2022年5月28日土曜日

21年 中部日本vs巨人 12回戦

10月11日 (金) 後楽園

1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
0 0 0 0 0 0 1 2 0 3 中部 33勝54敗3分 0.379 松尾幸造 
0 0 2 0 0 0 3 0 X 5 巨人 52勝32敗2分 0.619 中尾輝三

勝利投手 中尾輝三 10勝7敗 
敗戦投手 松尾幸造 3勝14敗

二塁打 (中)小鶴 (巨)中尾、多田

勝利打点(巨)呉新亨 2


山田潔の好走塁で巨人快勝

 後楽園の第2試合は松尾幸造と中尾輝三の左腕剛球荒れ球と似た者同士の先発で午後3時30分、桝球審の右手が上がりプレイボール。

 巨人は3回裏、先頭の中尾が左中間に二塁打、山田潔は四球を選んで無死一二塁、トップに返り呉新亨が左前にタイムリーを放ち1点を先制、山川喜作の左飛で二走山田がタッチアップから三塁を陥れる好走塁を見せて一死一三塁、黒沢俊夫の遊ゴロ併殺崩れの間に三走山田が還って2-0とする。

 6回まで2安打の中部は7回表、先頭の小鶴誠が三遊間に内野安打、ショート山田の一塁悪送球が加わり小鶴は二進、更にワイルドピッチで三進、一死後加藤正二の右犠飛で1点返して1-2とする。

 巨人は7回裏、先頭の内堀保が2球ファウルで粘って四球、中尾の三前バントが内野安打、山田の三前バントも内野安打となって無死満塁、トップに返り呉新亨のレフト線2点タイムリーで4-1、バックホームの間に山田は三塁を陥れ、打者走者の呉は二塁を狙うが「7-2-5-4」と転送されてタッチアウト、一死三塁から山川の遊飛で三走山田がタッチアップからホームインする好走塁を見せて5-1と突き放す。

 公認野球規則9.08によると、「犠牲フライ」は「外野手もしくは外野まで回り込んだ内野手がこれを捕球後、走者が本塁に達した場合」に記録される。山川の遊飛をショート杉浦清監督がどの位置で捕球したかは定かではない。外野まで回り込んでの捕球であれば「遊犠飛」が記録されるが、外野まで達しておらず体勢が悪かったのを見て山田がホームに走ったのであれば「犠飛」ではなく単なる「遊飛」が記録される。

 2021年11月10日、CSファイナルステージのヤクルトvs巨人戦で、一死一三塁の三塁走者であったヤクルトの塩見は、村上が遊飛を打ち上げた際に、捕球したショート坂本の体勢が悪いと見てタッチアップからスタートしてホームインした。この時の坂本は「外野の方まで回り込んだ」と判断されなかったため、村上には「犠飛」ではなく「遊飛」が記録されたのである。

  中部は8回表、一死後岩本章が四球で出塁、金山次郎も四球を選んで一死一二塁、古川清蔵の右前タイムリーで2-5、金山は三塁に進み、送球の際に打者走者の古川も二塁を陥れて一死二三塁、二走古川のリードが大きくキャッチャー内堀は二塁に送球、これを見て三走金山がホームを狙うがショート山田からの返球にタッチアウト、この間に古川は三塁に進み盗塁が記録された。重盗失敗の片割れには盗塁は記録されないが、古川の三塁進塁は単独の盗塁と判断されたのである。送球の間の進塁ではないかとの疑念も残るが、スコアカードに残された記録は「盗塁」である。二死三塁となって小鶴がライト線にタイムリー二塁打を放ち3-5とするが反撃もここまで。

 中尾輝三は7安打3四球5三振の完投で10勝目をマークする。

 この日の巨人は千葉茂と中島治康が欠場。オーダーは一番から呉新亨-山川喜作-黒沢俊夫-川上哲治-多田文久三-古家武夫-内堀保-中尾輝三-山田潔。ライトに多田が入り、セカンドは古家であった。この珍しいオーダーは巨人球団史上この日だけのものである。

 山田潔は3回と7回に実況のとおり好走塁を見せ、5回には二盗を決めた。山田の好走塁がこの試合のハイライトであった。

野球週報2022 ㉑

5月21日(土) 世田谷総合公園球場で春季リーグ第3戦、千代田ドリームスとの対戦、一番レフトで出場。第1打席はスライダーにタイミングを外されかけたが左前にライナーのヒットから二盗。第2打席はセンターを意識してワンバウンドでピッチャーの頭上を越えるゴロ、このコースはヒットになるので全力疾走して内野安打から二盗、二番が上手く右に転がして三進、三番のタイムリーで得点。第3打席は四球から二盗、二番のタイムリーで得点。第4打席は二死一二塁から中前に低いライナーのタイムリー、練習通りの会心の一打でした。3打数3安打3盗塁2得点1打点1四球。試合は9対3で快勝。今季公式戦は3試合で11打数8安打8盗塁です。

5月22日(日) 休養日。

5月23日(月) 出勤日。帰宅後ミズノの木製バット750gで50本素振り。

5月24日(火) 出勤日。

5月25日(水) 天王洲アイルで品川ビッグスターズの練習。第2エースと対決したシートバッティングではレフトに鋭いライナーを連発。

5月26日(木) 出勤日。

5月27日(金) 出勤日。

 

2022年5月22日日曜日

21年 グレートリングvsセネタース 13回戦

10月11日 (金) 後楽園

1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
3 0 1 2 0 0 0 0 0 6 グ軍 60勝31敗2分 0.659 別所昭
5 0 0 0 0 0 0 0 0 5 セ軍 40勝50敗 0.444 一言多十 黒尾重明

勝利投手 別所昭   17勝9敗 
敗戦投手 黒尾重明 9勝14敗

二塁打 (グ)田川、安井2 (セ)鈴木、熊耳

勝利打点 なし

猛打賞 (グ)安井亀和 9


グ軍、上位打線の活躍で首位固め

 第25節2日目、西宮で予定されていた2試合は雨天中止。後楽園の第1試合は別所昭と一言多十の先発で午後1時8分、沢球審の右手が上がりプレイボール。

 グ軍は初回、先頭の安井亀和が左前打で出塁、河西俊雄はストレートの四球で無死一二塁、田川豊が左中間に2点タイムリー二塁打を放ち2-0、山本一人監督がレフト線にタイムリーで続き3点を先制する。

 セ軍は1回裏、先頭の鈴木清一が四球で出塁、長持栄吉の右前打は当りが良すぎてライト田川からの一塁送球にライトゴロかと思われたがファースト堀井数男が落球、タイミングがアウトだったためヒットは記録されず、飯島滋弥は四球を選んで無死満塁、大下弘が中前に2点タイムリーを放ち2-3、無死一二塁から熊耳武彦の投前送りバントを別所が三塁に送球するがセーフ、野選が記録されて再度無死満塁、一言が右前に同点タイムリーを放ち3-3、清水喜一郎の三ゴロで三走大下は本封、一死満塁から根津弘司が右前に勝越しの2点タイムリーを放ち5-3と逆転に成功する。

 グ軍は3回表、先頭の河西が四球で出塁、田川のライト線ヒットで河西は三進、打者走者の田川は二塁を狙うがライト長持からの送球にタッチアウト、セ軍はここで先発の一言から黒尾重明にスイッチ、山本の三遊間タイムリーで1点返して4-5とする。

 グ軍は4回表、二死後安井が右中間に二塁打、河西の三遊間ヒットで二死一三塁、河西が二盗を決め、田川が四球を選んで二死満塁、山本の当りは遊ゴロで万事休すと思われたが、ショート鈴木からの二塁送球をベースカバーに入ったセカンド清水が落球する間に二者生還して6-5と逆転する。

 別所昭は7安打7四球と乱調であったが2回以降セ軍を無得点に抑え込み17勝目をマークする。 

 セ軍は珍しい「スミ五」を守り切れず悔しい敗戦となった。

 セ軍にとっては手痛い清水のタイムリーエラーであった。

 実況のとおりグ軍自慢の一番から三番の上位打線が活躍。トップ安井は2得点、二番河西は3得点、三番田川は1得点と、ホームを踏んだのはこの3人だけであった。

野球週報2022 ⑳

5月14日(土) マスコット代わりに使っている950gのジュン・イシイで素振り50本、愛用のビヨンドマックスレガシー730gで50本。素振りは手首によくないので基本的にはやりませんが、久しぶりに振り込みました。

5月15日(日) 公式戦足立区長杯は天候不順のため中止。ということで、ジムでViPR、体幹、筋トレ、有酸素のフルコース。

5月16日(月) 出勤日。

5月17日(火) 出勤日。

5月18日(水) 天王洲アイルで品川ビッグスターズの練習。エースと対決したシートバッティングではレフト頭上をライナーで超える会心の一撃。

5月19日(木) 出勤日。

5月20日(金) 出勤日。 


2022年5月18日水曜日

21年 巨人vsセネタース 12回戦

10月10日 (木) 後楽園

1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
0 0 1 2 1 0 0 0 0 4 巨人 51勝32敗2分 0.614 近藤貞雄 
0 0 0 0 1 0 0 0 0 1 セ軍 40勝49敗 0.449 白木義一郎

勝利投手 近藤貞雄     19勝11敗 
敗戦投手 白木義一郎 24勝17敗

二塁打 (セ)飯島
三塁打 (巨)山田、山川
本塁打 (巨)黒沢俊夫 2号 (セ)熊耳武彦

勝利打点 (巨)中島治康 4


近藤貞雄、完投で19勝目

 後楽園の第2試合は近藤貞雄と白木義一郎の先発で午後3時5分、桝球審の右手が上がりプレイボール。

 巨人は好調千葉茂が欠場してセカンドにはプロ入り初出場となる立命館大出身の古家武夫が入る。

 セ軍は初回、一死後一言多十が右前打、飯島滋弥はストレートの四球で一死一二塁、しかし期待の大下は一ゴロ、二死二三塁とするが白木は遊飛に倒れて無得点。

 セ軍は2回裏、一死後長持栄吉が左前打で出塁、しかし根津弘司の三ゴロが「5-4-3」と渡ってダブルプレー。古家はプロ入り初プレーを無難にこなした。

 この試合は一塁塁審池田豊、三塁塁審島秀之介でスタートしたが、池田にアクシデントがあり、3回から島が一塁塁審に回り、三塁塁審は沢東洋男に交代した。

 巨人は3回表、先頭の近藤の当りは遊ゴロ、これをショート鈴木清一がエラー、山田潔はセカンドライナーに倒れ、トップに返り呉新亨は二ゴロ、これもセカンド大沢喜好がエラーして一死一二塁、山川喜作は三振に倒れるが、欠場した千葉に代わって三番に入った中島治康が中前に先制タイムリーを放ち1-0とする。

 巨人は4回表、先頭の黒沢俊夫がライトスタンドに第3号ホームランを叩き込んで2-0、一死後古家が中前にプロ入り初ヒット、近藤の投ゴロでランナーが入れ替わり、山田の右越えタイムリー三塁打で3-0とリードを広げる。

 巨人は5回表、先頭の山川が中越えに三塁打、中島の右犠飛で4-0とする。

 セ軍は5回裏、先頭の熊耳武彦がレフトスタンドにホームランを叩き込んで1点を返す。
 近藤、白木共に速球にスピードはないが投球間隔はスピーディで締まった試合となった。
 近藤貞雄は6安打2四球無三振で完投、19勝目をあげる。

 この日の後楽園は2試合で4本塁打。これで今季合計173本となり、約1割は18本の大下が打っている。その大下は9月22日以来本塁打が出ていないが、時代は明らかに本塁打時代に突入した。

 翌日の「日刊スポーツ」一面トップは当然「安井の満塁本塁打」である。

2022年5月15日日曜日

21年 パシフィックvsゴールドスター 12回戦

10月10日 (木) 西宮

1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 パ軍 36勝52敗3分 0.409 真田重蔵 
1 0 0 1 0 0 0 0 X 2 ゴ軍 38勝51敗1分 0.427 江田孝 

勝利投手 江田孝       6勝12敗 
敗戦投手 真田重蔵 21勝20敗

勝利打点(ゴ)西沢道夫 5

猛打賞 (ゴ)坪内道則 9


江田孝、2試合連続完封

 本日の西宮は1試合制の上に下位チーム同士のパ軍vsゴ軍戦ということで観客は975人。木曜とはいえ後楽園は9,006人なので不入り甚だしい。このカードがそこまで不人気かというと、実情はちょっと違う。

 開幕前の予想では、復員者を揃え接収されなかった西宮球場で練習を積んできた阪急が優勝候補と言われていたが、ここにきて復員者も増えてきて、各球団の力差はなくなってきた。各チームの直近10試合の成績は

グ軍 6勝3敗1分
ゴ軍 6勝4敗
セ軍 6勝4敗
パ軍 5勝4敗1分
巨人 5勝5敗
中部 4勝5敗1分
阪急 4勝5敗1分
タ軍 4勝6敗

であり、首位グ軍は相変わらず調子がいいが、上位は下位チームが占めており、下位球団に足元を掬われたチームが優勝争いから脱落する状況となっている。実際、タ軍はゴ軍に4連敗したことにより優勝戦線から脱落した。

 ということで、西宮の試合は真田重蔵と江田孝の先発で午後2時5分、今季4度目の関西出張が続く国友球審の右手が上がりプレイボール。

 ゴ軍は初回、一死後酒沢政夫が四球で出塁、坪内道則監督の右前打で一死一三塁、西沢道夫の遊ゴロの間に三走酒沢が還って1点を先制する。

 ゴ軍は4回裏、先頭の坪内が左前打で出塁、西沢も左前打で続き、清原初男も四球を選んで無死満塁、大友一明の中犠飛で2-0とする。

 好調江田孝はこの日も快調なピッチングを見せ、4安打2四球1死球無三振で2試合連続完封、6勝目をマークする。

 ゴ軍はこれで直近11試合を7勝4敗と、全球団で最もチーム状態がいい。西沢と清原の加入が効いている。首位を争うグ軍と巨人も、共にゴ軍戦を3試合ずつ残しているだけに、ゴ軍を最もマークする必要がある。

2022年5月14日土曜日

野球週報2022 ⑲

5月7日(土) 休養日。

5月8日(日) 秋葉原のバッティングセンターで110㌔、130㌔、スライダー、130㌔、カーブ。

5月9日(月) 出勤日。

5月10日(火) 出勤日。

5月11日(水) 天王洲アイルで品川ビッグスターズの練習。レフト方向に鋭い当たり連発でした。

5月12日(木) 出勤日。

5月13日(金) 休養日。

 

21年 中部日本vsグレートリング 13回戦

10月10日 (木) 後楽園

1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
2 0 0 0 1 1 1 0 0 5 中部 33勝53敗3分 0.384 久野勝美 
0 1 0 1 0 0 4 0 X 6 グ軍 59勝31敗2分 0.656 丸山二三雄

勝利投手 丸山二三雄 23勝13敗 
敗戦投手 久野勝美       2勝5敗

二塁打 (中)杉浦、藤原 (グ)河西
三塁打 (中)金山 (グ)山本
本塁打 (中)金山次郎 2号 (グ)安井亀和 3号

勝利打点(グ)安井亀和 7


釣り銭なし

 第25節初日、後楽園の第1試合は久野勝美と丸山二三男の先発で午後1時5分、島球審の右手が上がりプレイボール。

 中部は初回、先頭の岩本章が四球で出塁、続く金山次郎の当りはレフトポールを直撃するツーランとなって2点を先制する。

 グ軍は1回裏、先頭の安井亀和が左前打から二盗に成功、しかし河西俊雄のショートライナーに安井は戻れずダブルプレー。

 グ軍は4回裏、先頭の河西が四球で出塁、田川豊の送りバントが捕邪飛となって失敗すると河西が二盗に成功、二死後堀井数男の中前タイムリーで2-2の同点に追い付く。

 中部は5回表、先頭の岩本が左前打から二盗に成功、金山の二ゴロをセカンド安井が一塁に悪送球する間に岩本が還って3-2と勝ち越す。

 中部は6回表、先頭の杉浦清監督が右中間に二塁打、一死後藤原鉄之助がレフト線にタイムリー二塁打を放ち4-2とする。

 グ軍は6回裏、一死後河西が左中間に二塁打、田川は四球、山本一人監督も四球を選んで一死満塁、しかし堀井の遊ゴロが「6-4-3」と渡ってダブルプレー。

 中部は7回表、一死後金山が左中間に三塁打、古川清蔵の三ゴロの間に三走金山が還って着々と加点、5-2と突き放す。

 グ軍は7回裏、先頭の岡村俊昭が中前打で出塁、一死後丸山は四球、宮崎仁郎も内野安打で一死満塁、ここでトップに返り安井がレフトスタンドに逆転グランドスラムを叩き込んで6-5とする。

 丸山二三男は8安打2四球6三振の完投で23勝目をあげ、白木義一郎に1勝差と迫る。

 「釣り銭なし」は昭和31年3月25日に樋笠一夫が放った代打逆転サヨナラ満塁本塁打で山内以九士が名付けたものですが、安井の逆転満塁弾も「釣り銭なし」の貴重な一打であった。伏線となったのは初回の走塁ミスと5回のタイムリーエラー。安井にとって汚名挽回の起死回生の一発になったのである。

2022年5月6日金曜日

野球週報2022 ⑱

4月30日(土) 春季リーグ第3戦は前日の豪雨のためグラウンドコンディション不良で中止。ということで、ジムでランと有酸素。一時血圧が上がり気味だったのがようやく元の120台に戻ってきました。

5月1日(日) 休養日。

5月2日(月) 秋葉原のバッティングセンターで110㌔、130㌔、スライダー、130㌔、スライダー、130㌔、スライダーの打込み。二前へのプッシュバントも忘れずに。

5月3日(火) 休養日。

5月4日(水) 本日の天王洲アイルでの品川ビッグスターズの練習は1時から3時までの短縮バージョン。ということで、午前中は秋葉原のバッティングセンターで110㌔、スライダー、130㌔、110㌔。練習ではレフトに鋭いライナーが飛びました。

5月5日(木) ジムでトレーニング。ワイヤーが故障中だったのでインナー以外のフルコース。

5月6日(金) 休養日。

 

2022年5月5日木曜日

21年 グレートリングvs阪急 15回戦

10月6日 (日) 西宮

1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
1 0 1 2 0 0 4 2 0 10 グ軍 58勝31敗2分 0.652 丸山二三雄
1 0 0 0 1 0 0 0 5  7  阪急 45勝48敗1分 0.484 野口二郎 鳥居兵治

勝利投手 丸山二三雄 22勝13敗 
敗戦投手 野口二郎    10勝14敗

二塁打 (グ)丸山 (急)青田、今西
三塁打 (急)坂井

勝利打点(グ)河西俊雄 3

猛打賞 (グ)安井亀和 8、田川豊 5、堀井数男 5 (急)青田昇 13、今西錬太郎 1


阪急、最終回の粘りも虚し

 西宮の第2試合は丸山二三男と野口二郎の先発で午後3時15分、金政球審の右手が上がりプレイボール。

 この日の西宮は15,431人の観衆を集めた。後楽園と合わせて4万人が球場に足を運んだのである。経済白書が「もはや戦後ではない」と豪語するのは昭和31年のこととなるが、グラウンドは既に「もはや戦後ではない」。

 大観衆の熱気に押されたのか、積極的な打ち合いとなった。

 グ軍は初回、先頭の安井亀和が左前打から二盗に成功、河西俊雄は左飛に倒れるが、田川豊の右前タイムリーで1点を先制する。

 阪急は1回裏、先頭の山田伝が四球で出塁、坂井豊司の右前打で無死一二塁、青田昇の遊ゴロは「6-4-3」と転送されるが一塁はセーフ、山田の三塁オーバーランを見てファースト山本一人監督が三塁に送球するが悪送球となって山田が生還、1-1の同点とする。

 グ軍は3回表、先頭の安井がライト線に三塁打、河西の中前タイムリーで2-1と勝ち越す。

 グ軍は4回表、先頭の丸山がライト線に二塁打、宮崎仁郎が送って一死三塁、トップに返り安井が四球を選んで一死一三塁、河西の打席でキャッチャー坂田清春からのピッチャー返球が逸れる間に三走丸山が還って3-1、珍しい形のキャッチャー送球エラー、安井は二塁に進み、河西も四球を選んで一死一二塁、ここでダブルスチールを決めて一死二三塁、田川の二ゴロの間に三走安井が還って4-1とする。

 グ軍らしいがめつい点の取り方を見せた。

 グ軍は5回表、先頭の堀井数男が中前打、阪急ベンチはここで先発の野口二郎をライトに回し、リリーフに鳥居兵治が登板、岡村俊昭の三前送りバントをファースト森田定雄が落球、犠打とエラーが記録されて無死一二塁、筒井敬三の三ゴロをサード坂井がベースを踏んで一塁に送球、「5C-3」のゲッツーで二死二塁、丸山は三振に倒れて無得点。

 阪急は5回裏、先頭の青田が内野安打で出塁、一死後森田が左前打、上田藤夫の左前タイムリーで2-4と追い上げる。

 グ軍は7回表、先頭の田川が右前打、山本一も左前打、堀井の中前タイムリーで5-2、山本は三塁に進み、岡村は一邪飛に倒れるが、堀井が二盗を決めて一死二三塁、筒井が中前に2点タイムリーを放ち7-2、更に丸山が左前打、宮崎は一飛に倒れるが、トップに返り安井が右前タイムリー、この回6本の単打を集めて4点をあげ8-2と大きくリードする。

 グ軍は8回表、先頭の田川が右前打で出塁、山本は左飛に倒れるが、堀井の左前打で田川は三進、送球の間に打者走者の堀井も二塁に進んで一死二三塁、岡村の中前2点タイムリーで10-2と突き放す。

 グ軍の圧勝かと思われた最終回阪急の攻撃、先頭の坂井が左中間に三塁打、青田の一ゴロの間に坂井が生還してまず1点、野口二郎が5打席目で左前に初ヒットを放って21試合連続安打、森田はツーストライクナッシングから粘って四球を選び、上田も四球で一死満塁、日比野武は浅い右飛に倒れて二死満塁、鳥居の左前タイムリーで2点目、九番セカンド今西錬太郎が右中間に走者一掃の二塁打を放ち3点追加、この回5点を返す粘りを見せたが、最後は山田が一ゴロに倒れてゲームセット。

 丸山二三男は最終回に打ち込まれたが、14安打5四球1三振で完投、22勝目をマークする。

 グ軍は18安打でこのカード最終戦となった両軍32安打の打ち合いを制した。阪急最終回の粘りに15,431人の観衆も満足したのではないか。

2022年5月4日水曜日

21年 タイガースvs巨人 14回戦

10月6日 (日) 後楽園

1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
1 0 0 0 1 1 1 0 0 4 タ軍 52勝38敗 0.578 若林忠志 
0 0 0 0 0 1 1 0 0 2 巨人 50勝32敗2分 0.610 藤本英雄

勝利投手 若林忠志   1勝2敗 
敗戦投手 藤本英雄 14勝5敗

二塁打 (タ)宮崎、金田 (巨)千葉
本塁打 (タ)金田正泰 1号

勝利打点(タ)金田正泰 7

猛打賞 (巨)千葉茂 6


若林、戦後初勝利

 後楽園の第2試合は25,132人の大観衆が見守る中、若林忠志と藤本英雄の先発で午後3時丁度、島球審の右手が上がりプレイボール。

 タ軍は初回、一死後金田正泰が珍しくライトスタンドにホームランを打ち込んで1点を先制する。

 巨人は2回表、先頭の黒沢俊夫がストレートの四球で出塁、しかし中島治康は初球に手を出して右飛、多田文久三も初球を右飛、藤本は四球を選んで二死一二塁とするが、山田潔は投ゴロに倒れて無得点。

 タ軍は5回表、先頭の長谷川善三が四球を選んで出塁、トップに返り呉昌征の三塁線バントが内野安打、この間に長谷川が三塁を陥れる好走塁を見せて一三塁、金田の左犠飛で2-0とする。

 タ軍は6回表、一死後土井垣が中前打で出塁、宮崎剛のレフト線二塁打で一死二三塁、山口政信の三ゴロの間に三走土井垣が還って3-0とする。

 巨人は6回裏、一死後千葉が中前打で出塁、川上のライト線ヒットで一三塁、黒沢のライト線タイムリーで1-3、一走川上は三塁に走り、ライト山口からの送球の間に打者走者の黒沢は二塁に進んで一死二三塁、しかし中島は初球を打って投ゴロ、三走川上は動けず二死二三塁、多田に対して若林はくさい所を突くもストレートの四球で二死満塁、藤本は左飛に倒れて追加点はならず。

 巨人はここで一気に畳みかけたかったところ。ここが勝負の分かれ目となった。

 タ軍は7回表、先頭の長谷川が中前打で出塁すると二盗に成功、一死後金田がレフト線にタイムリー二塁打を放ち4-1と突き放す。

 巨人は7回裏、一死後呉新亨の二ゴロをセカンド宮崎が大きく弾いて呉は二塁に進み、山川の右前タイムリーで2-4とする。続く千葉の右前打で一死一二塁、タ軍ベンチはここでライトを山口から富樫淳に交代して若林に一息入れさせ、川上は左飛、黒沢が四球を選んで二死満塁、しかし中島はワンボールからの2球目を打って右飛に倒れこの回1点止まり。

 若林忠志は7安打5四球3三振で完投、戦後復帰後初勝利を飾る。

 巨人は後手後手に回ってタ軍に追い付けず。チャンスで悉く凡退した中島治康の不振が痛かった。

 積極的に打っていくこと自体は否定されるべきことではなく、むしろその姿勢が評価されるのであるが、時と場合による。若林は急遽の復帰による練習不足からコントロールがイマイチであることから、この試合に限ってはじっくりと攻めるべきであったと考えられる。中島の第1打席は黒沢がストレートの四球で歩いた直後の初球を打ち上げて右飛であった。四球の後の初球はストライクを取りに来るので狙っていくことが鉄則ではあるが、現在の若林のコントロールであればここは寧ろ見ていく場面であった。第3打席は2点差に追い上げてなお一死二三塁の場面で、ここも初球に手を出して投ゴロと反撃ムードに水を差した。中島の早打ちが若林を助けたのである。

 現在首位打者の金田正泰が今季第1号ホームランを放った。この日の金田は5打数2安打、二塁打1本、本塁打1本で、凡退した3打席は左飛、左飛、右飛であった。得意の単打と三塁打を残しただけだったので、珍しく本塁打を打ったこの日は史上初のサイクルヒットのチャンスを逃したと言える。

 巨人では千葉茂が孤軍奮闘の2試合連続猛打賞。初回のレフト線二塁打は前日から3打席連続二塁打の記録となった。

2022年5月3日火曜日

21年 パシフィックvsセネタース 13回戦

10月6日 (日) 西宮

1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
0 2 4 2 0 0 1 1 1 11 パ軍 36勝51敗3分 0.414 湯浅芳彰 井筒研一 
0 0 2 1 0 1 0 0 0  4  セ軍 40勝48敗 0.455 黒尾重明 一言多十

勝利投手 井筒研一 12勝17敗 
敗戦投手 黒尾重明   9勝13敗

二塁打 (パ)白石、小島、井筒
三塁打 (パ)森下、辻井

勝利打点(パ)辻井弘 1

猛打賞 (パ)白石敏男(4安打)4、辻井弘(4安打)2


パ軍、18安打で快勝

 西宮の第1試合は湯浅芳彰と黒尾重明の先発で午後1時10分、杉村球審の右手が上がりプレイボール。

 パ軍は2回表、一死後森下重好が右中間に三塁打、続く辻井弘も右中間にタイムリー三塁打を放ち1点を先制、伊勢川真澄の遊ゴロをショート鈴木清一がエラ-する間に三走辻井が還って2-0とする。

 パ軍は3回表、先頭の白石敏男が左中間にヒット、一死後小島利男の左前打で一二塁、藤井勇の中前タイムリーで3-0、二死後辻井の右前タイムリーで4-0、二死一三塁となって一走辻井がスタート、キャッチャー熊耳武彦の二塁送球はアウトのタイミングであったが悪送球となって三走藤井が生還し5-0、二死二塁から伊勢川真澄の左飛をレフト大下が落球する間に二走辻井が還って6-0とする。セ軍はここで先発の黒尾から一言多十にスイッチ、喜瀬正顕は二ゴロに倒れてスリーアウトチェンジ。

 熊耳は1回、2回と盗塁を刺していたが3回の悪送球は痛かった。

 大下は9月に7本の本塁打を放ったが、22日以降はヒットは出ているがホームランはゼロ。このところ私生活でも悩み多き日々を送っていることは辺見じゅん著「虹の生涯」に詳しい。この辺りが守備にも影響したか。

 セ軍は3回裏、先頭の根津弘司が三塁に内野安打、大沢喜好の遊ゴロでランナーが入れ替わり、トップに返り鈴木は四球、一言多十は捕邪飛に倒れるが、飯島はストレートの四球で二死満塁、ここで大下が右前に2点タイムリーを放ち2-6と追い上げる。

 パ軍は4回表、一死後白石が左中間に二塁打、木暮力三は四球、小島が左中間に2点タイムリー二塁打を放ち8-2と突き放す。

 セ軍は4回裏、先頭の長持栄吉がライト線にヒット、宮下義雄が左前打、根津の二ゴロの間に二者進塁、大沢の中前タイムリーで3-8と粘りを見せる。

 パ軍は5回から先発の湯浅に代えて井筒研一をマウンドに送る。

 セ軍は6回裏、一死後宮下が右前打で出塁、根津の一ゴロでランナーが入れ替わり、ワイルドピッチで根津は二進、大沢の中前タイムリーで4-8と追い上げる。

 パ軍は7回表、先頭の藤井が四球で出塁、一死後辻井が右前打、二死後喜瀬が中前にタイムリーを放ち9-4と突き放す。

 パ軍は8回表、一死後松井信勝が四球で出塁、藤井の右前打で一三塁、森下は三振に倒れるが、辻井がこの日3本目のタイムリーを中前に放ち10-4とリードを広げる。

 パ軍は9回表、一死後井筒が左中間に二塁打、トップに返り白石の右前打で一三塁、小暮は三振に倒れるが、松井の左前タイムリーで11-4とする。

 結果からみるとパ軍の圧勝に見えるが、試合展開を見るとセ軍にもチャンスがあったことが分かる。7回、8回、9回と小刻みに加点したのが大きかった。辻井の3本のタイムリーが効いたが、上位下位万遍なく打った結果であった。

2022年5月1日日曜日

21年 中部日本vsゴールドスター 14回戦

10月6日 (日) 後楽園

1 2 3 4 5 6 7 8  9  計
0 0 0 0 0 1 0 1  0  2 中部 33勝52敗3分 0.388 森井茂 久野勝美 
0 0 0 0 0 2 0 0 1X 3 ゴ軍 37勝51敗1分 0.420 内藤幸三

勝利投手 内藤幸三 18勝21敗 
敗戦投手 久野勝美   2勝4敗

二塁打 (中)杉浦、古川2 (ゴ)大友、辻

勝利打点(ゴ)中村信一 4


内藤幸三、円熟のピッチング

 第24節最終日、後楽園の第1試合は森井茂と内藤幸三の両ベテラン投手の先発で午後1時丁度、池田球審の右手が上がりプレイボール。

 日曜日のこの日、後楽園は25,132人の観衆を集めて新記録を樹立した。あまりの多さに驚いたのか、翌日の「日刊スポーツ」には「3万5千入場の新記録」の見出しが躍っている。

 中部先発の森井茂はスローボールが冴えてゴ軍打線を4回まで無安打無失点に抑える。

 ゴ軍先発の内藤幸三は高目を突くシュートと低目へのインドロが冴えて5回まで強打の中部打線を1安打無失点に抑える。

 ゴ軍は5回裏、一死後内藤が二遊間にチーム初ヒット、大友一明の右中間への二塁打で一死二三塁、辻功の三ゴロで三走内藤がホームを突くがサード三村からの送球にタッチアウト、小前博文が四球を選んで二死満塁とするが、トップに返り中村信一は遊ゴロに倒れて無得点。

 中部は6回表、一死後金山が右前打で出塁、古川の左中間へのタイムリー二塁打で1点を先制する。

 ゴ軍は6回裏、先頭の酒沢が右前打から二盗に成功、坪内道則監督は四球、西沢の左前タイムリーで1-1の同点、清原の左前タイムリーで2-1と逆転に成功する。

 中部は8回表、一死後岩本が中前打で出塁、二死後岩本が二盗に成功、古川のレフト線タイムリー二塁打で2-2の同点に追い付く。

 中部は6回途中から森井に代わって久野勝美がリリーフ登板。

 ゴ軍は9回裏、先頭の辻が左中間に二塁打、小前の送りバントに久野が尻もちをついて倒れ、犠打とエラーが記録されて無死一三塁、トップに返り中村信一がセンターにサヨナラ犠飛を打ち上げてゴ軍がうっちゃる。

 内藤幸三は6安打1四球3三振の完投で18勝目をマークする。翌日の「日刊スポーツ」は「よく投げた内藤」と大見出しで報じている。昭和11年のプロ野球初年度は剛速球で沢村を上回る奪三振を記録して初代最多奪三振投手となった内藤は、10年経った戦後初年度は技巧派に転じてキャリアで最高の状態にある。

 このところいい所で打っている辻功がこの日も最終回の先頭打者で二塁打を放ってサヨナラのホームを踏み、影の殊勲者となった。

 2万5千の大観衆に燃えた両軍ナインは好守を連発した。スコアカードには、7回は中村信一の三ゴロを三村が好守、坪内の遊ゴロをファースト小鶴が好捕、8回は三村の左飛を早川平一が好捕、9回は杉浦清の三ゴロを清原が好守と書かれている。