2020年1月31日金曜日

21年 セネタースvs巨人 4回戦


6月13日 (木) 西宮 

1 2 3 4 5 6 7 8 9 計 
0 0 0 0 0 0 2 0 0 2 セ軍 9勝17敗 0.346 黒尾重明 
0 0 1 5 0 0 0 0 X 6 巨人 16勝9敗1分 0.640 諏訪裕良 

勝利投手 諏訪裕良 2勝3敗
敗戦投手 黒尾重明 3勝5敗 

二塁打 (セ)鈴木 (巨)諏訪
三塁打 (巨)中島

勝利打点 なし


中島治康復帰!

 第2試合は午後2時55分、杉村主審の右手が上がりプレイボール。

 巨人は中島治康が復帰、「日本野球年鑑」によると「この節から監督に復帰」とのこと、六番ファーストでの出場となった。


 巨人は3回裏、一死後山田潔が左前打で出塁、トップに返り呉新亨の投前バントが野選を誘って一死一二塁、山川の中飛で二走山田はタッチアップから三塁に進んで二死一三塁、千葉の遊ゴロをショート鈴木清一がエラーする間に三走山田還って1点を先制する。


 巨人は4回裏、先頭の多田が左前打で出塁、中島が戦後初ヒットとなる右越え三塁打を放ち2-0、林清一が死球を受けると二盗に成功して無死二三塁、諏訪の左中間への当りが二塁打となって中島が生還し3-0、、林は三塁にストップしたがレフト白木からの返球をショート鈴木が落球する間にホームに還って4-0、更に鈴木がホームに悪送球するダブルエラーの間に諏訪は三塁に進み、山田が四球から二盗に成功して再度無死二三塁、呉が中前に2点タイムリーを放ちこの回5点、6-0と大きくリードする。


 巨人先発の諏訪裕良は大量点をバックに快調なピッチングで6回まで無失点で切り抜けたが7回に足踏みした。


 セ軍は7回表、二死後一言が中前打を放って出塁、ここから白木が四球、飯島も四球、大下が押出し四球、黒尾も押出し四球を選んで2-6、しかし長持は三球三振に倒れて反撃はここまで。


 諏訪裕良は8回、9回と二人の走者を出すが無失点で切り抜け、9安打8四球3三振の完投で2勝目をあげる。7回に4連続四球と乱れたが、5回の打席で受けた死球が影響したかもしれない。


 監督として復帰した中島治康は打っても4打数2安打1打点、三塁打1本。第1打席と第2打席は初球打ち、第3打席も2球目を打って、「来た球を打つ」バッティングスタイルは戦前と変わっていない。一般にはこれが「悪球打ち」として伝わっている。



*中島治康の復帰戦で諏訪裕良が完投勝利。中島と諏訪は昭和25年には大洋で再び同僚になる。大洋初年度のチームサイン色紙に二人のサインが並んでいるのも何かの因縁か。この時の諏訪は「高野」姓に変わっている。左上は長持栄吉。


2020年1月30日木曜日

21年 タイガースvs阪急 4回戦


6月13日 (木) 西宮 

1 2 3 4 5 6 7 8 9 計 
0 1 0 0 4 0 1 0 2 8 タ軍 13勝13敗 0.500 御園生崇男 藤村冨美男 
0 0 0 1 0 1 4 0 0 6 阪急 17勝11敗 0.607 天保義夫 野口二郎 

勝利投手 藤村冨美男 4勝0敗
敗戦投手 野口二郎     5勝3敗 

二塁打 (タ)長谷川、藤村、呉、金田 (急)山田、野口明、下社
三塁打 (タ)金田 (急)青田

勝利打点 (タ)金田正泰 2

猛打賞 (タ)金田正泰(4安打)1 (急)青田 7


4安打の金田が決勝二塁打

 第8節は変則日程で、関西に集結したタ軍、阪急、セ軍、巨人の4球団による7試合のみとなる。

 初日の第1試合は御園生崇男と天保義夫の先発で午後1時丁度、金政主審の右手が上がりプレイボール。好調な投手同士の対決で投手戦が予想されたが、試合は意外な展開となった。


 タ軍は2回表、二死後池端忠夫がストレートの四球で出塁、長谷川善三の右中間二塁打で池端が先制のホームを踏み1-0とリードする。


 今季2度の登板が2安打完封、1安打完封の御園生は本日も立ち上がりから好調で、3回まで三者凡退の連続。


 9日の試合で御園生に1安打完封を許した阪急は4回裏、一死後山田伝がストレートの四球で出塁、青田がレフト線にヒット、野口明も中前打を放って一死満塁、三木の三ゴロをサード土井垣がバックホームするがキャッチャー池端が後逸、1-1の同点とする。打者走者の三木が二塁に向かうと池端はショート長谷川に送球、これを見て三塁に達していた青田がホームに向かうが、長谷川から池端に送球されてタッチアウト。状況からすると、三木が前の走者がストップしているのを見ずに二塁に向かってしまったようだ。


 タ軍は5回表、先頭の御園生が左前打で出塁、トップに返り呉昌征が右前打、金田がライト線にヒットを放ち無死満塁、本堂が押出し四球を選んで2-1と勝ち越し、阪急ベンチはここで先発の天保から野口二郎にスイッチ、藤村の投ゴロで三走呉が本封されて一死満塁、続く土井垣の打席でキャッチャー坂田が三塁に牽制悪送球、三走金田が還って3-1、バックアップしたレフト青田からの返球も悪送球、三塁に進んでいた本堂も還って4-1、一走藤村は三塁に進み、土井垣の遊ゴロの間に藤村が還ってこの回4点、5-1とリードする。


 阪急は6回裏、先頭の山田が左中間に二塁打、青田がレフト線にタイムリーを放ち2-5と追い上げる。


 タ軍は7回表、一死後金田が左中間に二塁打、二死後藤村がレフト線に二塁打を放ち6-2と突き放す。


 阪急は7回裏、一死後野口二郎がレフト線にヒット、尾西は中飛に倒れるが、トップに返り上田が右前打、山田が四球を選んで二死満塁、ここで青田が中越えに走者一掃の三塁打を放ち5-6と1点差、野口明も中越えに二塁打を放ち6-6と同点に追い付く。


 タ軍は8回から先発の御園生がファーストに回り、ファーストに入っていた藤村冨美男監督がマウンドに上がる。


 阪急は8回裏、藤村の代わりバナを捕らえて先頭の下社がライト線に二塁打、一死後野口二郎が四球を選び、尾西の投ゴロの間に二者進塁して二死二三塁、トップに返り上田はストレートの四球で二死満塁、しかし山田が三振に倒れて無得点。


 タ軍は9回表、先頭の御園生が左前打で出塁、トップに返り呉が右中間に二塁打を放ち無死二三塁、ここで金田が左中間に決勝の二塁打を放ち8-6と勝ち越す。


 阪急は最終回、二死後三木がライト線にヒット、続く下社の打席で藤村が一塁に牽制悪送球、二死二塁となって下社は四球、ところがこの時二走三木がスタートを切っておりキャッチャー池端からの三塁送球にタッチアウト、下社の四球は生きるが三木の盗塁失敗でゲームセット。


 この敗戦で阪急は首位の座を巨人に明け渡すこととなった。タイムリーエラーの青田がミスを帳消しにする4打点で追い付き流れをつかんだかに見えたが、リリーフ藤村を打ち崩せなかったことが敗因。8回裏二死満塁で藤村投手が山田伝を三振に仕留めたところがこの試合のポイントとなった。


 決勝二塁打を放った金田正泰は4安打の活躍。この年首位打者に輝く金田は前の試合の時点ではまだ2割台前半、ここから打率を上げていくことになる。



2020年1月28日火曜日

野球週報2020 その4


1月22日(水) 品川区南ふ頭のグラウンドで品川ベースボールクラブの練習。寒い中を3時間程度。打撃練習ではサードを守って個人ノック状態でした(笑)。

1月23日(木) 休養日。


1月24日(金) 天王洲アイルのグラウンドで草野球。遅れて到着したため第1試合は途中出場で1打数1安打。相手は好投手で外角低めのスライダーを見逃しと空振りでツーストライクに追い込まれてから1球ボールの後の4球目、外角低めぎりぎりのスライダーに喰らい付いての中前打でした。この日使ったゼットのブラックキャノンZⅡならではのヒット、いつものウィルソンディマリニの金属バットだったらヒットにはならなかったかも。ブラックキャノンは公式戦でしか使いません。練習ではミズノの木製バット、一般戦ではディマリニの金属を使っています。新素材は劣化が激しいので、経済合理性からそうしているのですが、練習では難しいバット、試合では簡単なバットを使うのは合理的な考えでもあります。第2試合はキャッチャーで、左前打、中前打と続いて今日は10割かと思ったところ、三飛、三ゴロで4打数2安打。左太腿のストレッチを十分やって膝下の骨に痛みが出なかったことが収穫。


1月25日(土) ジムで体幹、上半身筋トレ。肩トレはインナーとアウター。足上げ腹筋は10回を20セットで200回。ストレッチのやり方を少し変えました。品川ベースボールクラブの先輩が「ジムでストレッチを40分やってる」と聞いたので感化されました(笑)。


1月26日(日) 休養日


1月27日(月) ジムでインターバルトレーニングを背番号と同じ42分、ウォーク18分。久しぶりのインターバルで死ぬかと思いましたが、ジャッキー・ロビンソンが見守ってくれたようです(笑)。


1月28日(火) 雨で草野球は中止。自宅で素振り180本。マスコット代わりに使っているジュンイシイの硬式バットで100本。練習で使う軟式バット3本で50本。仕上げは試合用のブラックキャノンで30本。

2020年1月27日月曜日

第8節の試合消化について


 6月13日~16日の第8節は、西宮の7試合のみとなります。

 梅雨時なので東京は雨続きかと思いきや、気象庁のホームページによると昭和21年6月13日から15日に東京では雨は観測されておらず、16日に5ミリの降雨があった模様です。


 ということは、初めから後楽園での試合予定はなかったようです。


 神戸でも13日から15日は降雨が観測されておらず、スコアカードの「天候」欄でも好天であったことが確認できます。16日は8.6ミリの降雨が観測されており、第1試合は小雨の中で行われましたが、第2試合は中止になった模様で、第8節は合計7試合のみとなりました。


 第9節は6月20~24日に連日東西で2試合ずつ、合計20試合が行われます。週間MVPの表彰は、第8節と第9節を統合して行いますのでご了承ください。



21年 第7節 週間MVP


週間MVP

投手部門
 巨人 近藤貞雄 2

 2勝0敗1完封。タイガース戦に2戦連続起用されて2連勝、今節巨人4連勝の立役者となった。巨人は伝統的にタイガースにエースを、阪急に二番手をぶつけるローテーションを採用してきた。沢村はタイガース戦に、スタルヒンは阪急戦に起用されてきた。今季は近藤をタ軍に、藤本を阪急にぶつけており、ここまで7勝2敗防御率1.15の近藤をエース扱いしている。


打撃部門
 ゴールドスター 菊矢吉男 1

 巨人4連勝の打の立役者となった黒沢を推す声も多かったが、15打数9安打3得点2打点、二塁打3本、本塁打1本の猛打を見せ付けた菊矢が選出された。



殊勲賞
 タイガース 御園生崇男 2
 9日の阪急戦で1安打完封。

 グレートリング 木村勉 1
 13打数5安打4得点5打点。

 タイガース 池端忠夫 1
 9日の阪急戦で野口二郎から決勝スリーラン

 巨人 多田文久三 2
 15打数3安打ながら6打点、勝利打点2個。

敢闘賞
 巨人 黒沢俊夫 1
 15打数6安打3得点3打点。巨人4連勝の打の立役者。MVP候補筆頭であったが、菊矢の猛打に譲る。

 阪急 上田藤夫 1 
 21打数8安打3得点5打点。

 ゴールドスター 石田光彦 1
 2勝0敗、2試合連続完投勝利。

 グレートリング 安井亀和 1
 18打数8安打4得点。

 ゴールドスター 田中宣顕 1
 17打数7安打4得点4打点。

技能賞
 パシフィック 佐竹一雄 1
 6月7日のゴ軍戦で初回から連続盗塁阻止で勝利を手繰り寄せる。

 巨人 千葉茂 1
 12打数5安打4得点3打点5四球。得意の右打ちで黒沢と共に巨人4連勝の立役者。

 パシフィック 辻井弘 4
 15打数6安打5得点2打点。「曲者」。何かをやらかす男。

 グレートリング 別所昭 1
 投手兼任で10打数6安打。

2020年1月26日日曜日

21年 タイガースvs巨人 4回戦


6月10日 (月) 後楽園 

1 2 3 4 5 6 7 8 9 計 
0 0 0 0 0 2 0 0 0 2 タ軍 12勝13敗 0.458 渡辺誠太郎 
2 0 0 0 0 0 0 4 X 6 巨人 15勝9敗1分 0.625 近藤貞雄 

勝利投手 近藤貞雄     7勝2敗
敗戦投手 渡辺誠太郎 1勝7敗 

二塁打 (タ)藤村 (巨)多田

勝利打点 (巨)多田文久三 6

猛打賞 (タ)土井垣武 3 


巨人が2度「5-2-3」のゲッツー

 後楽園の第2試合は渡辺誠太郎と近藤貞雄の先発で午後3時14分、池田主審の右手が上がりプレイボール。

 タ軍は初回、一死後金田が四球を選んで出塁、土井垣のニゴロをセカンド千葉が二塁ベースを踏んで一塁に送球、「4B-3」のダブルプレー。


 巨人は1回裏、先頭の呉新亨が四球を選んで出塁、山川は中飛に倒れるが、千葉が四球を選んで一二塁、黒沢のニゴロの間に二者進塁して二死二三塁、このチャンスに多田が左中間二塁打を放ち2点を先制する。


 タ軍は3回表、先頭の乾国雄の当りは三ゴロ、これをサード山川が一塁に悪送球して乾は二塁に進み、渡辺の三塁内野安打で無死一三塁、長谷川善三の二遊間のゴロは中前に抜けるが三走乾は動かず無死満塁、トップに返り呉昌征は遊飛に倒れて一死満塁、金田の当りはショートライナー、二走渡辺が飛び出しており、捕球したショート山田が二塁ベースを踏んで「無捕殺併殺」。


 タ軍は4回表、先頭の土井垣が右前打、藤村も中前打、御園生が死球を受けてクリーンナップトリオが無死満塁のチャンスを作るが、池端は三振に倒れ、乾に代わる代打本堂の三ゴロをサード山川は本塁に送球して三走土井垣は本封、キャッチャー多田が一塁に転送して「5-2-3」のダブルプレー。


 タ軍は6回表、先頭の土井垣が左前打、藤村のレフト戦二塁打で無死二三塁、御園生は二飛、池端は浅い左飛に倒れるが、本堂が四球を選んで二死満塁、渡辺が左前に同点の2点タイムリーを放ち2-2と追い付く。


 タ軍は7回表、一死後金田が四球を選んで出塁、土井垣が左前打、藤村も四球を選んで一死満塁、ここで御園生の三ゴロを山川が又も本塁に送球、三走金田は本封、多田が一塁に転送して再び「5-2-3」のダブルプレー。


 巨人は8回裏、先頭の呉新亨がセンター右にヒット、山川が送りバントを決め、千葉はストレートの四球で一二塁、黒沢が左前に流して一死満塁、多田が押出し四球を選んで3-2と勝ち越し、林清一が押出し死球を受けて4-2、藤本が中前に2点タイムリーを放ち6-2と大きくリードする。


 タ軍は9回表、一死後呉昌征が中前打、金田も右前打を放って一二塁、しかし土井垣の遊ゴロが「6-4-3」と渡ってダブルプレー、ゲームセット。


 近藤貞雄は11安打4四球1三振の完投でハーラートップタイの7勝目をマークする。


 巨人守備陣は5個の併殺を決めた。その内「5-2-3」のゲッツーが2度。サード山川の正面に緩いゴロが飛んだため山川は本塁に送球したのであろう。正面の早いゴロや三遊間寄りのゴロであれば「5-4-3」を狙ったはずである。但し、2度とも1点もやれない場面だったので本封を優先させた可能性もある。




2020年1月23日木曜日

21年 セネタースvsゴールドスター 5回戦


6月10日 (月) 西宮 

1 2 3 4 5 6 7 8 9 計 
0 0 0 0 0 1 1 0 2 4 セ軍 9勝16敗 0.360 黒尾重明 
1 0 0 0 0 0 0 0 0 1 ゴ軍 11勝13敗1分 0.458 内藤幸三 

勝利投手 黒尾重明 3勝4敗
敗戦投手 内藤幸三 4勝7敗 

二塁打 (セ)長持 (ゴ)菊矢

勝利打点 (セ)白木義一郎 1


白木が打で活躍

 西宮の第2試合は黒尾重明と内藤幸三の先発で午後3時5分、金政主審の右手が上がりプレイボール。審判は金政、杉村の二氏。

 セ軍は二番レフトに白木義一郎を起用。現在最下位のセ軍としては何とか打開策を図りたいところ。


 ゴ軍は初回、一死後大友が四球を選んで出塁、坪内の遊ゴロの間に大友は二進、田中宣顕の中前タイムリーで1点を先制する。打者走者の田中が二塁に向かおうと一塁を大きくオーバーラン、センター一言多十からのバックホームをカットしたピッチャー黒尾が一塁に送球して田中はタッチアウト。ここは大友の本塁生還を助ける目的と言うよりも田中の走塁ミスと見るべきか。


 ゴ軍は2回裏、先頭の菊矢が右中間に二塁打、菊矢は二塁ベースをオーバーラン、センター一言からの送球を受けたサード飯島が二塁に送球するが悪送球、菊矢は二塁に戻り記録は二塁打と飯島にも失策が記録される。一死後末崎のサードライナーで二走菊矢が飛び出しており、捕球した飯島が二塁に送球、これが菊矢に当たって、一旦二塁に戻りかけた菊矢は再び三塁に走るが白球を拾い上げたセカンド横沢がタッチしてアウト、併殺が記録された。不慣れなサードを守る飯島の送球が乱れた回であった。


 ゴ軍は3回裏、先頭の辻功が左前打で出塁、坂本勲も二遊間にヒットを放って無死一二塁、トップに返り酒沢は一邪飛に倒れて一死一二塁、続く大友はフルカウントから三振、塁上の走者がスタートを切っており、キャッチャー熊耳が三塁に送球して二走辻はタッチアウト、三振ゲッツーが記録された。


 セ軍は4回までノーヒット、5回に初安打が出るが無得点が続く。


 セ軍は6回表、一死後大下の当りはニゴロ、これをセカンド大友が一塁に悪送球、黒尾の三ゴロの間に大下は二進、長持が右越えに二塁打を放ち1-1の同点に追い付く。


 セ軍は7回表、二死後一言が中前打を放つと二盗に成功、白木が左前に勝越しタイムリーを放ち2-1とリードを奪う。


 ゴ軍は8回裏、先頭の酒沢が四球を選んで出塁、しかし大友の一ゴロが「1-4-3」と渡ってダブルプレー、坪内も三振に倒れて無得点。


 セ軍は9回表、先頭の横沢が左前打、レフト田中からの返球が悪送球となる間に横沢は三塁まで進み、一死後鈴木清一がストレートの四球から二盗に成功、一言は三振に倒れて二死二三塁、ここで白木が左前に2点タイムリーを放ち4-1と突き放す。


 ゴ軍9回裏、一死後菊矢が四球で出塁、しかし内藤のニゴロが「4-6-3」と渡ってダブルプレー、万事休す。


 黒尾重明は7安打4四球1死球5三振の完投で3勝目をあげる。


 セ軍は野手で起用した白木義一郎が2安打3打点の活躍。白木はこの後、野手兼任でこき使われることになる。


 セ軍は4併殺を記録して、飯島の送球ミスはあったものの守り勝ちでもあった。



2020年1月22日水曜日

21年 中部日本vs阪急 3回戦


6月10日 (月) 後楽園 

1 2 3 4 5 6 7 8 9  計 
0 0 0 0 0 1 2 0 0   3 中部 8勝13敗2分 0.381 森井茂 西沢道夫 
0 6 2 0 0 0 3 2 X 13 阪急 17勝10敗 0.630 天保義夫 

勝利投手 天保義夫 6勝2敗
敗戦投手 森井茂     6勝5敗 

二塁打 (急)青田、山田
本塁打 (中)加藤正二 5号

勝利打点 なし

猛打賞 (急)上田藤夫(4安打)4、青田昇 6


九番尾西が攻撃の起点

 後楽園の第1試合は森井茂と天保義夫の先発で午後1時8分、島主審の右手が上がりプレイボール。

 阪急は2回裏、先頭の野口明が四球を選んで出塁、一死後坂田が左前打、天保も四球で一死満塁、尾西のニゴロをセカンド木下政文が後逸、更にバックアップのライト加藤正二も後逸、このダブルエラーの間に三走野口明に続いて二走坂田も還って2-0、一死二三塁から山田伝は三ゴロに倒れるが、上田が中前に2点タイムリーを放ち4-0、青田のライト線二塁打で二死二三塁、野口二郎が左前に2点タイムリーを放ちこの回一挙6点を取って試合の主導権を握る。


 阪急は3回裏、二死後尾西が中前打で出塁、トップに返り山田のレフト戦二塁打で二死二三塁、上田が右前にタイムリー、青田も二遊間にタイムリーを放って2点を追加、8-0と大きくリードする。


 中部先発の森井は3回で降板し、4回から西沢道夫がマウンドに上がる。


 5回まで1安打無得点の中部は6回表、二死後岩本がツーナッシングと追い込まれながら四球を選んで出塁、金山の当りは三ゴロ、これをサード三木がエラー、古川の三塁へのヒットがタイムリーとなって1点を返す。


 中部は7回表、先頭の加藤がレフトスタンドにホームランダービー独走となる第5号を叩き込んで2-8、一死後服部の三ゴロをサード三木が一塁に悪送球、西沢が四球を選び、服部が三盗を決めて一死一三塁、藤原が左前にタイムリーを放ち3-8とする。


 阪急は7回裏、先頭の尾西が左前打で出塁すると二盗に成功、トップに返り山田がレフト線にヒット、上田が4打点目となるこの日3本目のタイムリーを右前に放ち9-3、青田の三ゴロをサード木下が二塁に送球するが鈴木秀雄が落球、これを見て三塁に進んだ山田がホームを狙うが、白球を拾い上げた鈴木からのバックホームにタッチアウト、一死二三塁となって下社の中前タイムリーで10-3、野口明の右犠飛で11-3とする。


 阪急は8回裏、先頭の坂田が四球で出塁すると二盗に成功、一死後尾西のニゴロの間に坂田は三進、トップに返り山田が四球から二盗に成功、上田も四球を選んで二死満塁、青田がレフト線に2点タイムリーを放ち13-3とする。


 天保義夫は大量点をバックにテンポ良く好投、5安打2四球2三振の完投で6勝目をマークする。


 中部は加藤正二がホームランダービー独走となる第5号ホームランを放った以外は良いところがなかった。


 阪急は九番尾西が2安打3得点で攻撃の起点となった。尾西が塁に出た時の阪急は強い。



2020年1月21日火曜日

野球週報2020 その3


1月15日(水) 天王洲アイルのグラウンドで品川ベースボールクラブの今季初練習。小雨交じりの中で3時間程度。

1月16日(木) 野球殿堂博物館で資料閲覧。その前に秋葉原のバッティングセンターで90キロのストレートを1セット、110キロのストレートを2セット、カーブ1セット。ミート中心の練習でした。


1月17日(金) 1月8日以来の休養日。


1月18日(土) 雪のため品川ベースボールクラブの練習は中止。代わりに、昼から品川エンジェルスのチーム運営についてミーティング。夕方からアメリカ野球学会東京支部の定例会及び懇親会(飲み会)。その前に、午前中は自宅マンションのランニングマシンで30分ランと15分ウォーク。


1月19日(日) ジムで体幹、筋トレの無酸素運動。肩トレはインナーとアウター。足上げ腹筋は10回を10セットで100回。


1月20日(月) ジムでLSDの有酸素運動。ラン1時間、ウォーク15分。


1月21日(火) 野球殿堂博物館で資料閲覧。その前に秋葉原のバッティングセンターで110キロのストレートを3セット、カーブを1セット、スライダーを1セット。



2020年1月20日月曜日

21年 グレートリングvsパシフィック 6回戦


6月10日 (月) 西宮 

1 2 3 4 5 6 7 8 9 計 
0 0 0 0 1 2 3 0 0 6 グ軍 13勝11敗 0.542 別所昭 松川博爾 丸山二三雄 
0 2 0 0 0 4 2 0 X 8 パ軍 13勝13敗2分 0.500 真田重蔵 

勝利投手 真田重蔵     7勝4敗
敗戦投手 丸山二三雄 5勝4敗 

二塁打 (グ)木村、田川 (パ)木暮

勝利打点 なし

猛打賞 (グ)別所昭 1


真田重蔵、ハーラー単独トップに立つ

 第7節の最終日は後楽園と西宮で2試合ずつ。西宮の第1試合は別所と真田の先発で午後1時丁度、杉村主審の右手が上がりプレイボール。

 パ軍は一番ショートに白石敏男、四番ライトに藤井勇を起用。この日から正式に登録が認められた可能性がある(←要調査)。


 パ軍は2回裏、その藤井が先頭打者として四球を選んで出塁、森下が中前打を放ち、一走藤井は二塁にストップしたが打者走者の森下は一塁をオーバーラン、「8-1-6」と渡ってタッチアウト、一死二塁から辻井が右前にゴロで抜けるヒット、二走藤井は三塁にストップしたがライト岡村が三塁に送球、これを見た打者走者の辻井が二塁を陥れて一死二三塁、いかにも「曲者」辻井らしい好走塁であるが、岡村の三塁送球は意味がなく隠れたミスとなった。このチャンスに高須清がレフト線に先制の2点タイムリーを放ち2-0とする。


 グ軍は5回表、先頭の木村勉が四球を選んで出塁、別所が中前打で続き、宮崎の投ゴロを真田が三塁に送球して二走木村は三封、一死一二塁となってトップに返り安井が左前にタイムリーを放ち1-2と追い上げる。


 グ軍は6回表、先頭の山本一人監督が4球ファウルで粘って四球で出塁、堀井の一ゴロの間に山本は二進、清水は中飛に倒れるが、木村がライト線に同点のタイムリー二塁打を放ち2-2、別所がレフト線に勝越しのタイムリーを放ち3-2と逆転に成功する。


 パ軍は6回裏、一死後小島利男が3球ファウルで粘って四球で出塁、藤井が右前打で続き、森下は二直に倒れるが、辻井が四球を選んで二死満塁、高須が押出し四球を選んで3-3の同点、伊勢川の中前タイムリーで4-3と逆転、更に真田もストレートの押出し四球を選んで5-3、グ軍ベンチは突然乱れた別所を退けて松川博爾をリリーフに送るが、トップに返り白石も押出しの死球を受けて6-3と大逆転に成功する。


 ところがグ軍は7回表、先頭の田川が左中間に二塁打を放って反撃開始、岡村の左前タイムリーで4-6、山本もレフト線にヒット、堀井が四球を選んで無死満塁、清水は初球を叩いて三飛に倒れるが、木村が押出し四球を選んで5-6、松川の投ゴロで三走山本は本封されて二死満塁、宮崎がレフト線に同点タイムリーを放ち6-6と追い付く。更に二死満塁が続くが、トップに返り安井は三振に倒れて同点止まり。ここは真田が踏ん張った。


 グ軍は7回から松川に代えて三番手として丸山二三雄をマウンドに送る。


 パ軍は7回裏、二死後森下が四球を選んで出塁、辻井の右前打で森下は三塁に進んで二死一三塁、高須が四球を選んで二死満塁、伊勢川の遊ゴロで万事休すかと思われた瞬間、ショート宮崎の二塁送球が悪送球となって三走森下に続いて二走辻井も生還、8-6と勝ち越す。


 息を吹き返した真田重蔵は8回、9回と1四球ずつを出すものの無安打に抑え、157球の力投で11安打6四球6三振の完投、ハーラー単独トップに立つ7勝目をあげる。


 グ軍の直接の敗因は宮崎仁郎のタイムリーエラーであるが、勝負のポイントは7回表、木村の押出し四球で1点差に迫ってなお一死満塁で松川博爾をそのまま打席に送った場面。確かに松川は昭和19年には野手としてフル出場しているが今季はここまで13打数2安打で、代打や野手としての起用もない。次の回から丸山二三雄をリリーフに送っているのだから、打撃の良い丸山を代打に送る手もあった。何より、この日は木村勉がスタメンマスクで筒井敬三が代打要員として控えていた。実際、9回表には清水秀雄の代打として筒井を起用している。


 但し、山本一人監督の頭には別の考えがあったかもしれない。松川がこの試合の前に出場したのは6月1日のセネタース戦、この試合で松川は4打数ノーヒットに終わっているが3打席連続セカンドライナーを打っている。山本監督はこの松川のミートの巧さに賭けた可能性が考えられる。



*6月1日のセネタース戦、松川博爾は3打席連続でセカンドライナーを打っている。このミート力が、山本監督の脳裏に刻み込まれていた可能性がある。



2020年1月18日土曜日

21年 阪急vsタイガース 3回戦


6月9日 (日) 後楽園 

1 2 3 4 5 6 7 8 9 計 
0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 阪急 16勝10敗 0.615 野口二郎 
0 0 0 0 3 0 0 0 X 3 タ軍 12勝12敗 0.500 御園生崇男 

勝利投手 御園生崇男 2勝0敗
敗戦投手 野口二郎     5勝2敗 

二塁打 (タ)富樫
本塁打 (タ)池端 1号

勝利打点 (タ)池端忠夫 1


池端忠夫、決勝スリーラン

 後楽園の第2試合は野口二郎と御園生崇男の先発で午後3時23分、島主審の右手が上がりプレイボール。

 タ軍先発の御園生は快調な立ち上がりで3回までパーフェクトピッチング。


 阪急先発の野口二郎も初回先頭の呉昌征に中前打を許すが、二死後呉の二盗をキャッチャー日比野が刺して3人で攻撃を終えると、2回~4回は三者凡退の連続。


 阪急は4回表、二死後青田がセンター右にチーム初ヒット、青田が二盗を決めるが、野口明は遊ゴロに倒れて無得点。



 阪急は5回表、二死後下社が四球を選んで出塁するが、日比野は三ゴロに倒れて無得点。

 タ軍は5回裏、先頭の藤村が左前打で出塁、土井垣は右飛に倒れるが、富樫がストレートの四球を選んで一死一二塁、ここで池端のレフトへの当りは風に乗ってスタンドに吸い込まれ先制スリーラン、3-0とリードする。

 6回以降、阪急は敵失で2人の走者を出しただけでシャットアウト負けを喫する。


 御園生崇男は1安打1四球無三振の完封で2勝目をあげる。御園生は今季2度目の登板で2試合連続完封勝利。「日本野球年鑑」によると「シュート」が良かったとのこと、捕邪飛1本を含めて内野飛球が6本あった。


 8回を完投した野口二郎の投球数は86球、御園生も98球で、試合時間は1時間丁度であった。


 この日の後楽園は風速6.7メートルの強風が吹き荒れ、池端忠夫はその強風に乗せて決勝スリーランを放った。プロ野球在籍1年の池端にとって、唯一の本塁打であった。



2020年1月17日金曜日

21年 巨人vs中部日本 3回戦


6月9日 (日) 後楽園 

1 2 3 4 5 6 7 8 9 計 
0 0 0 0 0 0 1 0 3 4 巨人 14勝9敗1分 0.609 中尾輝三 
0 0 0 0 0 0 0 2 0 2 中部 8勝12敗2分 0.400 井上嘉弘 森井茂 

勝利投手 中尾輝三 2勝1敗
敗戦投手 井上嘉弘 1勝1敗 

二塁打 (中)服部、小鶴 (巨)呉新亨
本塁打 (中)小鶴 1号

勝利打点 黒沢俊夫 3


黒沢俊夫、逆転決勝打

 本日は後楽園の2試合のみ。書き入れ時の日曜なので、関西は雨であった可能性が高い。と思って、気象庁のホームページで当日の神戸の天気を検索してみると(西宮のデータは1976年以降でないと検索できません)、この日の降水量は19.4mmでした。因みに「書き入れ時」の語源は「商売で取引が忙しくなる時に、帳簿に数字を書き入れること」とのこと。「掻き入れ時」の表記は間違いのようですのでご注意ください。

 この日の後楽園も昨日に続いて天気は晴れなれど強風で砂塵が舞う中で行われた。スコアカードの「天候」欄には「6.7米」と書かれているので、この日の風速は6.7メートルであったようです。「天候」欄に「風速」と思しき数字が書き込まれているのは初めて見ました。気象庁のデータでは東京の降水量はゼロですが風速のデータは残っていません。地域によっては風速も分かるのですが。気象庁のホームページ以外に当日の東京の風速を調べる術があるかもしれませんが、そんなことばかりをやっていると実況中継が進みませんのでこの辺で・・・。


 後楽園の第1試合は中尾輝三と井上嘉弘の先発で午後1時6分、池田主審の右手が上がりプレイボール。


 両軍6回まで無得点。中尾は9回で10安打を打たれ、井上は8回3分の1で10四球を与えているので、両軍走者は出すが点が入らないという歯痒い展開。それが終盤、突如として試合が動き出す。


 巨人は7回表、先頭の中尾がストレートの四球で出塁、山田潔も四球を選んで無死一二塁、トップに返り呉新亨の送りバントは捕前のゴロとなってキャッチャー服部が三塁に送球して中尾は三封、一死一二塁となってダブルスチールを敢行、服部からの三塁送球が悪送球となって山田が生還し1点を先制する。


 中部は8回裏、二死後古川がレフト線にヒット、小鶴がレフトポール際に逆転のツーランを叩き込んで2-1とリードを奪う。


 巨人は9回表、先頭の山田がストレートの四球で出塁、一死後山川も四球、中部ベンチはここで井上から森井茂にスイッチ、千葉の三塁内野安打で一死満塁、黒沢が右前に逆転の2点タイムリーを放ち3-2、一走千葉は三塁に進み、黒沢が二盗を決めて一死二三塁、多田の遊ゴロの間に三走千葉が還って4-2とする。


 中部は9回裏、一死後服部が左越えに二塁打、森井に代わる代打西沢の投ゴロに二走服部が飛び出してしまいタッチアウト、それでも藤原鉄之助が中前打を放って二死一二塁と最後の粘りを見せるが、トップに返り岩本は左飛に倒れてゲームセット。


 中尾輝三は10安打3四球1三振の完投で2勝目をマークする。巨人はこれで4連勝となった。


 井上が出した10個の四球のうち、5個までが「ストレートの四球」。余りにも淡白な投球であった。


 「日本野球年鑑」によると、井上は「風に乗った速球でジャイアンツを抑えるかに見えた」とのことで、センター方向からの風を利用したピッチングであった模様。ところが、第2試合の池端のホームランは「風に乗った」とも書かれている。この日の東京都文京区の風は舞っていたのか。



*「天候」欄に書き込まれた「風速」と思しき数字。



追記


 西沢のピッチングについて、「日本野球年鑑」には「西沢は幾分球速を取り戻したとはいえ制球意にまかせずストライクを取らんとして打たれて敗れた」と書かれている。

 「西沢道夫の投球」をアップした時点では読んでいませんでしたが、当ブログも「当てずっぽう」で書いているのではないことが証明されました(笑)。



西沢道夫の投球


 西沢はここまで8試合に登板して1勝4敗、防御率5.05、WHIP1.90。51回3分の2を投げて被安打49本、与四球49個、与死球2個、被本塁打3本で、平均1イニングにヒットと四死球で2人の走者を出している。投手として限界にきていることは間違いない。

 戦前の西沢は長身から投げ下ろす速球と小さな変化球で勝負する投手であった。カットボールに近い球を投げていたと考えられる。元々四球の多いピッチングスタイルであったが、戦後は微妙なコントロールがなくなって四球が多くなり、甘い球を長打されている。


 この原因が戦争で肩を痛めたことによるとされているが、戦後も戦前同様又はそれ以上の投球を続けている投手が多く存在することは実況中継でお伝えしているとおり。清水秀雄も内藤幸三も、戦前のような剛球は影を潜めているが軟投派として好投を続けている。西沢にはその対応力がなかったということであり、戦争で肩を痛めたことが原因ではない。


 カットボールを主体とするピッチングスタイルが、微妙なコントロールを失ったことにより機能しなくなった。この後打者として大成する結果だけを見て、後付けで戦争で肩を痛めて打者に転向したとされているだけのことである。当ブログでは、西沢が打者に転向していく過程をお伝えしていきます。


*参照:2011年3月4日付け「西沢道夫のピッチング」
https://shokuyakyu.blogspot.com/2011/03/blog-post_04.html


2020年1月16日木曜日

21年 阪急vs中部日本 2回戦


6月8日 (土) 後楽園 

1 2 3 4 5 6 7 8 9 計 
0 1 0 0 1 0 2 0 1 5 阪急 16勝9敗 0.640 笠松実 
0 0 1 0 0 0 0 0 1 2 中部 8勝11敗2分 0.421 西沢道夫 

勝利投手 笠松実     4勝3敗
敗戦投手 西沢道夫 1勝4敗 

二塁打 (中)岩本
三塁打 (急)野口明
本塁打 (急)日比野 1号、山田 1号

勝利打点 (急)日比野武 2


日比野武が決勝本塁打

 後楽園の第2試合は午後3時8分試合開始。西宮の第1試合は2時25分に終了して第2試合は35分のインターバルで3時丁度の試合開始。後楽園の第1試合は2時18分に終了しているので50分かかっている。この日の後楽園球場は強風が吹き荒れて砂塵が舞っていたので、グラウンド整備に時間がかかったのかもしれない。

 阪急は2回表、先頭の野口明が中越えに三塁打、三木の三塁線タイムリーで1点を先制する。


 中部は3回裏、一死後西沢が中前打で出塁、藤原鉄之助のニゴロでランナーが入れ替わり、トップに返り岩本章が左越えにタイムリー二塁打を放ち1-1の同点に追い付く。


 阪急は5回表、先頭の日比野がレフトポール際にホームランを叩き込んで2-1と勝ち越す。


 中部は4回裏、一死後小鶴が遊失に生きるが、加藤正二の三ゴロが「5-4-3」と渡ってダブルプレー。


 中部は5回裏、一死後服部、西沢が連続四球、しかし藤原は二飛、トップに返り岩本は中飛に倒れて無得点。


 中部は6回裏、一死後古川が左前打を放つが二塁を欲張りタッチアウト、直後に小鶴が左前打を放つが、加藤は中飛に倒れて無得点。


 中部は中盤のチャンスを拙攻で潰したのが大きく響いた。


 阪急は7回表、先頭の笠松が四球を選んで出塁、九番尾西が送って上位打線につなぎ、トップに返り山田伝は中飛に倒れるが、上田が左前打を放って二死一三塁、青田が四球を選んで二死満塁、このチャンスに野口明が右前に2点タイムリーを放ち4-1と突き放す。


 阪急は9回表、一死後山田がレフスタンドにホームランを叩き込んで5-1とダメ押す。


 中部は9回裏、先頭の小鶴が左前打で出塁、一死後木下の一ゴロの間に小鶴は二進、服部が中前にタイムリーを放ち2-5とするが、最後は西沢の三ゴロで服部が二封されてゲームセット。


 笠松実は8安打2四球1三振の完投で4勝目を飾る。


 西沢道夫は9回を完投して9四球。四球から崩れて失点を重ねたのではないが、甘く入った球を野口明に三塁打、日比野と山田に本塁打された。矢張り、コントロールが悪いことが敗因である。


 西沢は今季を境に打者に転向して成功する。西沢が投手としての限界に達したのは戦争で肩を痛めたからであると言われているが、肩を痛めた結果どのような投球になってしまったのかを分析するのが「野球史研究」の使命である。西沢は肩を壊した結果、コントロールが悪化した。数字が証明している。



2020年1月15日水曜日

野球週報2020 その2


1月8日(水) 品川ベースボールクラブの本年初練習は雨のため中止。昨日の試合でキャッチャーをやって左膝の下の骨に痛みが出ているので本日は大事をとって休養日。歩行6千歩。

1月9日(木) 秋葉原のバッティングセンターで110キロのストレートを7セット打込み。各打席バント2本でスウィングは125本。頭を残す練習。打球を目で追わず、結果は後から知る。鋭いライナーがネットに突き刺さりました。


1月10日(金) 天王洲アイルのグラウンドで2試合。第1試合はセンター。第1打席はライト前にクリーンヒット、第2打席は少し上がりましたがセンターにヒット、第3打席も真っ芯でとらえて三遊間を抜くかという当たりでしたがサードに好捕されてアウト、第4打席は中飛で4打数2安打。第2試合はキャッチャーをやる予定でしたが左膝下の骨の痛みが引かないのでセンター。第1打席は詰まった当りの投ゴロ、第2打席はレフト線に鋭いライナーのタイムリー二塁打、内角球に対して巧く右肘を畳んで捌けたので切れませんでした。第3打席は右手が下から出てしまい投飛、3打数1安打でした。昨日のバッティングセンターでの打込みが功を奏しましたね。


1月11日(土) ジムで体幹、筋トレ。肩トレはインナーとアウター。足上げ腹筋は10回×20セットで200回。


1月12日(日) 本日は目黒で品川エンジェルスの全国大会準優勝祝賀会。その前に秋葉原のバッティングセンターで110キロのストレートを3セットとカーブ1セット。第3打席では20本中11本がヒットと判定されて打率5割5分。


1月13日(月) ジムで体幹、筋トレ。肩トレはインナーとアウター。足上げ腹筋は10回×21セットで210回。


1月14日(火) 本日は野球殿堂博物館で行われた「野球殿堂入り通知式」に参加。私が殿堂入りしたのではなく、維持会員として招待されました(笑)。その前に秋葉原のバッティングセンターで110キロのストレートを4セット、カーブ1セット、スライダー1セット。



21年 パシフィックvsグレートリング 5回戦


6月8日 (土) 西宮 

1 2 3 4 5 6 7 8 9 計 
0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 パ軍 12勝13敗2分 0.480 湯浅芳彰 
0 0 3 0 1 0 3 1 X 8 グ軍 13勝10敗 0.565 丸山二三雄 

勝利投手 丸山二三雄 5勝3敗
敗戦投手 湯浅芳彰     2勝4敗 

三塁打 (グ)安井

勝利打点 (グ)堀井数男 3

猛打賞 (グ)山本一人 4、木村勉 1


丸山二三雄、今季2度目の完封

 西宮の第2試合は午後3時丁度、金政主審の右手が上がりプレイボール。審判は金政、杉村の二氏。

 グ軍は河西が欠場して、初めてとなる安井-田川の一二番コンビ。


 グ軍は初回、二死後岡村が四球を選んで出塁、山本一人監督の中前打で二死一二塁、ここでダブルスチールに成功、いきなり得意の機動力を見せ付け、堀井は四球で二死満塁、しかし別所は中飛に倒れて無得点。


 グ軍は3回裏、先頭の岡村が四球を選んで出塁、山本の左前打で無死一二塁、堀井が左前に先制タイムリーを放ち1-0、キャッチャー伊勢川からの二塁牽制が悪送球となって二者進塁、別所はストレートの四球で無死満塁、木村勉がライト線に2点タイムリーを放ち3-0とする。


 グ軍は5回裏、二死後安井が左越えに三塁打、田川の中前タイムリーで4-0とする。グ軍はこの回で早くも10安打を記録。


 グ軍は7回裏、木村が中前打、丸山もライト線にヒット、桶川隆がセンター右にタイムリーを放ち5-0、トップに返り安井の中前打で無死満塁、田川の左前タイムリーで6-0、岡村の差犠飛で7-0として試合を決める。


 グ軍は8回裏、先頭の別所が左前打、木村が三塁線にヒット、一死後桶川の三ゴロをサード高須清がベースを踏んで二走別所は三封、しかし高須の一塁送球が悪送球となって二死二三塁、ここで湯浅がボークを犯して8-0とする。


 味方の大量得点をバックに丸山二三雄は終始安定したピッチング、4安打3四球5三振で今季2度目の完封、5勝目をマークする。


 パ軍はこの試合が今季初のシャットアウト負け、これで全チームが完封負けを記録した。


 グ軍は7回に迫力の5連打、全員安打で17安打の猛攻を見せるが、14残塁でもあった。



2020年1月14日火曜日

野球殿堂入り通知式


 維持会員として「野球殿堂入り通知式」に出席させていただきました。平日に行われるので昨年までは行けなかったのですが、「自由の身」となって初めて参加しました(笑)。

 今年の殿堂入りは田淵幸一氏、前田祐吉氏、石井連蔵氏の3人。


 田淵の大きな弧を描くホームランはよく覚えています。内角が苦手だった田淵が西武移籍後の日本シリーズで右脇を締めて内角球をホームランしたシーンが印象的です。


 前田監督の第一次時代は全く記憶なし。福島監督時代に惜しくも優勝できず、請われて二度目の監督に就任して志村、鈴木哲の二本柱で久しぶりに黄金時代を築きました。


 石井監督の第一次時代も全く記憶なし。第二次時代は仕事が忙しかった時期と重なっておりそもそも野球はほとんど見ておらず、コメントできる立場にありません。それでも、「伝説の早慶六連戦」が未来永劫語り継がれていくことは理解しています。


 ゲストスピーカーは山中正竹氏、大久保前監督、小宮山現監督の3人。現役時代の知られざるエピソードが聞ける、貴重な時間でした。



*野球殿堂入り通知書を受け取る田淵氏。


2020年1月13日月曜日

21年 巨人vsタイガース 3回戦


6月8日 (土) 後楽園 

1 2 3 4 5 6 7 8 9 計 
3 0 2 0 0 0 0 0 0 5 巨人 13勝9敗1分 0.591 近藤貞雄 
0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 タ軍 11勝12敗 0.478 野崎泰一 渡辺誠太郎 

勝利投手 近藤貞雄 6勝2敗
敗戦投手 野崎泰一 2勝4敗 

勝利打点 (巨)多田文久三 5

猛打賞 (巨)林清一 1、近藤貞雄 2 (タ)長谷川善三 1


近藤貞雄、無四球完封でハーラートップタイ

 後楽園の第1試合は近藤貞雄と野崎泰一の先発で午後1時6分、島球審の右手が上がりプレイボール。

 この日は9,298人の観衆を集めたが、天気は晴れながら風が強く、砂塵が舞う中で行われた。


 タ軍は土井垣が復帰してからベンチを暖めていた池端忠夫が5月27日以来のスタメンマスク、土井垣がサードに入り藤村監督はファーストに回る。


 巨人は初回、一死後山川が三塁線にセーフティバントを決めて出塁、千葉の右前打で山川は三塁に進み、ライト御園生からの三塁送球の間に打者走者の千葉も二塁を陥れて一死二三塁、千葉の右前打はフルカウントからだったので自動的にランエンドヒットの形になったか、黒沢は四球を選んで一死満塁、多田が右前に2点タイムリーを放ち2-0、林も左前にタイムリーで続きこの回3点を先制する。


 巨人は3回表、先頭の山川が左前打で出塁、千葉の遊ゴロの間に山川は二進、黒沢が中前にタイムリーを放ち4-0、タ軍はここで野崎から渡辺誠太郎にスイッチ、多田は三遊間に内野安打、ショート長谷川の悪送球が加わり黒沢は三塁に進み、林が右前に2打席連続となるタイムリーを放って5-0と突き放す。


 巨人先発の近藤は初回、2回と三者凡退。3回、先頭の池端に中前打を許すがキャッチャー多田が池端の二盗を阻止、ここから長谷川と呉昌征に連打を許すが、金田を遊ゴロに打ち取り無失点。5回は先頭の土井垣をファースト諏訪のエラーで生かすが、渡辺を遊ゴロ併殺に打ち取る。6回は先頭の長谷川にヒットを許し、呉昌征の投ゴロを二塁に悪送球して自らのエラーで無死二三塁のピンチを迎えるが、金田の右飛でタッチアップから本塁を狙った長谷川をライト林が好返球で刺してピンチを免れる。


 近藤は8回も二死から長谷川、呉の連打で一二塁とするが金田を中飛に打ち取り、最終回は三者凡退に抑えて、6安打無四球1三振で今季2度目の完封、ハーラートップタイに並ぶ6勝目をマークする。


 タ軍は九番長谷川が3安打、トップの呉昌征が2安打とここでチャンスを作った3度とも二番金田が凡退。ちぐはぐな攻撃で近藤を助けた。日本野球では二番打者を「つなぎ役」と決めつけている。金田は好打者であるが、この日は打線を切ってしまった。近代野球では二番に「最強打者」を配すのが「常識」となっている。タ軍は強打者を多く抱えているので、二番に土井垣を配して金田を九番に固定すれば、より「ダイナマイト打線」が威力を発揮するのではないか。呉がピッチャーの時は金田をトップに回せばよい。



2020年1月12日日曜日

21年 ゴールドスターvsセネタース 4回戦


6月8日 (土) 西宮 

1 2 3 4 5 6 7 8 9 計 
0 0 1 1 0 0 0 3 2 7 ゴ軍 11勝12敗1分 0.478 石田光彦 
2 0 0 0 1 1 0 0 0 4 セ軍 8勝16敗 0.333 白木義一郎 

勝利投手 石田光彦     6勝6敗
敗戦投手 白木義一郎 5勝5敗 

二塁打 (ゴ)田中、菊矢、末崎
三塁打 (ゴ)石田 (セ)大下
本塁打 (ゴ)菊矢 1号

勝利打点 なし

猛打賞 (ゴ)菊矢吉男 2、坂本勲 1 (セ)長持栄吉 1


石田光彦、ハーラートップタイに並ぶ

 本日は後楽園と西宮で2試合ずつ。西宮の第1試合は石田光彦と白木義一郎の先発で午後1時丁度、杉村主審の右手が上がりプレイボール。

 セ軍は白木が5月20日以来の登板。


 エースの復帰で気合が入るセ軍は初回、先頭の一言多十が四球を選んで出塁、鈴木清一は右飛に倒れるが、飯島の打席で一言が二盗に成功、飯島の遊ゴロの間に一言は三進、大下が中越えに三塁打を放ち1点を先制、続く黒尾も左前にタイムリーを放ち2-0と幸先のいいスタートを切る。


 復帰の白木は初回、大友に四球を与えるが無失点。2回は先頭の菊矢に二遊間ヒットを許すが、末崎のサードライナーに菊矢が飛び出しダブルプレー。


 ゴ軍は3回表、一死後坂本勲が中前打で出塁、トップに返り酒沢の右前打で坂本は三塁に進み、ライト長持からの三塁送球の隙をついて打者走者の酒沢も二塁を狙うが、サード飯島の二塁送球にタッチアウト、大友が四球から二盗を決めて二死二三塁、坪内が左前にタイムリーを放ち1点を返して1-2とする。


 ゴ軍は4回表、先頭の菊矢がレフトスタンドに同点ホームランを叩き込んで2-2と追い付く。


 白木に勝ち星をと燃えるセ軍は5回裏、先頭の一言が四球を選ぶと二盗に成功、鈴木の送りバントは捕前のゴロとなりキャッチャー辻功からの二塁送球に一言は二三本間に挟まれタッチアウト、しかし巧く時間を稼いで打者走者の鈴木は二塁に進み、飯島の右飛で鈴木はタッチアップから三塁に走り、ライト末崎からの三塁送球が悪送球となる間に鈴木が還って3-2と勝ち越す。


 セ軍は6回裏、一死後長持が中前打、センター坪内がこの打球を弾いて長持は二塁に進み、熊耳の遊ゴロの間に長持は三進、横沢七郎の右前にタイムリーで4-2とリードを広げる。


 白木は5回、先頭の坂本に中前打を許すが、トップに返り酒沢を一飛、大友を三ゴロ併殺に打ち取る。6回は二死後菊矢に死球を与え、末崎に中前打、石田をストレートの四球で歩かせて二死満塁、しかし辻を二飛に打ち取り無失点。7回は三者凡退に抑えて、2点リードで終盤を迎える。


 ゴ軍は8回表、坪内が左前打で出塁、田中宣顕のレフト戦二塁打で坪内がホームに還り3-4、菊矢の投ゴロの間に田中は三進、末崎は三振に倒れて二死三塁、石田が中越えに三塁打を放ち4-4の同点、辻の遊ゴロをショート鈴木が一塁に悪送球して石田が生還、5-4と逆転に成功する。更に坂本が左前打、トップに返り酒沢はストレートの四球で二死満塁、大友はニゴロに倒れて追加点はならず。


 ゴ軍は9回表、一死後田中が中前打、菊矢の左中間二塁打で田中が還り6-4、末崎のライト線二塁打で7-4として試合を決める。


 石田光彦は7安打6四球6三振の完投で6勝目をマークしてハーラートップタイに並ぶ。

 白木義一郎は9回を完投して14安打4四球1死球2三振、139球の投球であった。最後はバテた。


2020年1月11日土曜日

21年 タイガースvs阪急 2回戦


6月7日 (金) 後楽園 

1 2 3 4 5 6 7 8 9 計 
0 0 0 1 0 1 0 0 0 2 タ軍 11勝11敗 0.500 呉昌征 
0 0 1 0 0 0 1 1 X 3 阪急 15勝9敗 0.625 笠松実 野口二郎 

勝利投手 野口二郎 5勝1敗
敗戦投手 呉昌征     4勝2敗 

三塁打 (タ)藤村

勝利打点 なし


タ軍、3併殺の拙攻

 後楽園の試合は呉昌征と笠松実の先発で午後3時丁度、池田主審の右手が上がりプレイボール。

 阪急は3回裏、二死後山田伝がレフトにチーム初ヒットを放つと二盗に成功、上田藤夫が左前にタイムリーを放ち1点を先制する。


 タ軍は4回表、先頭の本堂保次が左前打で出塁、藤村冨美男監督が四球を選んで無死一二塁、続く富樫淳の打席で3球目に本堂が三盗に成功、4球目に藤村も二盗を決めて無死二三塁、しかし富樫は5球目で三振、六番ファーストに起用された渡辺誠太郎も浅い中飛に倒れて二死二三塁、土井垣武が二遊間に同点タイムリーを放ち1-1、なお続く二死一三塁からダブルスチールを試みるが、「2-4-2」と折り返されて三走藤村は本塁寸前タッチアウト。


 タ軍は5回表、一死後呉が死球を受けて出塁、トップに返り金田正泰が中前打を放ち一二塁、阪急ベンチはここで笠松から野口二郎にスイッチ、御園生崇男の遊飛に二走呉が戻れずダブルプレー。呉がスタートを切っていたのか、御園生の当りが抜けそうなハーフライナーだったのか。


 タ軍は6回表、一死後藤村が左中間に三塁打、富樫のスクイズが内野安打となって2-1と勝ち越し、続く渡辺の三ゴロは「5-4-3」と渡ってダブルプレー。


 阪急は7回裏、先頭の下社邦男が左前にクリーンヒット、日比野武が送って一死二塁、野口二郎が左前に同点タイムリーを放ち2-2と追い付く。


 阪急は8回裏、先頭の青田昇がレフト線にヒット、野口明の投ゴロの間に青田は二進、三木久一の左前打で一死一三塁、ここでキャッチャー土井垣の三塁牽制が悪送球となって三走青田が生還、3-2と勝ち越す。この間に一走三木は二塁に進み、下社の遊ゴロをショート長谷川善三がエラーして一死一三塁、日比野の中飛で三走三木はタッチアップからホームを狙うが、「8-1-5」の中継にタッチアウト、日比野の当たりは浅い中飛で三木は中途半端な走塁となった。戦後になっても外野からの返球にピッチャーが中継に入っている点に注目。近代野球ではピッチャーはホームベースカバーに回りファーストがカットに入る。但し、スタートを切った三木が三塁に戻るような浅い当たりだったことからピッチャー呉が中継したのも当然かもしれない。


 タ軍は9回表、一死後土井垣が四球を選んで出塁、しかし長谷川の遊ゴロが「6-4-3」と渡ってゲームセット。


 野口二郎は4回3分の2を3安打2四球1三振1失点、5勝目をマークする。一旦勝ち越されたが自らの同点打で追い付き、接戦に競り勝った。


 タ軍は得点後の2度と最終回の攻撃において3つの併殺でチャンスを潰し、最後は守備の乱れから惜敗した。



2020年1月9日木曜日

21年 グレートリングvsセネタース 3回戦


6月7日 (金) 西宮 

1 2 3 4 5 6 7 8 9 計 
1 0 0 0 6 0 0 0 0 7 グ軍 12勝10敗 0.545 清水秀雄 
0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 セ軍 8勝15敗 0.348 一言多十 上口政 

勝利投手 清水秀雄 5勝2敗
敗戦投手 一言多十 1勝5敗 

二塁打 (グ)安井、木村、別所

勝利打点 (グ)山本一人 2

猛打賞 (グ)安井亀和(4安打)3 


清水秀雄、戦後初完封

 西宮の第2試合は清水秀雄と一言多十の先発で午後2時30分、金政主審の右手が上がりプレイボール。

 グ軍は初回、先頭の安井がセンター奥へ二塁打、河西が左前打で続いて無死一三塁、岡村は遊飛に倒れて一死一三塁、山本一人監督の遊ゴロをショート鈴木清一がエラーする間に三走安井が還って1点を先制、山本には打点が記録され、これが決勝点となったため山本に勝利打点が記録された。更にダブルスチールを決めて一死二三塁と畳みかけるが、堀井は浅い中飛、田川は三振に倒れてこの回1点止まり。


 グ軍は2回表、二死後宮崎が遊失に生きると二盗に成功、トップに返り安井が左前打を放って二死一三塁、しかし安井が二盗を試みるとキャッチャー熊耳からの送球にタッチアウト。


 グ軍は3回表、先頭の河西が四球を選んで出塁、岡村は左飛、山本は中飛、ここで河西が二盗を決め、堀井も四球を選んで二死一二塁とするが、田川は右飛に倒れて無得点。


 グ軍は5回表、先頭の安井が右前打で出塁、河西は中飛に倒れるが、ここで安井が二盗に成功、岡村は四球、山本もストレートの四球で一死満塁、このチャンスで堀井が中前に2点タイムリーを放ち3-0、一走山本は三塁に進んで一死一三塁、田川の中犠飛で4-0、木村勉が左中間にタイムリー二塁打を放ち5-0、清水が右前にタイムリーを放ち6-0、宮崎に代わる代打別所が中越えにタイムリー二塁打を放ちこの回一挙6点、7-0とする。


 グ軍は6回表、先頭の安井がこの日4本目のヒットをレフト線に放って出塁、ここで安井は「1-3-4」でタッチアウト、牽制球に釣りだされた可能性もあるが、ここはディレードスチールを仕掛けたかもしれない。但し「盗塁死」は記録されていない。この後河西、岡村が連続四球、しかし山本、堀井は連続中飛に倒れて無得点。


 グ軍先発の清水は走者を出しながらも粘りのピッチングを見せた。3回は石原光男、横沢七郎に連打を許し、長持にも四球を与えて二死満塁のピンチを迎えるが、大下を三振に打ち取り切り抜ける。4回は先頭の一言に四球を与え、送りバントで一死二塁とするが、熊耳のショートライナーに一言が飛び出しておりゲッツー。大量リードをもらった5回裏も一死後石原に四球を与えるが、横沢を投ゴロ併殺に打ち取る。


 清水は7回以降も各イニング1安打ずつを許すが無失点で切り抜け、6安打3四球4三振で戦後初完封、5勝目をあげる。


 セ軍は主砲飯島が欠場したのも響いた。飯島は今季105試合中103試合に出場する。9月27日のゴ軍戦は雨で試合中止と勘違いしたセ軍が球場に現れず「放棄試合」が宣告されたもので、セ軍は0対9の負けでチームの試合数にはカウントされるが選手の出場記録はない。飯島が欠場したのは6月7日だけであるが、出場試合数は「105-1-1」=103試合となる。大下も出場可能な全試合に出場するが記録は104試合である。


 グ軍は5盗塁と得意の機動力野球でセ軍を粉砕した。この日の盗塁はオール内野陣で、ファースト山本が1盗塁、セカンド安井が1盗塁、サード河西が2盗塁、ショート宮崎が1盗塁を記録した。



*明大時代の清水秀雄の直筆サイン。吉田正男、児玉利一、杉浦清、加藤春雄等、明大四連覇時代の主力選手が網羅されたサインボールです。


2020年1月8日水曜日

21年 パシフィックvsゴールドスター 4回戦


6月7日 (金) 西宮 

1 2 3 4 5 6 7 8 9 計 
0 0 0 0 0 3 0 0 0 3 パ軍 12勝12敗2分 0.500 井筒研一 
0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 ゴ軍 10勝12敗1分 0.455 内藤幸三 

勝利投手 井筒研一 4勝5敗
敗戦投手 内藤幸三 4勝6敗 

二塁打 (ゴ)菊矢

勝利打点 (パ)小島利男 1


佐竹一雄、連続盗塁阻止

 本日も後楽園で1試合と西宮で2試合。西宮の第1試合は井筒研一と内藤幸三の先発で午後1時丁度、杉村主審の右手が上がりプレイボール。

 パ軍は三番セカンドに高須清を起用、高須のスタメンは5月24日の阪急戦で七番サードに起用されて以来今季2度目となる。更に六番キャッチャーに佐竹一雄を起用、佐竹のスタメンマスクも5月12日のゴ軍戦以来今季2度目(日本プロ野球私的統計研究会様「スタメンアーカイブ」参照)。


 パ軍は初回、一死後富松の当りはニゴロ、これをセカンド大友がエラーする間に打者走者の富松は二塁に進み、高須の左前打で一死一三塁、森下は三邪飛に倒れて二死一三塁、ここでダブルスチールを敢行するが「2-6-2」と折り返されて富松はホーム寸前タッチアウト。


 ゴ軍先発の内藤は初回のピンチを切り抜けると2回から5回まで三者凡退と快調なピッチング。


 ゴ軍は1回裏、二死後坪内が右前打で出塁すると二盗を試みるがキャッチャー佐竹からの送球にタッチアウト。


 ゴ軍は2回裏、先頭の田中が左前打で出塁すると二盗を試みるが又も佐竹からの送球にタッチアウト。


 佐竹が2イニング連続で盗塁を阻止してパ軍先発の井筒は調子の波に乗り、3回から5回まで三者凡退を続ける。


 パ軍は6回表、先頭の平野徳松が左前打で出塁、井筒の投ゴロを内藤が二塁に悪送球して無死一二塁、トップに返り木暮の送りバントも内藤がお手玉、犠打とエラーが記録されて無死満塁、富松は三振に倒れて一死満塁、ここで高須に代わって早稲田時代の盟友小島利男が代打で登場、小島のピッチャー返しが内藤を強襲、ショート酒沢がバックアップして一塁に送球しアウト、この間に三走平野が還って1点を先制、二死二三塁となって強打の森下は敬遠、二死満塁から辻井が中前に2点タイムリー、3-0とリードを広げる。


 井筒研一は終始安定したピッチングで、ピンチを迎えたのは7回に大友のヒットと菊矢の二塁打で二死二三塁とした場面だけ、ここも内藤を一ゴロに退け、5安打無四球2三振で今季2度目の完封、4勝目をマークする。


 内藤幸三も9回を完投して3安打1四球8三振、自責点1の力投を見せたが自らのエラーで試合を失った。井筒は93球、内藤は113球、試合終了は午後2時丁度、試合時間は1時間丁度であった。


 伊勢川に代わってキャッチャーに起用された佐竹一雄が初回、2回と連続して盗塁を阻止してゴ軍の勢いを止めたのが大きい。これで井筒が完全に波に乗った。


 高須清が初回に右前打を放った。高須のヒットはイーグルス時代の昭和14年11月7日のライオン戦、8回に太田健一の代打に起用されて放った右前打以来6年半ぶりとなる。


 その高須の代打に起用された小島利男が勝利打点を記録。小島のV打は大和時代の昭和18年11月2日、阪急戦で記録して以来となる。その日は偶然にもタイガース時代に共に石本秀一監督に反旗を翻した景浦将が最後のホームランを放った日でもあった。小島と高須の盟友ぶりは小島の妻である松竹少女歌劇団のスターであった小倉みね子(本名:小島千鶴子)が残した「小島利男と私 都の西北と松竹少女歌劇」を参照。


 勝利打点は小島であるが勝負を決めたのは辻井弘による追撃の2点タイムリーであった。辻井は前日の試合では2盗塁で勝利に貢献したばかり。頼りになる男である。



*高須清と小島利男のサインボール。隣には若原正蔵も入っているので、昭和10年頃の早稲田大学野球部サインボールで間違いない。

2020年1月7日火曜日

野球週報2020 その1


1月1日(水) 秋葉原のバッティングセンターで110キロのストレートを3セット、カーブを2セット。1打席20球で、各打席バント練習が数本ありますのでスウィングは約80本。

1月2日(木) 秋葉原のバッティングセンターで110キロのストレートを3セット、カーブを2セット。1打席20球で、各打席バント練習が数本ありますのでスウィングは約80本。


1月3日(金) 秋葉原のバッティングセンターで110キロのストレートを5セット。1打席20球で、各打席バント練習が数本ありますのでスウィングは約80本。


1月4日(土) ジムで体幹、筋トレ。肩トレはインナーとアウター。腹筋は105回、もちろん休みながらですが(笑)


1月5日(日) 休養日ですが歩行1万歩。


1月6日(月) 午前中は秋葉原のバッティングセンターで110キロのストレートを3セット、カーブを1セット、スライダーを1セット。月曜はサービスデーで1打席25球、各打席バント練習が数本ありますのでスウィングは約100本。午後はジムでラン25分、ウォーク20分。


1月7日(火) 天王洲アイルのグラウンドで本年初野球。普段は2試合やりますが本日は1試合。3回までキャッチャー、4回からライト。第1打席は真っ芯でとらえましたがサード正面。第2打席は四球。5回で終了して勝ちました。


 明日は天王洲アイルのグラウンドで品川ベースボールクラブの本年初練習の予定ですが、雨っぽいですね(笑)。