6月13日 (木) 西宮
1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
0 0 0 0 0 0 2 0 0 2 セ軍 9勝17敗 0.346 黒尾重明
0 0 1 5 0 0 0 0 X 6 巨人 16勝9敗1分 0.640 諏訪裕良
勝利投手 諏訪裕良 2勝3敗
敗戦投手 黒尾重明 3勝5敗
二塁打 (セ)鈴木 (巨)諏訪
三塁打 (巨)中島
勝利打点 なし
中島治康復帰!
第2試合は午後2時55分、杉村主審の右手が上がりプレイボール。
巨人は中島治康が復帰、「日本野球年鑑」によると「この節から監督に復帰」とのこと、六番ファーストでの出場となった。
巨人は3回裏、一死後山田潔が左前打で出塁、トップに返り呉新亨の投前バントが野選を誘って一死一二塁、山川の中飛で二走山田はタッチアップから三塁に進んで二死一三塁、千葉の遊ゴロをショート鈴木清一がエラーする間に三走山田還って1点を先制する。
巨人は4回裏、先頭の多田が左前打で出塁、中島が戦後初ヒットとなる右越え三塁打を放ち2-0、林清一が死球を受けると二盗に成功して無死二三塁、諏訪の左中間への当りが二塁打となって中島が生還し3-0、、林は三塁にストップしたがレフト白木からの返球をショート鈴木が落球する間にホームに還って4-0、更に鈴木がホームに悪送球するダブルエラーの間に諏訪は三塁に進み、山田が四球から二盗に成功して再度無死二三塁、呉が中前に2点タイムリーを放ちこの回5点、6-0と大きくリードする。
巨人先発の諏訪裕良は大量点をバックに快調なピッチングで6回まで無失点で切り抜けたが7回に足踏みした。
セ軍は7回表、二死後一言が中前打を放って出塁、ここから白木が四球、飯島も四球、大下が押出し四球、黒尾も押出し四球を選んで2-6、しかし長持は三球三振に倒れて反撃はここまで。
諏訪裕良は8回、9回と二人の走者を出すが無失点で切り抜け、9安打8四球3三振の完投で2勝目をあげる。7回に4連続四球と乱れたが、5回の打席で受けた死球が影響したかもしれない。
監督として復帰した中島治康は打っても4打数2安打1打点、三塁打1本。第1打席と第2打席は初球打ち、第3打席も2球目を打って、「来た球を打つ」バッティングスタイルは戦前と変わっていない。一般にはこれが「悪球打ち」として伝わっている。
*中島治康の復帰戦で諏訪裕良が完投勝利。中島と諏訪は昭和25年には大洋で再び同僚になる。大洋初年度のチームサイン色紙に二人のサインが並んでいるのも何かの因縁か。この時の諏訪は「高野」姓に変わっている。左上は長持栄吉。