2021年10月17日日曜日

21年 セネタースvs阪急 12回戦

9月15日 (日) 後楽園

1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
0 1 2 0 0 1 1 1 0 6 セ軍 34勝41敗 白木義一郎
0 1 0 1 0 0 1 1 1 5 阪急 41勝43敗 野口二郎 天保義夫

勝利投手 白木義一郎 20勝13敗 
敗戦投手 野口二郎      9勝12敗

二塁打 (セ)鈴木、大下 (急)日比野2、上田
三塁打 (セ)白木 (急)坂井、野口二郎
本塁打 (セ)鈴木清一 4号、大下弘 16号 (急)鳥居兵治 1号

勝利打点 (セ)鈴木清一 2

猛打賞 (急)鳥居兵治 1、日比野武 4、坂井豊司 4


白木義一郎、20勝一番乗り

 第21節4日目の第1試合は白木義一郎と野口二郎の先発で午後零時56分、池田球審の右手が上がりプレイボール。

 セ軍は2回表、一死後白木義一郎が左中間に三塁打、熊耳武彦がレフト線に先制タイムリーを放ち1点をリードする。

 阪急は2回裏、一死後日比野武が左中間に二塁打、坂井豊司の右中間タイムリー三塁打で1-1の同点に追い付く。

 セ軍は3回表、一死後横沢七郎がレフト線にヒット、鈴木清一がレフトスタンドに第4号ツーランを叩き込んで3-1とする。

 阪急は4回裏、先頭の野口二郎がレフト線にヒット、野口明の二ゴロの間に二進、パスボールで三進、二死三塁から坂井豊司が右前にタイムリーを放ち2-3とする。

 セ軍は6回表、先頭の大下弘がライトスタンドに第16号ホームランを叩き込んで4-2と突き放す。

 阪急は6回裏、先頭の野口明が中前打、一死後坂井が左前打、二死後大平茂が中前打を放って満塁、ここで田中幸男に代えて代打青田昇を起用、しかし青田は三ゴロに倒れて無得点。これは痛かった。

 セ軍は7回表、先頭の一言多十が左前打、清水喜一郎が送って一死二塁、二死後鈴木清一が左中間にタイムリー二塁打を放ち5-2とリードを広げる。

 阪急は7回裏、一死後鳥居兵治がライトスタンドにプロ入り初本塁打を叩き込んで3-5とする。

 阪急は8回から先発の野口二郎がライトに回り、天保義夫をマウンドに送る。

 セ軍は8回表、先頭の大下が右中間に二塁打、白木の中前タイムリーで6-3とする。

 阪急は8回裏、先頭の日比野が左前打、しかし坂井の投ゴロが「1-6-3」と渡ってダブルプレー、上田藤夫が右中間に二塁打、天保は四球を選んで一二塁、7回の守備からセカンドに入っていた今西錬太郎が右前にタイムリーを放ち4-6と追いすがる。

 阪急は9回裏、一死後野口二郎が左中間に三塁打、二死後日比野がセンター左奥にタイムリー二塁打を放ち5-6と1点差、ここで鈍足日比野に代えて代走の切り札西村正夫監督を送るが、坂井は二飛に倒れてゲームセット。

 白木義一郎は17安打を打たれながら1四球無三振の粘りのピッチングで完投、20勝目をマークしてハーラートップを死守する。

 阪急は17安打を放ちながら5得点で惜敗。負け越しが2となって、いつの間にかセ軍に2.5ゲーム差と迫られている。

 練習で当たっていたのか鳥居兵治がこの日初めて二番に起用されて5打数3安打1本塁打の活躍。鳥居は昭和25年までバイプレイヤーとして阪急に在籍するがキャリアでの本塁打はこの日の1本だけとなる。ここまで38打数12安打で打率3割1分6厘。6四球、二塁打3本、三塁打1本、本塁打1本。出塁率4割9厘、長打率5割2分6厘でOPSは0.935と立派な成績を残している。

2021年10月10日日曜日

21年 グレートリングvsセネタース 9回戦

9月14日 (土) 後楽園

1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
5 0 0 3 3 3 0 4 0 18 グ軍 49勝28敗1分 0.636 丸山二三男 櫛田由美彦 
1 0 0 0 0 2 2 3 1  9  セ軍 33勝42敗 0.440 野村清 黒尾重明

勝利投手 丸山二三男 18勝11敗 
敗戦投手 野村清          1勝2敗

二塁打 (グ)安井亀和2、山本 (セ)飯島
三塁打 (グ)河西、山本 (セ)大下2、鈴木
本塁打 (グ)別所昭 3号 (セ)飯島滋弥 6号

勝利打点 (グ)河西俊雄 1

猛打賞 (グ)河西俊雄(5安打)7、山本一人 11、堀井数男(4安打)3、筒井敬三(4安打)4 (セ)飯島滋弥 6、大下弘 7


グ軍、22安打18得点

 第21節3日目第2試合は丸山二三男と野村清の先発で午後2時57分、島球審の右手が上がりプレイボール。

 グ軍は初回、先頭の安井亀和が四球を選んで出塁、続く河西俊雄の右中間タイムリー三塁打で1点を先制、田川豊は四球、山本一人監督の左前タイムリーで2-0、セ軍ベンチはここで早くも先発の野村から黒尾重明にピッチャー交代、堀井数男の三塁内野安打で無死満塁、ここでキャッチャー熊耳武彦がタイムリーパスボールを犯して3-0、別所昭の中犠飛で4-0、二走堀井もタッチアップから三塁に進んで一死三塁、丸山の遊ゴロの間に堀井も還ってこの回5点を先制する。

 セ軍は1回裏、先頭の横沢七郎が死球を受けて出塁、一言多十の中前打で無死一二塁、飯島滋弥のライン際の三ゴロをサード山本がベースを踏んで一塁送球してダブルプレー、二死二塁となって大下弘が中前にタイムリーを放ち1点を返す。

 山本一人監督は第16節の8月8日から第20節の9月9日までファーストを守っていたがこの第21節からサードの戻っている(日本プロ野球私的統計研究会様「スタメンアーカイブ」参照)。これは自軍の八百長対策のためであった。鶴岡の自伝「御堂筋の凱歌」によると、「南海で、なんとなく臭いと思われたのは、21年再開第1年度の夏ごろであったが、八百長をやるのは、投手、二塁、センターを結ぶ中心線が多いということを聞かされていたので、ぼくは三塁手であったが、それらの線のよく見える一塁を守って監視の目を注いだりした。」とのことである。

 山本がサードに戻ったということは、グ軍の八百長対策に目途がついたことを意味しており、優勝に向けて突き進む態勢も整ってきたようだ。

 グ軍は4回表、一死後河西が四球で出塁、田川の三塁線バントヒットで一二塁、山本のレフト戦タイムリー二塁打で6-1、堀井が中前に2点タイムリーを放ち8-1とする。

 グ軍は5回表、先頭の筒井が中前打、二死後河西の中前打で一二塁、田川の右前タイムリーで9-1、山本の右中間2点タイムリー三塁打で11-1とする。

 勢いが止まらないグ軍は6回表、先頭の別所がレフトスタンドにライナーで叩き込む第3号で12-1、一死後筒井は四球、二死後安井の中越えタイムリー二塁打で13-1、河西の中前タイムリーで14-1と突き放す。

 セ軍は6回裏、先頭の一言が四球で出塁、飯島がレフトスタンドに第6号ツーランを放ち3-14とする。続く大下はスリーボールツーストライクから4球連続ファウル、しかしここは丸山が踏ん張り大下は三振、続く熊耳、鈴木清一も連続三振。

 セ軍は7回裏、先頭の長持栄吉の当りは遊ゴロ、これをショート宮崎仁郎がエラー、一死後清水喜一郎は四球、トップに返り横沢の中前タイムリーで4-14、一走清水は三塁に進み、送球が乱れる間に打者走者の横沢も二塁に進んで一死二三塁、二死後飯島が右前にタイムリーを放ち5-14とする。二走横沢もホームを狙うがライト田川からの好返球にタッチアウト。

 グ軍は8回表、先頭の筒井が中前打で出塁、宮崎に代わる代打桶川隆は四球、トップに返り安井亀和の中越えタイムリー二塁打で15-5、河西の三ゴロの間に三走桶川が還って16-5、田川の中犠飛で17-5、7回の守備から山本監督に代わってサードに入っている安井鍵太郎が右前打から捕逸で二進、堀井のレフト線タイムリーで18-5と突き放す。

 グ軍は8回から先発の丸山に代えて櫛田由美彦をマウンドに送る。

 セ軍は8回裏、先頭の大下が右中間に三塁打、熊耳に代わる代打鈴木圭一郎は四球、鈴木清一がセンター左奥に2点タイムリー三塁打を放ち7-18、長持の右犠飛で8-18と粘りを見せる。

 セ軍は最終回、二死後飯島が左前打、大下が2打席連続の三塁打を放ち9-18とするが反撃もここまで。

 グ軍は22安打で18得点。丸山二三男は真田重蔵と並び白木義一郎に1勝差と迫る18勝目をマークする。

 グ軍は戦後復活初年度優勝に向けて準備が整ってきた。


2021年10月2日土曜日

21年 ゴールドスターvs阪急 11回戦

9月14日 (土) 後楽園

1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
1 0 0 2 0 0 0 2 0 5 ゴ軍 30勝44敗1分 0.405 内藤幸三
0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 阪急 41勝42敗 0.494 溝部武夫 今西錬太郎

勝利投手 内藤幸三 16勝18敗 
敗戦投手 溝部武夫   6勝3敗

二塁打 (急)日比野
三塁打 (ゴ)坪内、道沢、内藤
本塁打 (ゴ)大友一明 1号

勝利打点 (ゴ)大友一明 4

猛打賞 (ゴ)西沢道夫 1


西沢道夫猛打賞、西沢伝説の始まり

 第21節3日目第1試合は内藤幸三と溝部武夫の先発で午後1時2分、桝球審の右手が上がりプレイボール。

 ゴ軍は初回、一死後大友一明がレフトスタンドに先制の1号ホームランを叩き込んで1点をリードする。

 ゴ軍は4回表、先頭の田中宣顕が中前打で出塁、西沢道夫が右中間にタイムリー三塁打を放ち2-0、続く辻功のカウントがツーボールナッシングとなったところで阪急ベンチは先発の溝部から今西錬太郎にスイッチ、辻は浅い中飛に倒れて一死三塁、坂本勲の左犠飛で3-0とする。

 ゴ軍は8回表、一死後坪内道則監督が2打席連続となる死球を受けて出塁、内藤が右中間奥深くにタイムリー三塁打を放ち4-0、二死後西沢の左前タイムリーで5-0と突き放す。

 内藤幸三は阪急打線を3安打3四球1三振に抑えて今季3度目の完封、16勝目をマークしてハーラー争いに踏みとどまる。

 阪急は1つの負け越しとなり、戦後初めて勝率5割を割り込んだ。

 野口二郎は4打数1安打で連続試合安打記録を「10」に伸ばしたが、第1打席と第3打席の中飛は何れもセンター坪内の好捕に阻まれたもので、第2打席の中前打が鋭いライナーとなってさすがの坪内も捕れなかったことから連続安打記録を継続した。野口二郎はこれで4試合連続「1安打」で連続試合安打記録を続ける綱渡り状態となっている。

 西沢道夫が3打数3安打2打点、三塁打1本で猛打賞を記録した。ゴ軍に移籍して打者転向した西沢は3試合無安打を続けた後、4試合目の昨日初ヒット、この日は遂に西沢のバットが火を噴いたのである。昭和21年9月24日は、「スラッガー西沢」が誕生した日として記憶されるべきである。