2010年10月7日木曜日

一騎討ち ⑨

 いよいよポストシーズンが開幕、注目のポストシーズン初見参となるロイ・ハラデーが初戦からやってくれました。ポストシーズンにおけるノーヒット・ノーランは、1956年ワールドシリーズ第五戦におけるドン・ラーセンの完全試合以来のこととなります。

 危なかったのは3回の内野フライ、ピッチャーズマウンド上空に上がり、一旦捕りに行きかけたハラデーは下がります。サードのバルデスとファーストのライアン・ハワードが交錯、背の高いハワードが危うくキャッチしました。更に二死後二番手ピッチャーウッドの当りはこの日唯一のいい当たりとなりライト右へ、ジェイソン・ワースがスライディングキャッチして事なきを得ました。

 4回二死からのジョーイ・ボットの当りは三遊間へのゴロ、ショートのジミー・ロリンズが逆シングルで捕ってノーステップスロー。相変わらずいい肩しています。6回一死からの代打カイロの一打はハラデーの足許を襲う打球、これもショートジミー・ロリンズがバックアップして一塁に矢のような送球。

 7回は四番スコット・ローレンが三打席連続三振。実は一番危なかったのは9回二死、最後の打者となる一番ブランドン・フィリップスの打席、当りはぼてぼてのキャッチャー前ゴロでしたがフィリップスが投げだしたバットのところにちょうど打球が転がりバットと接触、キャーッチャーカルロス・ルイーズはこの難しい打球を素手でつかむや片膝をついてノーステップスロー、快速フィリップスが間一髪アウトとなってドン・ラーセン以来の快挙が達成されました。

 ポストシーズンの成績はサイ・ヤング賞投票及びMVP投票の対象外となりますが、矢張り印象度に影響を及ぼすでしょう。サイ・ヤング賞はほぼ決まりと思いますが、1992年のデニス・エカーズリー以来の投手としてのMVPにも大いに期待がかかります。


(本日のブログはMLBホームページの画像を基に構成させていただきました。)


*写真はドン・ラーセンが完全試合を達成した瞬間を捉えたショット。この写真とマウンドから降りてくるラーセンにヨギ・ベラが飛びつくシーンが有名です。当時のヤンキースタジアムにはライト後方のフェンスにスコアボードがありました。


0 件のコメント:

コメントを投稿