2013年8月14日水曜日

山梨野球



 まさか大阪桐蔭vs日川戦が延長までもつれ込むと思っていた人は当ブログ同様あまりいらっしゃらなかったのではないでしょうか?


 日川の足を絡める攻撃は一見雑な野球にも見えますが、山梨No1の東海大甲府のランナー二塁からのエンドランに対抗するために自然と身に付けてきたものではないでしょうか。1点ビハインドンの9回、無死一塁から送らずバスターで三遊間を破り無死一二塁、ここでも送らずエンドランに失敗、二死二塁からの二ゴロをセカンドがもたつく間に二走が一気にホームイン、これもタイミングはアウトでしたが送球が逸れて同点に追い付きました。土壇場でも普段どおりの攻撃をしたという感じでした。


 今や“山梨野球”とも言える足の攻撃の原点は甲府中学の五味芳夫にあります。昭和10年の第21回大会、1回戦の青島中学戦で一試合5盗塁を記録した五味芳夫は大正10年・第7回大会での京都一商・原田安次郎の記録に並びました。一試合5盗塁は夏の大会では現在までこの2回のみで、センバツでは昭和38年に北海高校の谷木恭平が記録しています。


 五味芳夫は現在当ブログでも金鯱の“曲者”として活躍しています。日川高校も二連覇を狙う大阪桐蔭を苦しめて“曲者”ぶりを発揮しました。因みに山梨県は地理の授業では中部地方に分類されますが、秋・春の高校野球では山梨代表は関東大会に割り振られます。したがってセンバツ枠も関東からの出場となります。





  *昭和38年のセンバツで一試合5盗塁を記録した谷木恭平。写真は立教大学時代のものです。








 

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