この稿を読む前に本日アップした「15年 ベストナイン」とそのコメント欄を必ずお読みください。
選抜軍である紅軍のオーダーは(四)苅田久徳、(八)フランク山田伝、(七)鬼頭数雄、(三)川上哲治、(九)中島治康、(五)水原茂、(六)上田藤夫、(二)服部受弘、(一)須田博。カイザー田中義雄が欠場した理由は不明です。
次点軍である白軍のオーダーは(九)桝嘉一、(五)黒田健吾、(四)千葉茂、(七)黒澤俊夫、(八)ジミー堀尾文人、(二)吉原正喜、(三)中河美芳、(一)野口二郎、(六)白石敏男です。空席だったレフトには黒澤俊夫が入って四番でした。
選抜軍はスタメンの九人で最後まで戦いますが、次点軍は桝嘉一に代打亀田忠が起用されてその後に小林茂太が入り、黒澤俊夫の後には岩本義行が入り、白石敏男の後には皆川定之が出場しています。次点に選出された伊賀上良平は既に応召していますので出場は不可能でした。正式に次点に選ばれている松木謙治郎も出場していません。
午後1時から行われた表彰式の後、午後1時20分、球審・池田豊、塁審・島秀之助、倉信雄の三氏審判でプレイボール。
紅軍は初回、一死後山田の遊ゴロをショート白石がエラー、鬼頭数雄の一ゴロをファースト中河が二塁に悪送球して山田は三塁に進み、中島の打席で捕逸があり山田が還って1点を先制、中島も左前にタイムリーを放って2-0とする。
白軍は2回と4回のピンチを併殺で切り抜けて流れを引き寄せ、7回二死後、吉原が左翼スタンドにホームランを叩き込んで1-2とする。
白軍は9回、黒田が二塁打、千葉の一塁内野安打で一三塁、堀尾の三ゴロをサード水原が二塁に送球して一走千葉は二封、三走黒田は当然ホームに向かい、セカンド苅田は一塁転送は間に合わずと見てホームに送球するが黒田が服部のタッチをかいくぐりホームイン、2-2の同点に追い付く。
白軍は延長11回、一死後堀尾が左中間スタンドに大ホームランを叩き込んで3-2で勝利する。
この試合は公式戦ではありませんが、吉原正喜がスタルヒンからホームランを放ったのはこの試合だけでしょう。
本稿は昭和15年12月16日付け読売新聞の記事を参照させていただいております。
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