7月7日 (日) 後楽園
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 計
0 0 0 0 1 1 0 0 0 0 0 2 セ軍 15勝26敗 0.366 黒尾重明
0 0 0 1 0 0 0 0 1 0 1X 3 ゴ軍 15勝20敗1分 0.429 石田光彦
勝利投手 石田光彦 9勝9敗
敗戦投手 黒尾重明 5勝9敗
二塁打 (セ)鈴木 (ゴ)大友
本塁打 (セ)飯島滋弥 1号
勝利打点 (ゴ)辻功 2
猛打賞 (セ)鈴木清一 2
延長11回、辻功がサヨナラ打
後楽園の第1試合は黒尾重明と石田光彦の先発で午後1時4分、島球審の右手が上がりプレイボール。
西宮は2万人越えであるが後楽園の観客数は11,539人。このところの日曜の後楽園は6月30日が13,866人、6月23日が8,006人、16日は中止、6月9日は13,115人という推移であった。
3回まで無安打のゴ軍は4回裏、先頭の酒沢が左前打で出塁、坪内のニゴロでランナーが入れ替わり、続く菊矢の打席で4球目に坪内が二盗、キャッチャー熊耳の二塁送球がセンターに抜ける悪送球、これをセンター大下が後逸するダブルエラーの間に坪内が還って1点を先制する。セ軍は5回裏の守備からレフトの宮下を下げて一言多十をセンターに入れ、大下をレフトに回すこととなる。
セ軍は5回表、失点のきっかけを作った熊耳が汚名返上の左前打を放って出塁、大沢喜好が送って一死二塁、宮下義雄は三振に倒れて二死二塁、今季初めて一番に起用された鈴木清一が右中間に二塁打を放ち1-1の同点に追い付く。
セ軍は6回表、先頭の飯島がレフトスタンドに勝ち越しホームランを叩き込んで2-1とリードする。
セ軍は9回表、一死後一言が中前打で出塁、トップに返り鈴木も右前打、酒沢が送りバントを決めて二死二三塁で打席はホームランを放っている飯島、次が当たってきた大下ということで石田は飯島と勝負、くさい所をつきながらカウントスリーボールツーストライクから四球となって二死満塁、しかし大下は左飛に倒れて追加点はならず。
ゴ軍は9回裏、一死後菊矢が中前打を放つと代走に早川平一を起用、石田の打席で4球目に早川が勝負の二盗を決めて一死二塁、しかし石田の三ゴロに早川が飛び出してしまい二三塁間で挟殺プレー、「5-4-1-6」と転送されてタッチアウト、早川が時間を稼いで打者走者の石田は二塁に進み、末崎正隆がレフト線にライナーのヒット、これを大下が又もエラーする間に二走石田が還って土壇場で2-2と追い付く。
セ軍は10回表、先頭の北川圭太郎に代わる代打長持栄吉が四球を選んで出塁するがキャッチャー辻功からの牽制にタッチアウト、黒尾は四球で出塁、熊耳は捕邪飛に倒れ、大沢の一ゴロをファースト末崎がエラーして二死一二塁、しかし一言は三振に倒れて無得点。
ゴ軍は10回裏、先頭の辻が死球を受けて出塁、坂本勲の三ゴロをサード鈴木が二塁に送球するが、併殺を焦ったセカンド酒沢が落球して無死一二塁、トップに返り大崎欣一に代わる代打内藤幸三の送りバントをピッチャー黒尾が三塁に送球して二走辻は三封、酒沢のニゴロの間に二者進塁して二死二三塁として打席には三番坪内、ゴ軍は9回の攻撃で菊矢に代走早川を起用して早川がそのまま四番に入っているので黒尾は坪内を歩かせて早川と勝負、この満塁策が成功して早川は三振に倒れ無得点。
ゴ軍は11回表の守備でサード大崎の代打に出た内藤をファーストに入れ、ファースト末崎をライトに回し、ライト早川をレフトに回し、レフト坂本をサードに入れる総力戦となった。
ゴ軍は11回裏、一死後末崎が四球を選んで出塁、大友一明が左中間に二塁打を放って一死二三塁、打順は八番辻功、九番坂本勲と続く場面でセ軍は辻功と勝負、ここで辻が中前にサヨナラ打を放ち激戦を制す。
石田光彦は11回を7安打7四球5三振で完投して9勝目をマークする。
サヨナラ打を放った辻功は6月30日まで101打数16安打、打率は1割5分8厘で長打はゼロと打撃が弱く、セ軍が勝負するのも無理はない。ところが、7月に入ってからの直近3試合では12打数7安打4打点、二塁打1本と当たっていたのである。セ軍が先乗りスコアラーを雇うか、当ブログを閲覧していれば、辻を敬遠して坂本勲と勝負していたでしょう。データ分析の重要性を再認識させる試合であった。
辻の殊勲打を引き出したのは4回と9回に大下が犯した2個のタイムリーエラーであった。飛球に対しては先日好プレーがあったが、この日は2個ともゴロに対するエラー。外野ゴロのエラーは失点に直結する。