2013年8月26日月曜日

三冠への道 2013 ⑭



 今季も押し迫ってきましたので、恒例の年間MVP及びサイ・ヤング賞予想といきましょう。


 まずは最も難解なナショナル・リーグMVPから。当ブログはナ・リーグMVPはアトランタ・ブレーブスのクローザー、クレイグ・キンブレルと予想します。とにかく打撃陣に候補がいない。ブレーブスは総合力の勝利という感じなので打撃陣には候補はいない。心情的には“進め”パイレーツを引っ張るアンドルー・マカッチェンといきたいところですが、8月25日現在3割2分1厘(四位)、17本塁打(二十三位タイ)、73打点(九位)では迫力に欠けるのは否めない。数字的には2割9分8厘(十四位)ながら31本塁打(一位タイ)、101打点(一位)のアリゾナのポール・ゴールドシュミットとなりますが、当ブログはあの軸のぶれるバッティングでは最終的にもう少し打率を落とすと見ていますので、仮に本塁打、打点の二冠を獲ってもこのパターンはMVP投票では得票が集まりにくいのは例年のことです。しかもダイヤモンドバックスは地区優勝はおろかワイルドカードも厳しい状況にありますのでますます得票は望めません。DL入りから戻ってきたセントルイスのヤディア・モリーナは捕手としての首位打者となれば得票が伸びる可能性がありますが10本塁打60打点ではインパクトに欠ける。捕手でのMVPとなると昨年のバスター・ポージーと比較がしやすく、見劣り感は否めません。

 キンブレルが当代随一のクローザーであることに異論を唱える方はいらっしゃらないでしょう。では、MVP投票で本当に得票が集まるのか。あのストレートの軌道を見てください。あれだけ綺麗な軌道を描くストレートはペドロ・マルチネス以来ではないでしょうか。誰しもがスライダーと見紛うナックル・カーブの軌道も見事なものです。打撃陣に候補がいない今年はチャンス大と見ていますがいかがでしょうか。リリーバーでのMVPと言えば1992年のデニス・エカーズリー、1984年のウィリー・ヘルナンデスがいます。決して不可能ではないと考えていますが可能性は0.1%というところでしょうか。今のところ全宇宙を見渡してもキンブレルMVP説を唱えているのは当ブログだけのようですが(笑)。当ブログは、投票権を持つ全米記者諸君の炯眼に賭けてみます。


 ナ・リーグのサイ・ヤング賞はクレイトン・カーショウが2011年に続いて2度目の受賞となるでしょう。8月25日現在198回3分の1(アダム・ウェインライトに3分の1回差で二位)を投げて13勝(五位タイ)7敗、防御率1.72(一位)、奪三振188個(二位)、WHIP0.86(一位)、被打率1割8分2厘(一位)と内容が抜群です。1時の方向から7時の方向に落ちると言われるカーブは凄味を増しています。今季はバッティングでも目立っています。オールスターで先発したメッツのマット・ハービーと筆者お気に入りのアダム・ウェインライトがライバルですが、カーショウの受賞は動きそうにない。


 アメリカン・リーグMVPはミゲール・カブレラの2年連続が濃厚です。と言うより、2年連続三冠王が濃厚となってきたと言うべきでしょうか。クリス・デービスに期待する向きも多いかもしれません。ジョーイ・ボットに似た柔らかいスウィングで左右にホームランを打ち分けるバッティングはMVPに相応しいものであるところは認めますが、終盤にきて勢いが落ちているのも事実です。最終的にはカブレラとは経験の差が出ると見ています。8月25日現在カブレラの首位打者は動かないところ、一時はデービスが追い付いた打点はカブレラ128点に対してデービス118点、本塁打はデービス46本に対してカブレラ42本ですが最終的には逆転するでしょう。昨年我々は歴史の目撃者となっていますので、今年は静かに見守りましょう。まぁ、昨年も騒いでいたのは当ブログだけではありましたが(笑)。


 日本で最も注目を集めるア・リーグのサイ・ヤング賞はマックス・シャーザーと予想します。ライバルのダルビッシュ有は、8月25日現在奪三振225個で、シャーザーの196個に29個の差しか付けていません。当ブログはダルビッシュに対してシャーザーに30個の差を付けることをノルマとして課していますが、いまだに達成していません。これではダルビッシュがサイ・ヤング賞候補であるなどとは恥ずかしくて言えません。178回3分の1(四位)を投げて19勝(一位)1敗、防御率2.73(五位)、奪三振196個(二位)、WHIP0.91(一位)、被打率1割9分0厘(一位)のシャーザーに対して、ダルビッシュは168回3分の0(十四位)を投げて12勝(七位タイ)5敗、防御率2.68(三位)、奪三振225個(一位)、WHIP1.04(三位)、被打率1割9分1厘(二位)なので一騎打ちの争いとはなっています。勝利数は近年のMVP投票では重要視されなくなってきてはいますが、流石に今年のシャーザーの成績はインパクトが強過ぎます。ダルビッシュがシャーザーを逆転するには、奪三振で50個差が必要になってきたと見ています。投球回数にも順位を付けていますが、投球回数は意外と投票動向に影響を与えます。この点でもダルビッシュには減点材料となります。












 

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