2013年8月3日土曜日

15年 11月 月間MVP



投手部門

 巨人 須田博 3

 須田博は今月6試合に登板、54イニングスを投げて4勝0敗2セーブ2完封、防御率0.67、WHIP0.81、奪三振率3.17であった。当ブログルールによりセーブが記録された2試合について、3日の阪神戦は先発の川上哲治が3回で降板して須田が6イニングをリリーフしたものであり、15日の黒鷲戦は先発の中尾輝三が4回で降板して須田が5イニングをリリーフしたものであり、何れも現行ルールであれば須田に勝利投手が記録される。したがって、現行ルールであれば今月の須田の勝敗は6勝0敗ということとなる。

 次点は藤村隆男で今月6試合に登板、40回3分の1を投げて4勝0敗3完封、防御率0.67、WHIP1.12、奪三振率2.93であった。中尾輝三は今月7試合に登板、48イニングスを投げて4勝1敗1完封、防御率2.44、WHIP1.25、奪三振率5.63であった。




打撃部門

 巨人 吉原正喜 1

 翼      小林茂太 1

 今月10勝2敗の巨人を引っ張ったのは中島治康、川上哲治、吉原正喜であった。成績は

 中島 51打数 16安打 4得点 6打点 1四球、二塁打3本、三塁打1本
 川上 47打数 18安打 8得点 8打点 5四球、二塁打3本、三塁打3本、本塁打2本
 吉原 35打数 13安打 6得点 2打点 14四球、二塁打2本、三塁打1本、本塁打1本

 中島 打率 3割1分4厘、出塁率 3割2分7厘、長打率 4割1分2厘、OPS 0.739
 川上 打率 3割8分3厘、出塁率 4割4分2厘、長打率 7割0分2厘、OPS 1.144
 吉原 打率 3割7分1厘、出塁率 5割5分1厘、長打率 5割7分1厘、OPS 1.122


 中島治康は12試合中3安打が3試合、2安打が3試合、1安打が1試合、無安打が5試合と相変わらず波が大きい。ワンバウンドの球をホームランしたという伝説が残る悪球打ちの天才であるが、それが波が大きい原因となっているのである。今月の成績がそれを証明している。

 川上哲治は12試合中11試合にヒットを放っている。17日の阪神戦で放った三塁打は大和球士が「弾丸ライナー」と名付けたものである。

 吉原正喜は12試合で14個の四球を選んだ。長打率では川上に1割以上劣るが出塁率では川上を1割以上上回っている。結果として川上と吉原のOPSは僅差となっている。

 川上と吉原の成績はカテゴリーが違う要素を比較しなくてはならず、比較困難なことから川上と吉原のW受賞が考えられた。

 しかし、川上と同じカテゴリーの比較として翼の小林茂太が浮上したのである。小林の成績は

 小林 42打数 13安打 10得点 11打点 6四球、二塁打4本、三塁打0本、本塁打2本
 小林 打率 3割1分0厘、出塁率 3割9分6厘、長打率 5割4分8厘、OPS 0.943

 川上が8打点に対して小林は11打点を記録した。打率は低いが、両チームの力差を考慮すると小林の勝負強さは際立っている。当ブログが長年にわたって主張してきた「戦前最高のクラッチヒッター」が数字で証明されたのである。


 吉原正喜と小林茂太に優劣を付ける必要はない。複数選手が月間MVPに選出された事例は過去にないが、今月の月間MVPは吉原正喜と小林茂太に贈呈されることとなった。






















 

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