2021年5月5日水曜日

21年 タイガースvsパシフィック 11回戦

8月31日 (土) 西宮

1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
2 1 0 1 0 0 0 2 0 6 タ軍 42勝23敗 0.646 御園生崇男 
0 0 0 2 0 0 0 0 0 2 パ軍 27勝40敗2分 0.403 真田重蔵

勝利投手 御園生崇男 6勝3敗
敗戦投手 真田重蔵  14勝14敗

二塁打 (タ)渡辺、御園生
三塁打 (タ)金田、御園生

勝利打点 (タ)本堂保次 7

猛打賞 (タ)御園生崇男 4


不振の本堂が決勝打

 西宮の第1試合は御園生崇男と真田重蔵の先発で午後1時8分、杉村球審の右手が上がりプレイボール。

 タ軍は初回、先頭の金田が中越えに三塁打、塚本は四球、土井垣は三振に倒れるが、塚本が二盗を決めて一死二三塁、このチャンスに本堂が中前に先制の2点タイムリーを放ち2-0とする。

 タ軍は2回表、この回も先頭の御園生が中越えに三塁打、長谷川善三の投ゴロで御園生が飛び出し三本間に挟まれてタッチアウト、打者走者の長谷川が二塁に向かい、サード平野徳松が二塁に送球するがセカンド高須清が落球して一死二塁、呉昌征は二飛に倒れるが、トップに返り金田の一二塁間ヒットで二死一三塁、塚本の遊撃内野安打がタイムリーとなって3-0とする。

 タ軍は4回表、先頭の渡辺が左中間に二塁打、二死後呉昌征が中前にタイムリーを放ち4-0とする。

 パ軍は4回裏、一死後四番小島利男が左前打で出塁、続く高須の遊ゴロをショート長谷川がエラー、伊勢川の遊ゴロも長谷川が連続エラーして一死満塁、松井信勝のニゴロ併殺崩れの間に三走小島が還って1-4、平野徳松に代わる代打森下重好が三塁にタイムリーを放ち三走高須が還って2-4と追い上げる。

 タ軍は8回表、先頭の本堂が三遊間にヒット、藤村冨美男監督はストレートの四球、渡辺が送りバントを決めて一死二三塁、御園生がセンター右に2点タイムリーを放ち6-2と突き放す。

 御園生崇男は7安打2四球1三振の完投で6勝目をマークする。2失点は何れもショート長谷川のWエラー絡みだったので自責点はゼロであった。打っても4打数3安打の猛打賞、8回には自らを助ける追撃の2点タイムリーを放つ活躍を見せた。

 初回に本堂保次が決勝となる先制タイムリーを放った。本堂は藤村冨美男監督欠場の間四番を務めてきたが、プレッシャーからか不振が続いていた。藤村の欠場は8月17~29日の7試合であったが、その間本堂は28打数2安打。昨日藤村が復帰しても本堂は四番に座り、プレシャーから解放されたか昨日、本日と2安打を記録した。藤村欠場によりタ軍はグ軍に首位の座を奪われたが、巻き返しなるか見ものである。

2021年5月4日火曜日

21年 ゴールドスターvsセネタース 9回戦

8月31日 (土) 後楽園

1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
2 3 0 2 2 0 0 4 2 15 ゴ軍 27勝39敗1分 0.409 内藤幸三
3 0 0 0 0 0 0 0 0  3  セ軍 27勝40敗 0.403 一言多十 黒尾重明 上口政

勝利投手 内藤幸三 15勝15敗
敗戦投手 一言多十   5勝11敗

二塁打 (ゴ)酒沢2、大友2、坪内、坂本 (セ)熊耳
三塁打 (ゴ)酒沢、坂本
本塁打 (ゴ)酒沢政夫 1号 (セ)大下弘 11号

勝利打点 (ゴ)大友一明 3

猛打賞 (ゴ)酒沢政夫(4安打)3、坂本勲 3


ゴ軍、先発全員打点

 第19節3日目、後楽園の第1試合は内藤幸三と一言多十の先発で午後1時丁度、桝球審の右手が上がりプレイボール。

 ゴ軍は初回、一死後大友が四球を選んで出塁するとワイルドピッチで二進、酒沢のライト線二塁打で1点を先制、坪内の遊ゴロをショート鈴木清一がエラー、坪内が二盗を決めて一死二三塁、内藤の一ゴロの間に三走酒沢が還って2-0とする。

 セ軍は1回裏、一死後白木が死球を受けて出塁、飯島の左前打で一死一二塁、大下がライトスタンドに大きく弧を描く逆転スリーランを放ち3-2とするが、勝負になったのはここまでであった。

 ゴ軍は2回表、先頭の早川が四球で出塁、辻功は左飛に倒れるが、坂本勲の中前打で一死一二塁、セ軍ベンチは早くも先発の一言をセンターに回して黒尾重明がリリーフ、トップに返り中村信一は中飛に倒れるが、大友のショート強襲打が左中間への2点タイムリー二塁打となって4-3と逆転、酒沢はストレートの四球で二死一二塁、坪内が三塁線を破るタイムリー二塁打を放ち5-3とする。

 ゴ軍は4回表、先頭の辻が四球を選んで出塁、坂本のレフト線二塁打で無死二三塁、トップに返り中村の左犠飛で6-3、二死後酒沢のライト線タイムリー二塁打で7-3とする。

 ゴ軍は5回表、一死後末崎がセンター左にヒットを放つと二盗に成功、早川の三飛をサード横沢が落球、末崎は二塁ストップで一死一二塁、辻が右前にタイムリーを放ち7-3、坂本の右犠飛で9-3とする。

 ゴ軍は5回までに7人が打点を記録している。

 6回、7回を無失点に抑えた黒尾が降板して8回からゴ軍のマウンドに上口政が上がる。

 ゴ軍は8回表、先頭の坂本が左中間に三塁打、トップに返り中村のニゴロをセカンド清水喜一郎がエラーする間に三走坂本が還って10-3、中村には打点が記録され、中村に代走江崎正義を起用、大友は三振に倒れるが、酒沢の一ゴロをファースト飯島が二塁に悪送球、坪内は四球を選んで一死満塁、内藤が押出し四球を選んで11-3、末崎も押出し四球を選んで12-3、早川の左犠飛で13-3とする。

 8回を終わってゴ軍は先発全員打点を記録、中村信一に代走江崎正義が起用されたので全員打点ではない。

 ゴ軍は9回表、先頭の九番坂本は中飛に倒れ、トップに返り8回に中村の代走に出た江崎に打順が回る。ゴ軍が全員打点を記録するにはここで江崎がホームランを放つか、打者一巡してもう一度江崎に打順が回ってくるしかない。しかし江崎は三振に倒れて二死無走者、大友が右中間に二塁打を放ち二死二塁、酒沢がライトスタンドにツーランを叩き込んで15-3、坪内は遊飛に倒れてスリーアウトチェンジ。

 内藤幸三は7安打2四球1死球5三振の完投で15勝目をマーク、ハーラートップに並ぶ。

 ゴ軍は13安打で15得点、二塁打6本、三塁打2本、本塁打1本。これまで貧打に泣いてきたチームとは思えない猛打爆発で先発全員打点を記録した。中村信一に代走江崎正義を起用しなかったら、空前の全員打点を記録するところであった。

 ゴ軍がこの日記録した「先発全員打点」は、昭和17年4月7日に甲子園の巨人vs南海戦で南海が記録して以来のことになる。
 

2021年5月3日月曜日

21年 タイガースvsグレートリング 8回戦

8月30日 (金) 西宮

1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
0 0 2 0 0 1 0 1 0 4 タ軍 41勝23敗 0.641 呉昌征 野崎泰一 
1 0 0 4 0 0 0 0 X 5 グ軍 43勝24敗 0.642 別所昭

勝利投手 別所昭 10勝6敗
敗戦投手 呉昌征 12勝4敗

二塁打 (グ)山本、別所、河西
三塁打 (タ)藤村 (グ)田川

勝利打点 (グ)河西俊雄 1


グ軍、長打攻勢で首位奪還

 タ軍はここまで41勝22敗勝率6割5分1厘、グ軍はここまで42勝24敗勝率6割3分6厘、ペナントレースの山場を迎えた中で0.5ゲーム差での首位攻防戦。

 西宮の第2試合は呉昌征と別所昭の先発で午後2時57分、二出川球審の右手が上がりプレイボール。

 タ軍は家庭の不幸で欠場を続けていた藤村冨美男監督が復帰。

 グ軍は初回、二死後田川がセンター左後方に三塁打、山本一人監督が左中間にタイムリー二塁打を放ち1点を先制する。

 タ軍は3回表、先頭の長谷川善三が捕手打撃妨害で出塁、捕手に打撃妨害が記録されるのは①捕手がボールを持たずに、本塁上または本塁より前に出た場合、②打者が打つ前に、捕手が投球を本塁上または本塁より前で捕球した場合もあるが、普通は振ったバットがミットに触れた場合でしょう。続く呉昌征が左前打、トップに返り金田の中前打で無死満塁、塚本の左前打で1-1の同点、土井垣の遊ゴロをショート宮崎が本塁に悪送球して2-1と逆転、本堂は二飛に倒れて一死満塁、藤村の投ゴロが「1-6-3」と渡ってダブルプレー。

 グ軍は3回裏、先頭の宮崎が四球で出塁、トップに返り河西の投ゴロでランナーが入れ替わり、安井の三ゴロの間に河西は二進、田川は四球、山本もストレートの四球で二死満塁、堀井は左飛に倒れて無得点。

 グ軍は4回裏、一死後別所が左中間に二塁打、筒井がツーストライクナッシングから粘って四球を選び、宮崎も四球で一死満塁、トップに返り河西が左中間に逆転2点タイムリー二塁打を放ち3-2、一死二三塁から安井が右前に2点タイムリーを放ち5-2とする。タ軍はここで先発の呉昌征をセンターに回して野崎泰一にスイッチ、野崎が後続を抑える。

 タ軍は6回表、先頭の土井垣が中前打で出塁、本堂は左飛に倒れるが、藤村がセンター左後方にタイムリー三塁打を放ち3-5、野崎はストレートの四球で一死一三塁、渡辺の遊ゴロが「6-4-3」と渡ってダブルプレー。

 タ軍は8回表、先頭の塚本の当りは三ゴロ、これをサード河西がエラー、土井垣のニゴロの間に塚本は二進、本堂の二遊間ヒットで一死一三塁、本堂が二盗を決めて一死二三塁、藤村の右前タイムリーで4-5と1点差、なおも一死一三塁のチャンスが続くが、野崎は投ゴロに倒れて二死二三塁、高山泰夫は遊飛に倒れて同点には至らず。

 グ軍は8回裏、先頭の木村勉が二遊間にヒット、野崎の一塁牽制悪送球で木村は一気に三塁に進み、別所は浅い中飛に倒れて一死三塁、筒井の右飛で三走木村がタッチアップからスタート、ライト塚本からのバックホームに本塁寸前タッチアウト。

 タ軍は9回裏、先頭の長谷川が左前打で出塁、呉昌征の投ゴロでランナーが入れ替わり、トップに返り金田は右飛、呉が二盗を決めて二死二塁、塚本は四球を選んで二死一二塁、土井垣の左前打で二走呉は三塁ストップ、ボールはレフト堀井からの返球を中継したサード河西からキャッチャー筒井に送られ、これを見た打者走者の土井垣が二塁に向かうと筒井は二塁に送球、三走呉がスタートを切りかけるとセカンド安井が三塁に送球してタッチアウト、手に汗握る決戦はここにゲームセット。

 グ軍は4本の長打を全て得点に結びつけてタ軍に打ち勝った。機動力野球がダイナマイト打線に打ち勝ったこの試合が持つ意味は大きい。

 別所昭は11安打を打たれながら2四球2三振の粘りのピッチングで10勝目をマークする。

 山本一人監督はこの大事な試合に別所を起用した。グ軍のスケジュールは8月26日から中2日で29日からの5連戦。昨日のパ軍戦に丸山を起用した時点で本日の決戦は別所に決めていたことになる。山本監督はこの後別所をエースに育てる腹のようだ。

 グ軍は首位攻防戦を制して半ゲーム差、勝率1厘差で首位の座を奪還した。なお、後に没収試合により5月26日のグ軍の敗戦が勝利に入れ替わるのでこの時点で換算すると1.5ゲーム差になるが、当時の選手は当ブログが伝えている実況中継の勝敗を認識していたので0.5ゲーム差が正しい。

2021年5月1日土曜日

21年 阪急vsパシフィック 12回戦

8月30日 (金) 西宮

1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
0 0 0 0 0 0 0 1 1 2 阪急 40勝35敗 0.533 溝部武夫 今西錬太郎 
0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 パ軍 27勝39敗2分 0.409 井筒研一 木暮力三

勝利投手 溝部武夫   6勝1敗
敗戦投手 井筒研一 11勝14敗
セーブ   今西錬太郎 1

二塁打 (急)野口二郎

勝利打点 (急)上田藤夫 4


溝部-今西の完封リレー

 西宮の第1試合は溝部武夫と井筒研一の先発で午後1時4分、杉村球審の右手が上がりプレイボール。

 阪急は初回先頭の山田伝が三失に生きただけ、5回二死後坂田清春が四球で歩くが、6回までパ軍先発の井筒の前に沈黙を続けて無安打。

 パ軍は1回裏、二死後藤井が中前打で出塁、森下の三ゴロをサード坂井豊司がエラーして一二塁と先制のチャンスを貰ったが、木暮は三振に倒れて無得点。

 パ軍は2回裏、二死後平野徳松が右前打を放つが、井筒は三ゴロに倒れて無得点。

 パ軍も3回以降無安打が続く。

 阪急は7回表、一死後野口二郎が左中間に二塁打、パ軍ベンチはここでライトの木暮をレフトに回し、レフト森下を下げて小島利男をライトに入れる。野口明はニゴロ、坂井は二飛に倒れて無得点。

 阪急は8回表、先頭の坂田が右前打で出塁、田中幸男が三前に送りバントを決めて一死二塁、阪急ベンチはここで好投の溝部に代えて代打日比野武を起用、日比野は遊ゴロに倒れるが二走坂田は三進、トップに返り山田が四球を選んで二死一三塁、ここで上田が左前にタイムリーを放ち1点を先制する。

 阪急は8回からリリーフに今西錬太郎を投入、今西は富松に代わる代打小林章良を三振、藤井を左飛、森下も左飛に抑えてベンチの期待に応える。

 パ軍は9回の守備から代打の小林に代えて高須清が入ってセカンド、セカンドの喜瀬正顕がセンターに回る。

 阪急は9回表、先頭の野口二郎が右前打で出塁、野口明の投ゴロの間に二郎は二進、坂井の左飛で二走野口二郎は果敢にタッチアップから三塁を陥れて二死三塁、坂田の中前タイムリーで2-0とする。さらに田中が三前にバントヒット、バントエンドランであったのか一走坂田は一気に三塁に進み、田中の代走に西村正夫監督が登場、パ軍ベンチはここでプロ入り初登板となる木暮をレフトからマウンドに呼び寄せ、ファーストの藤井をレフトに回し、ピッチャー井筒に代わり中谷順次が入ってファースト、キャッチャーも伊勢川から佐竹一雄に入れ替える布陣を敷いて必死の防戦、木暮は今西を一邪飛に抑えて追加点を許さなかった。

 パ軍は9回裏、先頭の木暮がツーストライクナッシングと追い込まれながらファウルで粘って四球を選んで出塁、しかし佐竹の三ゴロが「5-4-3」と渡ってダブルプレー、最後は松井信勝が右飛に倒れて、両軍死力を尽くす好ゲームが終了する。

 溝部武夫は7イニングを2安打5四球3三振、6勝目をあげる。

 今西錬太郎は好リリーフを見せてプロ入り初セーブを記録、今季がルーキーシーズンであるが本領を発揮してきた。現在もご健在の今西氏は、2019年セントラル・リーグクライマックスシリーズファーストステージで始球式のマウンドに立って全国の野球ファンにお元気な姿を見せた。

2021年4月30日金曜日

21年 巨人vsゴールドスター 10回戦

8月30日 (金) 後楽園

1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
1 0 1 0 0 0 3 0 2 7 巨人 40勝26敗1分 0.606 近藤貞雄 
0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 ゴ軍 26勝39敗1分 0.400 江田孝

勝利投手 近藤貞雄 15勝9敗 
敗戦投手 江田孝      2勝9敗

二塁打 (巨)川上、近藤 (ゴ)江田

勝利打点 (巨)中島治康 1

猛打賞 (巨)黒沢俊夫 6、中島治康 3


近藤が6度目の完封でハーラートップに並ぶ

 第19節2日目、後楽園の第1試合は近藤貞雄と江田孝の先発で午後1時2分、島球審の右手が上がりプレイボール。池田豊審判員が関西出張から帰京して島、池田、桝の三氏審判制で行われる。

 巨人は初回、一死後山川が四球を選んで出塁、黒沢の中前打で一死一二塁、川上は中飛に倒れるが、中島の右前タイムリーで1点を先制する。

 ゴ軍は1回裏、二死後酒沢が左前打から二盗に成功、坪内はスリーボールツーストライクから2球ファウルで粘って四球、しかし末崎はニゴロに倒れて無得点。

 ゴ軍は2回裏、二死後江田が左中間を破るが二塁をオーバーラン、「8-6-5-4」と渡ってタッチアウト。

 巨人は3回表、先頭の黒沢が左前に流し打って出塁、川上がライト線に二塁打、ライト早川からの返球が悪送球となる間に黒沢が還って2-0とする。ワンヒットワンエラーで川上には打点は記録されない。

 巨人は4回表、先頭の呉新亨が三塁に内野安打、一死後山田潔の三ゴロをサード酒沢が一塁に悪送球して一二塁、続く山川のライナーをセカンド大友が好捕して何とかピンチを切り抜ける。

 ゴ軍先発の江田は大友の好守で立ち直り5回、6回と三者凡退のピッチンング。

 巨人先発の近藤も3回まで1本ずつヒットを許すが4回は三者凡退、5回もショート山田の好守に助けられて三者凡退。

 ゴ軍は6回裏、先頭の中村信一が右前打で出塁、しかし大友は一邪飛、酒沢の遊ゴロでランナーが入れ替わり、坪内の中前打で二死一二塁とするが、末崎の代打に起用された内藤幸三が三振に倒れて無得点。

 一進一退の攻防で流れがどちらにも傾きかけていたが、試合は7回に決した。

 巨人は7回表、先頭の山田が四球を選んで出塁、山川のライト線ヒットで無死一三塁、黒沢の右前タイムリーで3-0、山川が三塁に進んでなおも無死一三塁から川上の右犠飛で4-0、黒沢が二盗を決め、キャッチャー辻の悪送球が加わり一死三塁、中島の中前タイムリーで5-0と突き放す。続く多田のレフトライナーをレフト坂本勲がナイスキャッチ、中島は二塁に走っており坂本が一塁に送球してダブルプレー。

 巨人は9回表、先頭の山川がストレートの四球で出塁するとパスボールで二進、黒沢のニゴロが進塁打となって一死三塁、川上の中犠飛で6-0、さらに中島、多田が左前に連打、近藤のレフト線タイムリー二塁打で7-0とダメ押す。

 近藤貞雄は7安打1四球2三振で今季6度目の完封、15勝目をマークしてハーラートップに並ぶ。

 ゴ軍は前半はよく粘ったが流れを引き戻すには至らなかった。本来一二番を打つべき酒沢と坪内が三四番に座っている現状を打破しないと浮上の目は無い。

 巨人は三番黒沢と五番中島が猛打賞、四番川上も2本の犠飛で2打点。中軸が打てば再浮上もある。

2021年4月26日月曜日

21年 巨人vs中部日本 8回戦

8月29日 (木) 後楽園

1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
0 0 0 0 0 1 2 0 0 3 巨人 39勝26敗1分 0.600 中尾輝三 藤本英雄 
0 0 0 0 0 1 0 1 0 2 中部 22勝40敗2分 0.355 星田次郎

勝利投手 中尾輝三 8勝5敗
セーブ    藤本英雄 1
敗戦投手 星田次郎 0勝1敗

二塁打 (中)三村
本塁打 (中)杉浦清 2号

勝利打点 なし


中尾の力投で巨人が競り勝つ

 後楽園の第2試合は中尾輝三と星田次郎の先発で午後3時丁度、桝主審の右手が上がりプレイボール。この試合も桝、島の二氏審判制で行われる。

 巨人先発の中尾は序盤から飛ばしていき5回まで5奪三振の力投、四球も3つあるがここまで被安打1本。

 巨人は6回表、先頭の山川が四球を選んで出塁、続く黒沢が死球を受けて無死一二塁、川上は中飛、中島は一邪飛に倒れるが、多田が四球を選んで二死満塁、中尾が押出し四球を選んで1点を先制する。

 中部は6回裏、杉浦清監督がレフトスタンドに第2号ホームランを叩き込んで1-1の同点に追い付く。

 巨人は7回表、先頭の坂本が中前にクリーンヒット、トップに返り山田潔の右邪飛はライト加藤正二がよく追い付いて好捕、山川の右打ちが決まってライトに抜けると坂本は三塁に進み、ライト加藤からの返球を受けたファースト小鶴が三塁に送球するが悪送球、坂本がそのそのままホームに還って2-1と勝ち越し、この間に打者走者の山川は一気に三塁に進み、黒沢の右前タイムリーで3-1とする。二死後黒沢は二盗に成功、中島のレフトへの当りを岩本がナイスキャッチしてスリーアウトチェンジ。

 中部は7回裏、一死後三村がストレートの四球で出塁するとパスボールで二進、星田が四球を選んで一死一二塁、金山に代わる代打大沢清のニゴロで星田が二封されて二死一三塁、ここでダブルスチールを敢行するが「2-6-2」と転送されて三村の本盗は失敗。

 巨人は8回表、先頭の多田が左前打で出塁、中尾のニゴロでランナーが入れ替わり、呉新亨の三ゴロが「5-4-3」と渡ってダブルプレー。

 中部は8回裏、先頭の古川が四球を選んで出塁、岩本は三振、杉浦は中飛に倒れて二死一塁、小鶴の当りはゴロでセンターに抜け、これを呉新亨が後逸、一走古川がホームに還って2-3、打者走者の小鶴も三塁ベースを蹴ってホームに向かうが、呉からの返球を中継したショート山田からの好返球にタッチアウト。

 巨人は9回表、一死後山田が三塁に内野安打、山川の難しいゴロをセカンド山本尚敏がベテランらしいグラブ捌きで一塁アウト、黒沢は三飛に倒れて無得点。

 中部は9回裏、先頭の加藤が四球を選んで出塁、藤原の一塁線バントが内野安打となって無死一二塁、巨人ベンチはここで力投を続けてきた中尾から藤本英雄にスイッチ、三村の一ゴロを川上が二塁に送球して藤原は二封、一死一三塁となって星田の打席で代打西沢道夫を起用、ここで何が起きたか「2-1-6-3-2」で三走加藤は本塁タッチアウト、二死二塁から西沢は三振に倒れてゲームセット。

 一走三村がキャッチャー多田からのピッチャー返球の際にディレードスチールを仕掛け、藤本は二塁ベースカバーのショート山田に送球、三村は狙いどおり一塁に戻り、山田からファースト川上に送球された瞬間、三走藤原がホームに突っ込んだが川上からの送球に刺されたようだ。

 中尾輝三は8回3分の0を投げて4安打7四球7三振の力投、最後はバテたようだが8勝目をマークする。

 プロ入り2度目の先発となった星田次郎は9回を完投して8安打5四球2死球1三振。下手からの荒れ球が持ち味のようだ。

2021年4月25日日曜日

21年 阪急vsタイガース 9回戦

8月29日 (木) 西宮

1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
1 2 3 1 0 1 0 0 1 9 阪急 39勝35敗 0.527 今西錬太郎
2 0 0 0 0 0 0 0 X 2 タ軍 41勝22敗 0.651 渡辺誠太郎 御園生崇男

勝利投手 今西錬太郎   3勝4敗
敗戦投手 渡辺誠太郎 10勝10敗

二塁打 (急)田中、野口明、青田、日比野、山田

勝利打点 なし

猛打賞 (急)山田伝 7、野口二郎(4安打)3、日比野武 3 (タ)土井垣武 7


歴史の始まり

 西宮の第2試合は今西錬太郎と渡辺誠太郎の先発で午後2時58分、池田球審の右手が上がりプレイボール。

 阪急は初回、先頭の山田伝が三塁内野安打から二盗に成功、上田のニゴロが進塁打となって一死三塁、青田の左犠飛で1点を先制する。

 タ軍は初回、一死後呉昌征が左前打で出塁、土井垣の右前打で一死一三塁、本堂の中犠飛で1-1の同点、御園生の中前打で一死一二塁、渡辺の右前タイムリーで2-1と逆転に成功する。

 阪急は2回表、一死後坂井豊司の当りはニゴロ、これをセカンド本堂がエラー、日比野はストレートの四球で一死一二塁、田中幸男が三塁線を破るタイムリー二塁打、二走坂井が還って2-2の同点、一死二三塁から今西の投ゴロをピッチャー渡辺がホームに送球するがキャッチャー土井垣が落球して三走日比野が生還、3-2と逆転に成功する。鈍足の日比野が投ゴロで突っ込んだとは考えにくいので、今西のスクイズで本塁アウトのタイミングであったが土井垣が落球して、今西の記録は投ゴロ、捕手エラーとなったのではないか。

 阪急は3回表、先頭の青田の当りは遊ゴロ、これをショート長谷川がエラー、野口二郎は中前打、野口明の右越えタイムリー二塁打で4-2、タ軍はここでピッチャー渡辺とファースト御園生を入れ替え、坂井はショートライナーに倒れて一死二三塁、日比野の左前タイムリーで5-2、一死一三塁から田中の左邪犠飛で6-2とリードする。

 阪急は4回表、二死後青田が中越えに二塁打、野口二郎の左前タイムリーで7-2とリードを広げる。

 阪急は6回表、先頭の山田が左中間に二塁打、二死後野口二郎の中前タイムリーで8-2と突き放す。

 阪急は9回表先頭の野口二郎がこの日4安打目となる左前打で出塁、一死後坂井のニゴロをセカンド本堂がエラー、日比野の左前タイムリーで9-2、着々と加点して快勝。

 今西錬太郎は10安打3四球5三振の完投で3勝目をマークする。

 タ軍は4つのエラーが全て失点に結びつく後味の悪い試合となった。3回にはレフト金田正泰が3点差でファウルフライを捕球して犠飛にしてしまったが、序盤戦で3点差なのでここは見送ってファウルにしておくべきではなかったか。

 前の試合でノーヒットだった野口二郎が第2打席から4打席連続ヒット。ここから歴史が始まることになる。

2021年4月17日土曜日

21年 セネタースvsゴールドスター 8回戦

8月29日 (木) 後楽園

1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
0 1 0 0 0 0 0 0 0 1 セ軍 26勝39敗 0.400 黒尾重明 
0 0 1 0 0 2 0 1 X 4 ゴ軍 26勝38敗1分 0.406 内藤幸三

勝利投手 内藤幸三 14勝15敗
敗戦投手 黒尾重明   7勝12敗

二塁打 (ゴ)早川
本塁打 (セ)大下弘 10号

勝利打点 (ゴ)末崎正隆 1


内藤が粘り、坪内が3盗塁

 後楽園の第1試合は黒尾重明と内藤幸三の先発で午後1時3分、島球審の右手が上がりプレイボール。

 この試合は島秀之助球審と桝嘉一塁審の二氏審判制で行われた。この日から国友正一審判員が関西に出張し、池田豊審判員が関西出張から帰京する予定であったが、何らかの理由で間に合わなかったようである。プロ野球公式戦が二氏審判制で行われるのは昭和21年7月1日の中部vsタ軍3回戦で金政卯一球審と杉村正一郎塁審の二氏で行われた試合以来のこととなる。

 セ軍は2回表、先頭の大下がツーボールナッシングからの3球目をライトスタンドに叩き込んで1点を先制する。大下の一発は7月27日の阪急戦以来約1か月ぶり。これが第10号本塁打となり、昭和13年秋の中島治康、昭和14年の鶴岡一人と並ぶタイ記録となった。なお、年間最多本塁打記録は昭和13年の中島治康が春1本、秋10本の合計11本となっており、こちらも大下が更新するのは時間の問題となってきた。

 ゴ軍は2回裏、先頭の坪内が四球を選んで出塁、内藤の一ゴロでランナーが入れ替わり、末崎の遊ゴロでランナーが入れ替わり、早川が四球を選んで二死一二塁、しかし辻功は左飛に倒れて無得点。

 ゴ軍は3回裏、先頭の坂本勲がストレートの四球で出塁、トップに返り中村信一の投ゴロは「1-6-3」と転送されるが二塁セーフで一塁アウト。スコアブックの記載は「1-6-3」で二塁セーフなので、中村のピッチャー返しを黒尾のグラブを弾いてバックアップしたショート鈴木清一が一塁に送球して中村をアウトにしたのかもしれない。でなければ、エンドランが掛かっていて投ゴロが「1-6-3」と転送されたが二塁セーフで一塁アウトとなったのであろう。ということで一死二塁、大友の三ゴロをファースト飯島が落球して一塁セーフ、さらに白球を拾い上げた飯島が三塁に悪送球、この間に坂本がホームに還って1-1の同点とする。飯島には落球と悪送球で2つのエラーが記録された。

 セ軍は5回表、一死後黒尾がライト線にヒット、二死後清水喜一郎が一塁に内野安打、黒尾は三塁に進んで二死一三塁、しかし清水の二盗をキャッチャー辻が刺してスリーアウトチェンジ。

 ゴ軍は6回裏、一死後坪内が四球を選んで出塁、続く内藤の打席で坪内が二盗を決め、内藤が三振に倒れたスリーストライク目に坪内が三盗にも成功、末崎の中前タイムリーで2-1と勝ち越し、早川のライナーでレフト頭上を抜ける二塁打の間に一走末崎が一気に生還して3-1とする。

 ゴ軍は8回裏、一死後坪内が左前打で出塁するとこの日3個目となる盗塁を決めて一死二塁、キャッチャー鈴木からの二塁送球が悪送球となって坪内は三塁に進み、内藤の中前タイムリーで4-1とリードを広げる。

 セ軍は9回表、先頭の長持に代わる代打野村清が打ち上げたキャッチャーフライを辻が落球、野村は命拾いしたがここは内藤が踏ん張って野村は右飛に倒れ、飯島がレフト線にヒットを放って一死一塁、ここで内藤が第1打席でホームランを打たれた大下を三振に抑え、一言多十は四球を選んで二死一二塁、しかし熊耳に代わる代打鈴木圭一郎が三振に倒れてゲームセット。

 内藤幸三は9安打を打たれながらも2四球7三振の力投で14勝目をマークする。粘りのピッチングであった。

 坪内道則監督が4打席2打数1安打2四球3盗塁で2得点の活躍。坪内が四番に入ってから7試合でゴ軍は5勝2敗の快進撃を続けている。





2021年4月11日日曜日

21年 グレートリングvsパシフィック 11回戦

8月29日 (木) 西宮

1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
2 0 0 0 0 0 0 0 0 2 グ軍 42勝24敗 0.636 丸山二三雄 櫛田由美彦 松川博爾 
0 0 1 0 1 4 0 0 X 6 パ軍 27勝38敗2分 0.415 真田重蔵

勝利投手 真田重蔵    14勝13敗
敗戦投手 丸山二三雄 15勝10敗

二塁打 (グ)山本 (パ)松井、藤井、真田

勝利打点 (パ)真田重蔵 3

猛打賞 (パ)真田重蔵 1


喜瀬が3四球3得点

 第19節は8月29日から9月2日まで5日間で20試合。いよいよ昭和21年ペナントレースの正念場を迎えた。

 第19節初日、西宮の第1試合は丸山二三雄と真田重蔵の先発で午後1時2分、杉村球審の右手が上がりプレイボール。

 首位奪回を狙うグ軍は初回、先頭の河西が四球を選んで出塁、安井の投ゴロでランナーが入れ替わり、、田川は四球で一死一二塁、ここでダブルスチールに成功、キャッチャー伊勢川真澄の三塁送球ミスを誘い安井が生還して1点を先制、山本一人監督のレフト戦タイムリー二塁打でこの回2点を先制する。

 パ軍は1回裏、今季初めてトップに起用された喜瀬正顕が四球を選んで出塁、一死後藤井も四球で一二塁のチャンスを作るが、森下は三ゴロ、木暮は一ゴロに倒れて無得点。

 パ軍は2回裏、先頭の伊勢川が中前打で出塁、松井の投ゴロでランナーが入れ替わり、、松井は二盗に失敗。

 グ軍は3回表、一死後田川が右前打で出塁、山本の左飛の時、エンドランが掛かっていたのか田川が二塁ベース近くまで走っており、捕球したレフト森下が一塁に大遠投するが悪送球、一塁ベースに戻った田川が二塁に向かうが、バックアップしたキャッチャー伊勢川の二塁送球にタッチアウト、記録は「7-2-4」の併殺。

 パ軍は3回裏、一死後喜瀬が左前打で出塁、富松も左前に流し打って一死一二塁、藤井の中前タイムリーで1点返して1-2とする。

 グ軍は4回表、一死後岡村が死球を受けて出塁すると二盗に成功、木村勉は四球で一死一二塁、ここで初回に続いてダブルスチールを敢行するが伊勢川の三塁送球に岡村はタッチアウト。

 パ軍は4回裏、二死後松井が左越えに二塁打放つが、平野徳松は三振に倒れて無得点。

 パ軍は5回裏、先頭の真田が左中間に二塁打、トップに返り喜瀬は四球、富松の投ゴロをピッチャー丸山が三塁に送球して二走真田は三封、藤井が右中間に同点のタイムリー二塁打を放ち2-2と追い付く。

 パ軍は6回裏、一死後松井がストレートの四球で出塁、平野も四球を選んで一死一二塁、真田が左前に勝越しのタイムリーを放ち3-2、トップに返り喜瀬がこの試合3つ目の四球を選んで一死満塁、富松のカウントツーボールワンストライクの所でグ軍は先発の丸山から櫛田由美彦にスイッチ、しかし富松が押出し四球を選んで4-2、ボール先行の場面で櫛田がリリーフしたので与四球は丸山に記録される。藤井は二飛に倒れて二死満塁、主砲森下が左前に2点タイムリーを放ち6-2と突き放す。

 真田重蔵は6安打4四球1死球4三振の完投で14勝目をマークする。三者凡退は1度だけであったが粘りのピッチングを見せた。打っても猛打賞に勝利打点の活躍であった。

 初めてリードオフマンに起用された喜瀬正顕が5打席2打数1安打3四球3得点と役目を果たした。喜瀬がプロに在籍したのは昭和21年だけで歴史に埋没しているが、この日の活躍は歴史に残るものとなった。

 首位を狙うグ軍は痛い星を落とした。2度試みたダブルスチールは1度は成功でもう1度は失敗。暴走と好走は紙一重、グ軍が戦後初年度ペナントレースを制すかどうかは、得意の機動力野球を貫けるかどうかにかかっている。

4打数2安打2打点

 昨日は東還連春季リーグ戦第2戦。

 第1打席はセンター右にクリーンヒットから先制のホームを踏む。

 第2打席は少し差し込まれたがピッチャー返しがエラーを誘う。

 第3打席は二死二三塁から勝負を決める会心の右中間タイムリー二塁打で2打点。

 第4打席も真芯で捉えましたがショートライナー、もう少し打球が上に上がっていれば左中間を抜ける当りでした。

 本日は4打数2安打2打点。まだ2試合ですが7打数4安打で5割バッターです(笑)。

 チームメイト全員が驚くほどの絶好調。バイパートレーニング効果です。

 

2021年4月4日日曜日

21年 中部日本vs巨人 7回戦

8月26日 (月) 後楽園

1 2 3 4 5 6 7 8 9  計
0 0 0 0 0 0 0 0 0  0  中部 22勝39敗2分 0.361 西沢道夫 服部受弘 
2 0 0 0 0 5 1 3 X 11 巨人 38勝26敗1分 0.594 中尾輝三

勝利投手 中尾輝三 7勝5敗
敗戦投手 西沢道夫 5勝8敗

二塁打 (中)杉浦 (巨)坂本、川上、多田
本塁打 (巨)千葉茂 3号、川上哲治 3号

勝利打点 (巨)千葉茂 4

猛打賞 (巨)川上哲治(4安打)3、坂本茂 1


千葉、川上が連続ホームラン

 第18節最終戦となる後楽園の第2試合は西沢道夫と中尾輝三の先発で午後2時43分、国友球審の右手が上がりプレイボール。

 巨人は初回、二死後千葉茂が右中間スタンドに第3号ホームラン、続く川上哲治もライトスタンドに2者連続となる第3号ホームランを叩き込んで2点を先制する。

 巨人は6回裏、先頭の山川喜作が中前打で出塁、千葉の右前打で無死一三塁、中部ベンチはここで先発の西沢から服部受弘にスイッチ、川上が左中間に2点タイムリー二塁打を放ち4-0、黒沢俊夫のニゴロの間に川上は三進、中島治康のピッチャー返しを服部がエラーする間に三走川上が還って5-0、中島に打点は記録されていない。多田文久三のライト線二塁打で一死二三塁、中尾のニゴロの間に三走中島が還って6-0、坂本茂の左前タイムリーでこの回5点、7-0とリードする。

 巨人は7回裏、先頭の山川が三塁線にセーフティバントを決めて出塁、千葉が四球を選んで無死一二塁、川上の中前タイムリーで8-0とする。川上はこれで4打点。

 巨人は8回裏、先頭の多田が四球で出塁、中尾の左飛をレフト岩本章が落球して無死一二塁、坂本の三塁内野安打で無死満塁、トップに返り山田潔の打席でキャッチャー藤原鉄之助が二塁に牽制、ショート三村勲はピッチャー服部に返球するがっこれが悪送球、この間に三走多田が還って9-0、無死一二塁からトップに返り山田のん送りバントで一死二三塁、山川は四球、千葉は浅い右飛に倒れて二死満塁、ここで川上が中前に2点タイムリーを放ち11-0とする。

 川上哲治は5打数4安打6打点を記録した。

 中尾輝三は5安打1四球3三振で今季2度目の完封、7勝目をマークする。

 千葉と川上が連続ホームランを放った。今季巨人の本塁打数はこれで9本目。中部はこれまで8球団断トツトップの24本の本塁打を放っているが打線がつながらず最下位に低迷している。


右中間三塁打

 昭和21年8月26日に内藤幸三が放った満塁走者一掃「右中間三塁打」をお伝えしたところですが、私も昨日の試合で「右中間三塁打」を打ちました。

 還暦野球参入3年目、公式戦での長打は4本目となりますが、過去最高の当りでした。買い換えたばかりのビヨンドマックスレガシーが火を噴きましたね。詳しくは「品川ビッグスターズ」(旧・品川ベースボールクラブ)HPでご確認ください(笑)。


21年 グレートリングvsゴールドスター 11回戦

8月26日 (月) 西宮

1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
1 0 0 2 0 0 3 0 0 6 グ軍 42勝23敗 0.646 松川博爾 別所昭 
3 0 2 0 0 1 1 0 X 7 ゴ軍 25勝38敗1分 0.397 内藤幸三

勝利投手 内藤幸三 13勝15敗
敗戦投手 別所昭      9勝6敗

二塁打 (グ)田川、別所
三塁打 (ゴ)内藤

勝利打点 (ゴ)中村信一 2


内藤幸三、粘りのピッチングでグ軍の連勝ストップ

 西宮の第2試合は松川博爾と内藤幸三の先発で午後2時38分、金政球審の右手が上がりプレイボール。

 グ軍は初回、先頭の河西俊雄が中前打で出塁、安井亀和が送りバントを決め、河西が三盗に成功、田川豊の右前タイムリーで1点を先制、山本一人監督のサードライナーに田川は戻れずダブルプレー。

 ゴ軍は1回裏、一死後大友一明が四球を選んで出塁、酒沢政夫は二飛に倒れるが、坪内道則は四球、菊矢吉男も四球を選んで二死満塁、ここで内藤幸三が右中間に走者一掃の三塁打を放ち3-1と逆転する。

 更に早川平一も四球から二盗に成功、辻功も四球を選んで再度二死満塁とするが、坂本勲は三振に倒れて追加点はならず。

 ゴ軍は3回裏、一死後菊矢、内藤、早川が3連続四球、辻は遊飛に倒れて二死満塁、坂本が右前にタイムリーを放ち4-1、グ軍ベンチはここで先発の松川から別所昭にスイッチするが、別所も中村信一に押出し四球を与えてゴ軍が5-1とリードを広げる。

 グ軍は4回表、先頭の安井が左前打で出塁、田川の右越え二塁打で無死二三塁、山本の左前タイムリーで2-5、堀井の二遊間タイムリーで3-5と追い上げる。なおも無死一二塁のチャンスが続くが、岡村俊昭は二飛、木村勉は一飛、別所は投飛と3連続内野フライで追加点はならず。ここはもう一工夫欲しかったところ。グ軍は2回の攻撃でも宮崎仁郎と河西が投飛に倒れており、2イニングで3つの投飛を記録した。

 ゴ軍は6回裏、先頭の坂本が中前打で出塁、トップに返り中村の投ゴロでランナーが入れ替わり、大友はストレートの四球、酒沢の右前打で一死満塁、坪内は浅い右飛に倒れて二死満塁、菊矢が押出し四球を選んで6-3と突き放す。

 グ軍は7回表、先頭の別所が中越えに二塁打、宮崎の左前打で無死一三塁、一死後安井はストレートの四球で満塁、田川が押出し四球を選んで4-6と2点差、山本の遊ゴロが「6-4」と転送される間に三走宮崎に続いて二走安井も快足を飛ばしてホームに還り6-6の同点に追い付く。11連勝のグ軍は敗色濃厚のこの日も足で同点に追い付いた。

 ゴ軍は7回裏、先頭の早川の当りはニゴロ、これをセカンド安井がエラー、続く辻の投ゴロを別所が二塁に悪送球、坂本の右飛で二走早川がタッチアップから三進して一死一三塁、トップに返り中村の中犠飛で7-6と勝ち越す。このバックホームの送球をキャッチャー筒井敬三が後逸する間に一走辻が二塁に進み、この進塁に対して筒井にエラーが記録されてグ軍はこの回3失策。

 1点差を追うグ軍は8回表、先頭の筒井が三塁に内野安打、筒井が二盗に成功し、別所が送りバントを決めて一死三塁と同点のチャンス、宮崎の初球はストライク、2球目もストライクが記録されており、この時三走筒井が「2-5」の送球でタッチアウト、「雑記」欄には何の記載もないが、ここはスクイズが外されたと見るのが妥当か。二死無走者となって宮崎は捕邪飛に倒れスリーアウトチェンジ。

 グ軍は9回表、二死後田川が四球を選んで二盗に成功、山本は四球で二死一二塁、しかし堀井が遊ゴロに倒れて無得点。グ軍の連勝は「11」でストップした。

 内藤幸三は10安打6四球1三振の粘りのピッチングで13勝目をマーク、打っても初回に満塁走者一掃の三塁打を放つ活躍であった。

 グ軍は先発の松川博爾が8四球と乱調、リリーフ別所は3四球であったが2個の押出し四球を記録した。

 この結果、グ軍は首位の座を1日でタ軍に明け渡すこととなった。なお、当ブログでは5月26日のパ軍vsグ軍3回戦をスコアどおりパ軍の勝利として通算成績をお伝えしています。この試合は後に没収試合となってグ軍の勝利に訂正されますので、一般の書籍等では後付けでこの試合をグ軍の勝利として途中経過まで修正している例が見られますが、当ブログは「実況中継」なので、当時のスコアのまま進めていますのでご了承願います。

*両軍17四球の乱戦を裁いた金政卯一球審。


2021年3月28日日曜日

21年 パシフィックvs阪急 11回戦

8月26日 (月) 西宮 

1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
0 0 2 0 0 2 0 0 0 4 パ軍 26勝38敗2分 0.406 井筒研一 
0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 阪急 38勝35敗 0.521 野口二郎

勝利投手 井筒研一 11勝13敗
敗戦投手 野口二郎   8勝9敗

勝利打点 なし


阪急、今季12度目の零封

 西宮の第1試合は井筒研一と野口二郎の先発で午後1時丁度、杉村球審の右手が上がりプレイボール。

 1回、2回と両軍三者凡退で静かな立ち上がり。

 パ軍は3回表、一死後松井信勝が左前打で出塁すると二盗に成功、井筒が四球を選んで一死一二塁、トップに返り白石敏男の右飛で二走松井はタッチアップから三塁に進んで二死一三塁、富松信彦の二飛をセカンド田中幸男が落球する間に三走松井が還って1点を先制、なおも続く二死一三塁から藤井勇が左前にタイムリーを流し打って2-0とする。

 阪急は3回裏、先頭の鳥居兵治が一二塁間にヒット、坂田清春が送って一死二塁、田中は四球を選んで一死一二塁、トップに返り山田伝は三振、続く上田藤夫の打席で二走鳥居がキャッチャー伊勢川真澄からの牽制に刺されて無得点。

 パ軍は6回表、先頭の富松が死球を受けて出塁、藤井の右前打で無死一三塁とチャンスを広げ、森下重好の左犠飛で3-0、中谷順次の左前打で一死一二塁、木暮力三が中前にタイムリーを放ち4-0と突き放す。

 阪急は6回裏、先頭の田中が三塁線にヒット、しかしトップに返り山田の三ゴロが「5-4-3」と渡ってダブルプレー、直後に上田が左前打を放つが、青田昇は二飛に倒れて無得点。
 阪急は最終回、先頭の山田は捕邪飛、上田のニゴロをセカンド松井がエラーするが、青田のベース寄りのゴロを松井が二塁を踏んで一塁に送球、「4B-3」のゲッツーで試合終了。
 井筒研一は4安打2四球2三振で今季5度目の完封、11勝目をマークする。

 阪急はこの日も打線がつながらず今季12度目の完封負け、これは8球団ワーストの成績となる。最終回、目の前のゲッツーで打席が回ってこなかった野口二郎は3打数無安打、ここから歴史が始まりますのでよく覚えておいてください。

2021年3月24日水曜日

21年 タイガースvsセネタース 12回戦

8月26日 (月) 後楽園 

1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
0 0 0 0 3 0 0 0 0 3 タ軍 41勝21敗 0.661 呉昌征 
0 0 0 1 0 0 0 0 0 1 セ軍 26勝38敗 0.406 白木義一郎

勝利投手 呉昌征         12勝3敗
敗戦投手 白木義一郎 13勝13敗

二塁打 (タ)御園生
三塁打 (タ)小林 (セ)飯島

勝利打点 (タ)小林英一 1


藤村の代役小林英一が逆転三塁打

 第18節最終日、後楽園の第1試合は呉昌征と白木義一郎の先発で午後1時丁度、桝球審の右手が上がりプレイボール。

 タ軍は初回、先頭の金田正泰が三失に生きるが、御園生崇男は捕邪飛、これはツーボールワンストライクから2球ファウルの後なので送りバント失敗ではない。土井垣武の三ゴロが「5-4-3」と渡ってダブルプレー。2回、3回は三者凡退。

 セ軍は初回、二死後飯島滋弥がセンター右後方に三塁打、しかし大下弘は遊ゴロに倒れて無得点。どうも大下がチャンスに打てない。

 タ軍は4回表、一死後御園生が左中間に二塁打、しかし土井垣は中飛、本堂保次は二飛に倒れて無得点。

 先頭の飯島が四球で出塁、大下の二遊間ヒットで無死一二塁、白木がセオリー通り三前に送りバントを決めて一死二三塁、一言多十は浅い中飛に倒れて二死二三塁、長持栄吉の右前タイムリーで1点を先制する。

 タ軍は5回表、先頭の渡辺誠太郎が中前打で出塁、塚本博睦は中飛に倒れるが、長谷川善三が中前打を放って一死一二塁、ここで欠場を続ける藤村冨美男の代役小林英一が右中間に逆転の2点タイムリー三塁打を放ち2-1、呉昌征が二前にスクイズを決めて3-12とする。

 セ軍は6回裏、先頭の飯島が左前打で出塁、大下は中飛に倒れるが、白木が四球を選んで一死一二塁、しかし二走飯島が呉の二塁牽制に刺されてツーアウト、一言は遊ゴロに倒れて無得点。

 セ軍は7回裏、一死後熊耳武彦が左前打で出塁、鈴木清一のニゴロの間に熊耳は二進、トップに返り横沢七郎が左前打、二走熊耳は三塁ベースを蹴ってホームに向かうが、レフト金田正泰からの返球を中継したピッチャー呉の本塁送球にタッチアウト。

 セ軍は8回裏、先頭の清水喜一郎が中前打で出塁、飯島が四球を選んで無死一二塁、しかし大下は二飛、白木のピッチャー返しを呉がキャッチして二塁に送球、清水が帰れずダブルプレー。

 呉昌征はセ軍最終回の反撃を三者凡退に抑え、8安打3四球1三振の完投で12勝目をあげる。

 タ軍は5安打でセ軍は8安打。明らかにセ軍が試合を押していたが、大下のブレーキが痛かった。

 家族の不幸により欠場が続く藤村冨美男の代役小林英一が決勝三塁打。小林は藤村欠場初戦でも3安打の活躍を見せた。球史の陰に隠れてほとんど無名であるがいい働きをしている。

2021年3月13日土曜日

ショートで1イニング3刺殺

 実況のとおり、グ軍のショート宮崎仁郎が初回に1イニング3刺殺を記録しました。

 1イニングに4刺殺が記録されることはありませんので、ショートとしての世界記録であることは間違いありません。

 2回にも1刺殺でここまで4刺殺、5回にも1刺殺を記録して5回で5刺殺。代打を出されて6回から交代していますので、イニング当り刺殺率100%という、ショートとして空前絶後の記録を達成しました。

 記録マニアの方でもここまで気付く人はいないでしょうね(笑)


*パ軍のスコアカード。よ~くご確認ください。


21年 グレートリングvsパシフィック 10回戦

8月25日 (日) 西宮

1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
3 0 0 1 0 4 0 0 0 8 グ軍 42勝22敗 0.656 櫛田由美彦 
0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 パ軍 25勝38敗2分 0.397 真田重蔵

敗戦投手 真田重蔵  13勝13敗 

二塁打 (グ)堀井 (パ)森下
三塁打 (グ)木村

勝利打点 (グ)田川豊 5


11連勝のグ軍、タ軍を勝率で6毛上回り首位に立つ

 令和3年3月13日の東京地方も春の嵐の大雨であるが、昭和21年8月25日の東京地方も大雨となって後楽園の第2試合は中止。

 甲子園の第2試合は櫛田由美彦と真田重蔵の先発で午後2時45分、二出川球審の右手が上がりプレイボール。

 10連勝中のグ軍は初回、先頭の河西俊雄がツーストライクナッシングと追い込まれながら粘りに粘って四球を選んで出塁、安井亀和は中飛に倒れるが、河西が二盗を決めて一死二塁、田川豊が右前にタイムリーを放ち1点を先制、山本一人監督はストレートの四球で一死一二塁、堀井の左越え2点タイムリー二塁打で3-0と試合の主導権を握る。

 パ軍は1回裏、先頭の白石敏男が四球で出塁、富松信彦の一ゴロはファースト山本が二塁ベースカバーに入ったショート宮崎仁郎に送球して二封、藤井勇のニゴロもセカンド安井が二塁ベースカバーの宮崎に送球して二封、森下重好が左中間に二塁打を放ち二死二三塁、しかし木暮力三は遊飛に倒れて無得点。

 グ軍のショート宮崎仁郎は初回に3刺殺を記録した。ショートの1イニング3刺殺は間違いなく世界記録であり、他に何人いるかが問題。恐らく世界タイ記録であると考えられるが、単独世界記録の可能性も否定できない。

 パ軍は2回裏、二死後平野徳松に代わる代打中谷順次が四球を選んで出塁、しかし真田の二塁ベース寄りのゴロをセカンド安井が二塁ベースカバーに入ったショート宮崎にトスしてスリーアウトチェンジ。

 グ軍のショート宮崎仁郎は2回で4刺殺を記録した。これは世界記録である可能性が高いのではないか。

 グ軍は4回表、一死後岡村俊昭が四球で出塁、筒井敬三の投前送りバントを真田がファンブル、犠打とエラーが記録されて一死一二塁、櫛田の右前タイムリーで4-0とする。一走筒井は三塁に進んで一死一三塁、宮崎の捕ゴロでキャッチャー伊勢川真澄がファースト藤井に送球して一塁アウト、この時三走筒井がスタートを切り、ファースト藤井が折り返しバックホームしてタッチアウト。

 アウトにはなったもののグ軍の機動力野球はキャッチャー筒井にも浸透している。

 パ軍は4回裏、木暮は中飛、伊勢川は二飛、松井信勝の遊ゴロがショート宮崎からファースト山本に送球されてスリーアウトチェンジ。

 パ軍は4回まで4本の内野ゴロを打って4個のアウトを記録したが、グ軍のファースト山本一人が刺殺を記録したのは4回の遊ゴロが初めてであった。

 パ軍は5回裏、先頭の中谷が三遊間にヒット、ここでディレードスチールを試みるが「1-3-6」と送球されてタッチアウトで盗塁失敗が記録された。

 グ軍のショート宮崎仁郎は5回で5個の刺殺を記録した。2回で4個よりは達成可能性は高いが、これも世界記録ではないか。

 グ軍は6回表、先頭の山本が左前打で出塁、堀井は右前打、岡村が四球を選んで無死満塁、ここで筒井の代打に起用された木村勉が右越えに走者一掃の三塁打を放ち7-0、宮崎に代わる代打丸山二三雄のニゴロの間に三走木村が還って8-0とする。

 グ軍の6回の守備でショートには代打の丸山に代わり桶川隆が入る。

 パ軍は6回裏、松井、藤井の連打で無死一二塁のチャンスを作るが、森下のライナーが格言どおり代わったばかりのショートに飛んで桶川がキャッチ、木暮は中飛、伊勢川の三ゴロをサード河西が三塁ベースを踏んでスリーアウトチェンジ。 

 パ軍は最終回、先頭の木暮は右飛、伊勢川が中前打を放つが、松井の遊ゴロをショート桶川が二塁ベースカバーのセカンド安井に送球して二封、最後は中谷が中飛に倒れて零封。

 櫛田由美彦は7安打2四球4三振でプロ入り初完封、2勝目をあげる。この年1年でプロ野球を去る櫛田にとって、キャリアで唯一の完封勝利である。

 パ軍は6個の内野ゴロを打ったが、グ軍のファースト山本一人監督のゴロアウトによる刺殺は1個だけであった。一飛が1個あったので山本の刺殺は2個。

 グ軍守備陣の刺殺の内容はセンター田川が6個、5回までショートを守った宮崎が5個、6回からショートに入った桶川が1個、レフト堀井が4個、キャッチャーの筒井が3個と木村が1個(これは当然三振によるもの)、セカンド安井が3個、ファースト山本は2個のみ(内野ゴロによる刺殺は1個だけ)、サード河西が1個、ライト岡村が1個、櫛田が0個の合計27個であった。

 グ軍はこれで11連勝、勝率6割5分6厘3毛となって、タ軍の勝率6割5分5厘7毛を上回って今季初の首位に立った。この日も機動力野球による勝利であった。


2021年3月7日日曜日

21年 阪急vsゴールドスター 10回戦

8月25日 (日) 西宮

1 2 3 4 5 6 7 8  9  計
0 0 0 0 0 0 0 0  0  0 阪急 38勝34敗 0.528 溝部武夫 0
0 0 0 0 0 0 0 0 1X 1 ゴ軍 24勝38敗1分 0.387 江田孝

勝利投手 江田孝    2勝8敗
敗戦投手 溝部武夫 5勝1敗

三塁打 (急)野口二郎

勝利打点 (ゴ)坪内道則 4

猛打賞 (急)野口二郎 2


1試合最多補殺記録

 西宮の第1試合は溝部武夫と江田孝の先発で午後零時58分、池田球審の右手が上がりプレイボール。

 阪急は2回表、二死一二塁のチャンスを作るが田中幸男は遊ゴロに倒れて無得点。

 阪急は3回表、先頭の溝部がストレートの四球で出塁、しかし江田孝の牽制に釣り出されて「1-3-6」でタッチアウト、「盗塁死」が記録されているのでディレード気味にスタートを切った可能性がある。直後に山田伝が左前打から二盗に成功して一死二塁とするが、坂井豊司は左飛、青田は遊ゴロに倒れて無得点。

 阪急は4回表、先頭の野口二郎がストレートの四球で出塁、しかし野口明のニゴロが「4-6-3」と転送されてダブルプレー、直後に上田が右前打から二盗に成功、キャッチャー辻功の二塁送球が悪送球となって上田は三塁に進むが、日比野は遊ゴロに倒れて無得点。

 阪急は6回、7回にも走者を出すが何れも二死からで無得点、8回は野口二郎が三塁打を放つがこれも二死からで続く野口明は三振。

 阪急先発の溝部武夫は、味方のちぐはぐな攻撃にもめげず好投を続ける。ヒットを許したのは3回と4回の1本ずつのみ、6回は先頭の辻をストレートの四球で歩かせるが続く中村信一を捕ゴロ併殺に打ち取り、7回も一死後坪内を四球で歩かせるが坪内のディレードスチールにも落ち着いて対処して「1-3-6」でタッチアウト。

 試合は9回まで両軍無得点のまま進み、ゴ軍は9回裏、一死後中村がストレートの四球で出塁、大友は進塁打を試みて右方向に打つがフライとなって右飛に倒れ、酒沢がストレートの四球を選んで二死一二塁、ここで四番坪内が試合を決める一打を左前に打って中村信一がサヨナラのホームを踏む。

 江田孝は6安打4四球1三振で戦後初完封、2勝目をあげる。

 この試合で阪急守備陣は23補殺、ゴ軍守備陣は19補殺、合計42補殺を記録した。阪急の三塁手坂井豊司は12個の三ゴロを捌いて12補殺を記録、一塁手の野口明は17刺殺を記録した。

 溝部武夫は下手からの落ちる球を武器としておりゴロアウトが多い。江田孝は「Wikipedia」によると「オーバースローからシュートやシンカーを武器とした」とされており、両投手のピッチングスタイルがこの試合の記録を生んだのである。

 スコアカードの「雑記」欄には阪急の23補殺について「タイ」と書かれているのでこの記録が昭和21年時点で1試合最多補殺タイ記録である可能性があるが、プロ野球史上「1試合最多補殺」の記録は判然としない。しかしながら「1試合最少補殺」の試合は明確である。

 1983年5月25日、中日の高橋三千丈が阪神相手に完封勝利、この試合で中日守備陣の補殺は「ゼロ」であり、これがプロ野球史上「1試合最少補殺」の記録となっている。阪神の27アウトは「内野飛球(邪飛を含む)が11、外野飛球が12、残りの4つは三振。ゴロのアウトが皆無の補殺ゼロ」であった。三振でもスリーストライク目を捕手が正規捕球できず、打者が一塁に走って「2-3」でアウトの場合は記録こそ「三振」ではあるが捕手に補殺が記録される。この日のスタメンキャッチャーはこの年広島から移籍してきた守備の巧い水沼であったこともこの記録が生まれた要因となった。前年MVPのレギュラーキャッチャー中尾はこの年は怪我で欠場も目立ったのである。

 高橋三千丈は静岡商業時代から剛球投手として知られたが肩が強過ぎて球が高めに浮くという欠点を持っていたためコントロール難が嫌気されてドラフトされず、明大でコントロールを磨いて1979年中日に入団、1年目から活躍するが右腕血行障害で投げられなくなり1983年に3年ぶり復帰、この試合がキャリアで唯一の完封勝利だったのである。持ち味の高めに浮く球ではなく、130キロ台に落ちた球速に阪神打線が振り回した結果フライアウトだらけになったと言われている。

*明大時代は鹿取との二本柱でリーグ戦優勝に貢献して4年時は主将。高橋三千丈は島岡御大に「明大野球部史上、主将を務めた中で高田繁と並ぶほどの人物」と絶賛されたという。


2021年2月23日火曜日

21年 巨人vsセネタース 9回戦

8月25日 (日) 後楽園

1 2 3 4 5 6  7 8 9 計
0 2 0 1 0 X X X X 3 巨人 37勝26敗1分 0.587 近藤貞雄
0 0 1 1 0 X X X X 2 セ軍 26勝37敗 0.413 野村清 黒尾重明

勝利投手 近藤貞雄 14勝9敗
敗戦投手 野村清      1勝1敗

二塁打 (巨)千葉 (セ)清水(幻) 
三塁打 (セ)大下 (巨)千葉(幻)
本塁打 (セ)熊耳武彦 1号

勝利打点 なし


驟雨のため5回コールド

 第18節2日目、後楽園の第1試合は近藤貞雄と野村清の先発で午後零時58分、国友球審の右手が上がりプレイボール。この時の天気は「晴れ」。

 巨人は初回、先頭の打撃好調山田潔が中前打で出塁、しかし山川のニゴロが「4-6-3」と渡ってダブルプレー。

 セ軍は初回、先頭の横沢が四球を選んで出塁、清水喜一郎は三飛、飯島の左前打で一死一二塁と先制のチャンス、しかし大下のベース寄りののゴロをセカンド千葉が捕球するとベースを踏んで一塁送球、「4B-3」でダブルプレー。

 巨人は2回表、先頭の黒沢が四球を選んで出塁、中島の当りは三遊間をゴロで破り、これをレフト大下が後逸する間に一走黒沢が一気に生還して1点を先制、打者走者の中島も三塁に進み、多田が四球を選んで無死一三塁、近藤のニゴロが「4-6-3」と渡ってダブルプレー、この間に三走中島が還って2-0とする。

 セ軍は2回裏、先頭の一言多十が左前打で出塁、野村は遊飛、長持の遊ゴロが「6-4-3」と渡ってダブルプレー。

 巨人は3回表、先頭の千葉が得意の右打ちでライト線に二塁打、川上は投ゴロに倒れ、黒沢が四球を選んで一死一二塁、中島の三ゴロが「5-4-3」と渡ってダブルプレー。

 セ軍は3回裏、先頭の熊耳がレフトポール際にホームランを叩き込んで1-2、続く鈴木清一が四球を選び、トップに返り横沢は遊飛、清水の三ゴロが「5-4-3」と渡ってダブルプレー。

 ここまで両軍が6イニング連続併殺を記録した。

 巨人は4回表、先頭の多田がレフト線にヒット、近藤のニゴロの間に多田は二進、呉新亨は三ゴロに倒れ、トップに返り山田は四球、山川もストレートの四球で二死満塁、千葉もストレートの四球で押出し、3-1とする。セ軍はここで野村から黒尾重明にスイッチ、川上は左飛に倒れてスリーアウトチェンジ。

 セ軍は4回裏、一死後大下がセンター左奥に三塁打、一言の中犠飛で2-3と追い上げる。

 巨人は6回表、二死後千葉が右中間に三塁打、川上の左前タイムリーで4-2と突き放す。

 セ軍は6回裏、先頭の清水が左中間に二塁打、飯島は四球を選び、大下は右飛に倒れて一死一二塁、ここで雲行きが急激に怪しくなって大雨となり、7分間の中断の末コールドゲームが宣告された。この結果、6回の両軍の記録は全て取り消され、5回コールドで巨人が3対2の勝ちとなった。

 近藤貞雄は5回を完投して5安打2四球1三振、14勝目をマークする。

 2年間の現役生活でプロ野球を離れることになる清水喜一郎の通算二塁打数は6本であるが、この日6回裏に放った二塁打が「幻」でなければ通算7本になるところであった。

 試合が成立したため、両軍6イニング連続併殺の貴重な記録が残されることとなった。

2021年2月21日日曜日

21年 グレートリングvs阪急 11回戦

8月24日 (土) 西宮

1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
1 0 2 0 0 0 0 0 0 3 グ軍 41勝22敗 0.651 丸山二三雄
0 0 0 0 0 0 0 1 1 2 阪急 38勝33敗 0.535 天保義夫 今西錬太郎

勝利投手 丸山二三雄 15勝9敗
敗戦投手 天保義夫     10勝8敗

二塁打 (急)青田、野口明、今西
三塁打 (急)青田

勝利打点 (グ)田川豊 4


好走と暴走は紙一重

 西宮の第2試合は丸山二三雄と天保義夫の先発で午後3時1分、杉村球審の右手が上がりプレイボール。

 グ軍は初回、先頭の河西が三塁に内野安打、安井の投ゴロをピッチャー天保が二塁に送球するがセカンド荒木茂が後逸、この間に河西が三塁に進んで無死一三塁、田川の右犠飛で1点を先制する。

 グ軍は3回表、先頭の河西がスリーボールツーストライクから1球ファウルで粘って四球を選び、安井が初球を送りバント、一死二塁から田川が二遊間をゴロで抜くタイムリーヒット、これをセンター山田伝が後逸する間に田川が快足を飛ばして一気にホームに還り3-0と試合の主導権を握る。

 グ軍先発の丸山は4回まで12人で抑えるパーフェクトピッチング。

 阪急は5回表、一死後野口明が右前に初ヒット、坂井豊司の右前打で野口明は三塁に進み、送球の間に打者走者の坂井も二塁に進んで一死二三塁、しかし打撃好調の坂田清春は三振、荒木が死球を受けて二死満塁とするが、天保の代打に出た打撃好調の日比野武は遊ゴロに倒れて無得点。

 阪急は6回から先発の天保に代えて今西錬太郎をマウンドに送る。

 阪急は6回表、二死後青田が左中間に三塁打を放つが、四番野口二郎は投ゴロに倒れて無得点。

 グ軍は8回表、先頭の河西が左前打で出塁、安井は一塁に内野安打、河西は一気に三塁を狙うが、ファースト野口明からの送球にタッチアウト、この間に打者走者の安井も二塁を狙うが、サード坂井から二塁ベースカバーのショート上田に送球されてタッチアウト、田川が右前打で出塁すると二盗を試みるが、キャッチャー坂田からの送球にタッチアウト。

 阪急は8回裏、一死後山田の当りは三ゴロ、これをサード河西がエラー、上田は三邪飛に倒れるが、青田の中越えタイムリー二塁打で1-3、続く野口二郎の遊ゴロをショート宮崎がエラー、これを見て青田は三塁ベースを回りホームに突っ込むが、ショート宮崎からの送球にタッチアウト。

 阪急は9回裏、先頭の野口明がライト線に二塁打、坂井は三振に倒れ、坂田の二遊間へのゴロはセンターに抜けるが二走野口明は動けず一死一二塁、田中幸男は一邪飛に倒れて二死一二塁、今西の右越えタイムリー二塁打で2-3、トップに返り山田はストレートの四球で二死満塁、しかし上田は4球ファウルで粘った末に三振、ゲームセット。

 丸山二三雄は8安打1四球1死球4三振の完投でハーラートップの15勝目をマークする。

 この試合はグ軍機動力野球の勝利であった。8回は河西が三塁アウト、安井が二塁アウト、田川が二盗失敗と暴走もあるが、1回と3回は河西、安井、田川の積極的走塁を得点に結び付けた。「好走と暴走は紙一重」と言われるが、グ軍の記録に表れない積極的走塁が戦後復活初年度ペナントレースを制すことになるのである。

 阪急はリリーフの今西が好投したが青田の暴走が痛かった。青田は足は遅くはないが盗塁失敗が多く機動力野球とは縁が遠い。阪急が機動力野球を身に付けるのは約30年後、福本が走りまくる頃のことになる。

2021年2月15日月曜日

21年 タイガースvs巨人 11回戦

8月24日 (土) 後楽園

1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 タ軍 40勝21敗 0.656 御園生崇男 
0 0 0 1 0 1 0 0 X 2 巨人 36勝26敗1分 0.581 藤本英雄

勝利投手 藤本英雄     8勝3敗
敗戦投手 御園生崇男 5勝3敗

二塁打 (巨)千葉

勝利打点 (巨)黒沢俊夫 7


千葉、川上、黒沢のクリーンナップトリオで全得点

 後楽園の第2試合は御園生崇男と藤本英雄の先発で午後2時57分、島球審の右手が上がりプレイボール。

 巨人は初回、打撃好調の山田潔がいきなり左前打、しかし二塁を欲張りレフト金田からの送球にタッチアウト、ここは調子に乗り過ぎたか。

 巨人は4回裏、一死後千葉が右中間に二塁打、川上の右前打で一死一三塁、黒沢の右犠飛で1点を先制する。

 巨人は6回裏、先頭の千葉が中前打、川上も中前打で続いて無死一二塁、黒沢が左前にタイムリーを流し打って二走千葉が還り2-0とする。

 タ軍にもチャンスはあった。6回表、一死後呉昌征が四球を選んで出塁、土井垣の三遊間ヒットで一死一二塁、本堂の当りはセンターへ痛烈なライナー、これをセンター呉新亨がナイスキャッチ、二走呉昌征が飛び出しており呉新亨から二塁に送球されてダブルプレー。

 藤本英雄は6安打2四球2三振で今季7度目の完封、8勝目をあげる。

 巨人は千葉、川上、黒沢のクリーンナップトリオで2点をあげた。

 藤本はこれで4試合連続完封となっが、その登板間隔は6月6日、7月7日、8月18日、8月24日である。中島治康に監督の座を奪われてへそを曲げ、ほとんど投げていない。投げる時は当て付けるように好投する。藤本はこの年2.11で防御率トップとなるが投球回数は217回3分の1。2位の近藤貞雄は2.18ながら投球回数は300回3分の1。藤本は投げたいときだけ投げて好成績を残しているだけであり、当ブログはあまり評価していない。

2021年2月11日木曜日

21年 ゴールドスターvsパシフィック 7回戦

8月24日 (土) 西宮

1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
0 0 0 0 2 1 0 0 0 3 ゴ軍 23勝38敗1分 0.377 内藤幸三
0 0 0 0 2 0 0 2 X 4 パ軍 25勝37敗2分 0.403 真田重蔵 井筒研一

勝利投手 井筒研一 10勝13敗
敗戦投手 内藤幸三 12勝15敗

二塁打 (ゴ)辻
三塁打 (パ)松井

勝利打点 (パ)松井信勝 2

猛打賞 (パ)松井信勝 3


松井信勝、決勝三塁打

 西宮の第1試合は内藤幸三と真田重蔵の先発で午後1時6分、金政球審の右手が上がりプレイボール。

 序盤戦は内藤と真田の投げ合いで4回まで両軍無得点。

 試合が動いたのは5回。

 ゴ軍は5回表、先頭の内藤が左前に流し打って出塁、早川平一は二飛に倒れるが、3回の守備から大崎欣一に代わってサードの守備に入った中村信一が左前打を放って一死一二塁、現在「死球王」の辻功が左中間を破る先制の2点タイムリー二塁打を放ち2-0とリードする。

 パ軍は5回裏、先頭の松井信勝が右前打で出塁すると二盗に成功、平野徳松が四球を選んで無死一二塁、真田の投ゴロを内藤が三塁に送球して二走松井は三封、トップに返り白石はストレートの四球で一死満塁、富松は三振に倒れて二死満塁、藤井勇はショート上空に打ち上げて万事休すと思われた瞬間、酒沢が落球して三走平野に続いて二走真田も生還し2-2の同点に追い付く。

 ゴ軍は6回表、先頭の坪内が左前打で出塁すると二盗に成功、末崎は三振、内藤の三ゴロの間に坪内は三進、早川が右前にタイムリーを放ち3-2と勝ち越す。

 ゴ軍は7回表、先頭の辻が左前打で出塁、パ軍藤本定義監督はここで先発の真田をあきらめて井筒研一にスイッチ、トップに返り坂本勲のニゴロは「4-6-3」と渡ってダブルプレー、大友も中飛に倒れて無得点。

 パ軍は8回表、先頭の酒沢が左前打で出塁、坪内が送って一死二塁、しかし後続の末崎と内藤の両左バッターは井筒のシュートに詰まって投ゴロと三ゴロに倒れ無得点。

 パ軍は8回裏、先頭の森下が中前打で出塁、木暮が送って一死二塁、伊勢川は三ゴロに倒れるがサード中村からの一塁送球が悪送球、二走森下は動かず一死一二塁、ここで松井信勝が右越えに逆転の2点タイムリー三塁打を放ち4-3と試合をひっくり返す。

 井筒研一は最終回、先頭の早川を四球で歩かせるが、中村をシュートで詰まらせて二飛に打ち取り、辻の遊ゴロが「6-4-3」と渡ってゲームセット。井筒は最後まで得意のシュートが冴えて3イニングを1安打1四球無三振無失点の好リリーフで10勝目をマークする。

 藤本定義監督はエースの真田を下げてリリーフに井筒を送る会心の采配を見せた。

 松井信勝は8月17日の巨人戦での決勝本塁打に続いてこの日も逆転の決勝三塁打、勝負強さが際立っている。

 下位チーム同士の戦いとは思えない好ゲームであった。プロ野球人気の高まりを確信させる一戦であったと言える。


2021年2月7日日曜日

21年 セネタースvs中部日本 8回戦

8月24日 (土) 後楽園

1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
0 2 0 0 0 4 0 0 2 8 セ軍 26勝36敗 0.419 白木義一郎 
0 0 0 0 0 0 2 0 0 2 中部 22勝38敗2分 0.367 森井茂

勝利投手 白木義一郎 13勝12敗
敗戦投手 森井茂     9勝12敗

二塁打 (中)藤原 
三塁打 (セ)熊耳、鈴木
本塁打 (中)岩本章 4号

勝利打点 (セ)横沢七郎 1

猛打賞 (セ)大下弘 4 (中)岩本章 3


中部日本、泥沼の10連敗

 昭和21年ペナントレースも佳境に入り、第18節初日の後楽園第1試合は白木義一郎と森井茂の先発で午後1時2分、桝球審の右手が上がりプレイボール。

 セ軍は初回、二死後飯島が左前打、大下が一塁にヒット、白木も左前打で二死満塁とするが、一言多十は三振に倒れて無得点。

 中部は初回、先頭の古川が二遊間にヒット、しかし二盗に失敗、杉浦清監督が三塁にヒット、しかし小鶴は遊ゴロ、加藤も三ゴロに倒れて無得点。

 セ軍は2回表、先頭の長持が四球を選んで出塁、熊耳は捕邪飛に倒れるが、鈴木清一が四球を選んで一死一二塁、トップに返り横沢七郎が中前に先制タイムリーを放ち1-0、一走鈴木は三塁に進んで一死一三塁、清水喜一郎の左犠飛で2-0とする。

 セ軍は3回表、一死後白木が三前にセーフティバントを決めて出塁、白木は投げない時は一番センターで出場するほどの脚力の持ち主、しかし一言の遊ゴロが「6-4-3」と渡ってダブルプレー。

 セ軍は4回表、一死後熊耳が左前打、鈴木も中前打で続いて一死一二塁、トップに返り横沢が引っ張り三遊間を抜けるかという当りであったがショート杉浦が好捕、杉浦は三塁に送球して二走熊耳は三封、清水は左飛に倒れて無得点。

 セ軍は5回表、一死後大下が右前打で出塁、二盗を試みるがキャッチャー藤原鉄之助の強肩に刺されて失敗、白木はニゴロに倒れて無得点。

 セ軍は6回表、先頭の一言が三塁線にセーフティバントを決めて出塁、長持のニゴロでランナーが入れ替わり、熊耳の右中間タイムリー三塁打で3-0、センター古川がもたつく間に熊耳も生還して4-0、記録はワンヒットワンエラー、鈴木も右中間に三塁打を放って一死三塁、トップに返り横沢の中前タイムリーで5-0、清水は三振、飯島は四球を選んで二死一三塁、大下の右前タイムリーでこの回4点、6-0と大きくリードする。

 セ軍は7回表、一死後一言、長持が連続四球、熊耳の三ゴロは「5-4-3」と転送され、一走長持は二封されるが一塁はセーフ、しかし二走一言が三塁をオーバーランしたのを見てファースト大沢清がサード小鶴に送球し一言はタッチアウト、「5-4-3-5」の併殺が記録された。この場合の守備の記録としては、小鶴の併殺数は1個だけカウントされると共に、補殺と刺殺が1個ずつ記録される。

 中部は7回裏、二死後藤原が右中間に二塁打、岩本章が左越えに第4号ツーランを叩き込んで2-6とする。

 セ軍は9回表、先頭の飯島が死球を受けて出塁、続く大下も死球、白木は中飛に倒れて一死一二塁、一言の中前タイムリーで7-2、一走大下は三塁に進んで一死一三塁、ここで一言が二盗、藤原からの送球に刺されるが、この隙をついて三走大下がホームイン、8-2とする。大下に本盗は記録されていない。

 白木義一郎は8安打2四球4三振の完投で13勝目をあげる。

 この試合までの本塁打ランキングは、セ軍の大下が9本でトップ、二位タイは中部の加藤正二と古川清蔵で5本、四位タイは中部の小鶴誠、岩本章、タ軍の本堂保次が4本。

 中部はホームランバッターをずらりと並べる豪華打線であるが、この日のように打線のつながりが機能せず泥沼の10連敗、最下位に低迷している。


2021年2月3日水曜日

124年ぶり

 今年の節分は2月2日。

 2月2日が節分になるのは明治30年以来124年ぶりのこと、地球が太陽を一周するのがぴったり365日ではないので微調整するようです。

 明治30年といえば中馬庚の名著「野球」が発行された年です。「野球」に関しては中馬が書いたと考えられますが、技術的なことは青井鉞夫が書いたのではないかと推測しています。

 「増補」版には「増補者」として青井鉞夫の名前が明記されており、そもそも初版と増補版を比較すると技術面では同様な記述も多く認められることから、初版においても技術面は青井がサポートしていたと考えられるのです。

 中馬は選手としては一流ではなくマネージャーとしての資質が高かった。青井は日本野球史上初の「名投手」であり、明治29年5月23日に日本が初めて国際試合で勝利した時の「五番・ピッチャー」であった。中馬が技術面については青井に任せていたと考えるのが妥当である。

 中馬が「ベースボール」を「野球」と訳したのが明治27年秋のこと(君島一郎著「日本野球創世記」参照)、これをもって翌明治28年2月に「一高野球部史」が発行された。

 令和2年3月6日、鹿児島県鴨池市民球場で「日本野球誕生125周年中馬庚先生記念試合」東京大学vs鹿児島大学戦が行われました。「野球」という「訳語」の起源が一高野球部史が発行された明治28年(1895年)とされているようで、令和2年(2010年)が125周年と認定されたようです。もちろん、「野球」の起源はホーレス・ウィルソンが日本に「ベースボール」を伝えたとされる「明治5年」とされるのが一般的です。

*中馬庚著「野球」


*当ブログが持っているのは「増補版」で、「増補者」青井鉞夫となっている。


2021年1月31日日曜日

死球王 辻功

 昭和21年のペナントレースも折り返し地点を過ぎて、各チーム60試合超を経過した。

 そんな中、現段階における「死球王」が辻功であるという事実は、当ブログが今回公表するまで知る人はいない。

 現段階における死球ランキングは、4個でトップが辻功、3個で2位タイは林清一、筒井敬三、白石敏男、坪内道則、菊矢吉男の5人となっている。

 林清一は昭和11年から控え外野手として巨人に在籍し続けてきた猛者であり、ボールに当たることなど屁とも思っていない。筒井敬三は後に「三原ポカリ事件」で有名となるが、昭和21年の時点でもボールにポカリとやられていた。白石敏男は視力が弱かったことが原因でしょう。坪内道則はしぶといバッティングが身上で、ボールに当たることなど屁とも思っていない。菊矢吉男は投手としても打者としても「豪快」を信条としており、死球が多くても不思議ではない。但し、菊矢は7月15日のグ軍戦で別所に2個ぶつけられたことが要因である。

 各チームの主力打者は「死球」が少ないことが明らかとなったが、この当時は主力打者には厳しい内角攻めが無かったとも言える。

 辻功はここまで58試合に出場して201打数38安打、打率1割8分9厘、四死球9個のうち「四球」は5個で「死球」が4個である。海草中学時代も下位を打っていた選手で、打力が弱いのは間違いない。但し、NPBホームページによると164センチ64キロと捕手らしいがっちりとした体型で、ボールに向かっていくファイトの持ち主であった。

 「辻功」は「辻勇夫」と表記されることが一般的であるが、昭和21年のスコアカードでは「辻功」の表記であり、「辻勇夫」と表記されるのは昭和22年からである。

 では、海草中学時代の「表記」はどうであったのか。ご安心ください、ちゃんと調べてあります。「和歌山県高校野球史」では、写真のとおり「辻功」と表記されている。

 海草中学の先輩・真田重蔵とはこれまで2試合で対戦して7打数1安打である。

*昭和17年「幻の甲子園」に出場した辻功。1回戦では二塁打を放っている。


2021年1月30日土曜日

21年 第16節・17節 週間MVP

 第16節はグ軍、阪急、ゴ軍、中部の4チームが5試合ずつ。第17節は前記4チームが九州遠征の3試合、残りの4チームが4試合という変則開催であったため、第16節・17節を合算して表彰対象とする。

週間MVP
 投手部門
 ゴールドスター 内藤幸三 2
 4勝0敗。3完投と好リリーフによるもの。ゴ軍4勝の全てで勝利投手となり、3勝をマークした溝部、松川、丸山を抑えて今季2度目の受賞。

 打撃部門
 グレートリング 岡村俊昭 1
 29打数10安打4得点11打点。V打2個、並列の殊勲打2個。断トツの打点数で有効打も多く、第16節・17節で8連勝のチームを引っ張った。

殊勲賞
 阪急 荒木茂 1
 33打数6安打と打率は低いが6得点8打点、V打1個の活躍。

 グ軍 松川博爾 1
 3勝0敗2完封でグ軍8連勝に貢献して週間MVP有力候補であったが、相手は全てゴ軍という点がマイナス材料。グ軍は上位チームには丸山と別所を当てている。

 阪急 坂田清春 2
 17打数8安打4得点4打点。日比野との併用で8試合中5試合の出場であるが、V打2個、猛打賞1回と内容が素晴らしい。その日比野も19打数7安打3得点4打点の活躍。選手層の薄いこの時代にキャッチャーを2枚使えるのは心強い。後に全盛期を迎える近鉄が梨田と有田を併用することになる。

 パ軍 松井信勝 1
 8月17日の巨人戦で決勝本塁打。

 阪急 山田伝 1
 37打数13安打6得点7打点、6四球。

敢闘賞
 グ軍 田川豊 2
 35打数14安打6得点6打点。

 ゴ軍 坪内道則 3
 33打数11安打5得点5打点。

 グ軍 丸山二三雄 2
 3勝0敗1完封。

 阪急 坂井豊司 2
 31打数12安打6得点4打点、6四球。

 巨人 山田潔 1
 16打数7安打2得点2打点、二塁打3本。打撃が弱いと言われるが、今節は巨人ではNo1の打撃ぶりであった。

技能賞
 セ軍 熊耳武彦 1
 8月19日の巨人戦で犠飛2本。

 阪急 溝部武夫 1
 3勝0敗。前節の週間MVPに続いての受賞。ここまで5勝0敗。

 セ軍 野村清 1
 一リーグ時代唯一の勝利。