盗を試みるがキャッチャー中村民雄からの送球にタッチアウト、御園生が四球を選ぶと、西鉄ベンチは重松に代えてエース野口二郎を投入、田中は三ゴロ、三輪八郎は三振に倒れて西鉄のリリーフ策が効を奏す。
西鉄は6回裏、先頭の中村民雄の当りは三ゴロ、これをこの回からサードに入っている田中義雄が一塁に悪送球、打者走者の中村は一気に三塁まで進み、山田はストレートの四球で無死一三塁、阪神ベンチはここで先発の三輪八郎から若林忠志にスイッチ、祖父江東一郎が左前に勝越しタイムリーを放って2-1、野口二郎も左前にタイムリーを放って3-1と突き放す。
西鉄三番手の野口二郎は圧巻の投球で3回3分の2を無安打2四球1三振無失点の好リリーフ、17勝目をあげる。
勝利打点を記録した祖父江東一郎は戦前は昭和18年でプロ生活を終える。戦後は愛知産業に所属して昭和21年はレフト、昭和22年と23年は投手として3年連続都市対抗に出場し、昭和25年の2リーグ分裂に乗じて毎日オリオンズでプロ野球に復帰し、2年間投手として出場する。その後、電通に入社して出世し、常務にまで昇進して2015年に92歳で亡くなることとなる。プロ野球出身としての出世頭でしょう。