5月20日 (月) 後楽園
1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
1 0 0 0 0 2 1 0 3 7 中部 5勝8敗2分 0.385 西沢道夫
1 2 1 2 0 0 4 0 X 10 タ軍 7勝6敗 0.538 野崎泰一 渡辺誠太郎
勝利投手 渡辺誠太郎 1勝4敗
敗戦投手 西沢道夫 0勝3敗
二塁打 (中)木下、服部、藤原、西沢 (タ)呉、本堂、藤村
三塁打 (中)木下 (タ)藤村
勝利打点 (タ)呉昌征 1
猛打賞 (タ)藤村冨美男(4安打) 3
タ軍、打撃戦を制す
今節最後の試合となる後楽園の第2試合は午後3時15分、池田球審の右手が上がりプレイボール。
タ軍先発の野崎は立ち上がりからコントロールが定まらず、古川、岩本に連続四球、加藤は荒れ球に手こずり三振に倒れるが、小鶴も四球を選んで一死満塁、木下の遊ゴロ併殺崩れの間に1点を先制、服部もストレートの四球で二死満塁、しかし藤原は三ゴロに倒れてこの回1点止まり。ここは一気に崩しておきたかった。
タ軍は1回裏、一死後金田が中前打で出塁、御園生がストレートの四球を選んで一死一二塁、藤村の三塁線タイムリーで1-1と追い付く。
中部は2回表、一死後鈴木秀雄が四球で出塁、トップに返り古川の左前打で一死一二塁、タ軍ベンチはここで野崎をあきらめ、渡辺誠太郎をリリーフに送り、岩本は三ゴロ、加藤も投ゴロに倒れてスリーアウトチェンジ。
藤村監督が早めに動いたことが功を奏した。渡辺は走者を出しながらも中部打線を無得点に封じ、この間にタ軍は着々と加点していく。
タ軍は2回裏、二死後長谷川善三がストレートの四球で出塁、トップに返り呉昌征の右中間二塁打で長谷川が還り2-1と勝ち越し、金田がレフト線にタイムリーで続いて3-1とする。
タ軍は3回裏、一死後本堂が左中間に二塁打、富樫が四球を選び、池端が中前にタイムリーを放ち4-1と小刻みに加点。
タ軍は4回裏、先頭の金田が四球を選んで出塁、一死後藤村が左中間に三塁打を放ち5-1、本堂の中犠飛で6-1と突き放す。本堂は早くも今季4本目の犠飛、2位が1本で複数と、断トツの「犠飛王」。
中部は6回表、先頭の西沢が中前打、鈴木の投ゴロでランナーが入れ替わり、トップに返り古川がレフトポール際にライナーで飛び込むツーランホームラン、3-6と追い上げる。
中部は7回表、先頭の木下が3球ファウルで粘って9球目を右中間に三塁打、一死後藤原の遊ゴロの間に木下が還って4-6と詰め寄る。
タ軍は7回裏、先頭の池端が中前打、渡辺の遊ゴロをショート藤原がエラー、長谷川は左飛に倒れるが、トップに返り呉はストレートの四で一死満塁、金田が押出し四球を選んで7-4、御園生が右前にタイムリーを放ち8-4、二走呉も三塁ベースを蹴ってホームを突くがライト加藤からの好返球にタッチアウト、二死一二塁となって藤村が左中間に二塁打を放ち二者を迎え入れてこの回4点、10-4と突き放す。
中部は9回表、先頭の加藤がレフトスタンドに第3号ホームランを叩き込んで5-10、小鶴がレフト線にヒット、しかし木下の遊ゴロが「6-4-3」と渡ってゲッツー、ここから服部、藤原、西沢がレフトに3連続二塁打を放って7-10まで追い上げるが、最後は鈴木が遊ゴロに倒れて激戦に終止符を打つ。
戦前にはなかなか見られなかった激しい打撃戦を制したのはタイガースのダイナマイト打線であった。中部も加藤がホームランダービー独走の第3号、終盤の3連続二塁打は迫力があった。
一方で、西沢道夫は8回を完投して9四球、野崎泰一は1回3分の1で5四球、渡辺誠太郎も7回3分の2で4四球1死球の乱調。11安打7得点の中部は11残塁、14安打10得点のタ軍は12残塁の乱戦であった。
にもかかわらず試合時間は1時間42分、試合終了は午後4時57分であった。両軍積極的に打っていった結果とも言える。