12月3日 (火) 甲子園
1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
1 0 0 1 0 1 0 2 0 5 阪神 63勝36敗3分 0.636 藤村隆男
0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 ライオン 24勝74敗4分 0.245 近藤久
勝利投手 藤村隆男 7勝2敗
敗戦投手 近藤久 9勝21敗
二塁打 (神)本堂2、堀尾
勝利打点 カイザー田中義雄 7
完封率8割5分7厘
阪神は初回、二死後本堂保次が右中間に二塁打、カイザー田中義雄が中前にタイムリーを放って1点を先制する。
阪神は4回、一死後本堂が三遊間に内野安打、更にショート前田諭治の一塁悪送球が重なって一気に三塁に進む。田中は捕ゴロに倒れて二死三塁、土井垣武の遊ゴロを又も前田が一塁に悪送球する間に本堂が還って3-0とする。
阪神は6回、皆川定之が三塁に内野安打、本堂が左翼線にこの日2本目の二塁打を放って無死二三塁、田中が四球を選んで無死満塁、土井垣の二ゴロが「4-6-3」と渡る併殺となる間に三走皆川が還って3-0とする。
阪神は8回、先頭のジミー堀尾文人が左翼線に二塁打、皆川は三飛に倒れるが本堂は四球を選び、田中のピッチャー強襲ヒットで一死満塁、土井垣に代わる代打若林忠志は一邪飛に倒れて二死満塁、山根実に代わる代打松木謙治郎が右前に2点タイムリーを放って5-0とする。
藤村隆男は3安打1四球1死球3三振で今季6度目の完封、7勝目をあげる。藤村は7勝中完封が6回で完封率は8割5分7厘、1勝1完封で10割というケースはあり得るでしょうが、5勝以上で完封率が8割5分7厘というのは世界野球史上最高記録ではないでしょうか。
本日の試合経過を見て「おや?」と思った方は相当な野球史通です。この日の阪神のスターティングラインアップは五番ファーストカイザー田中義雄、六番キャッチャー土井垣武でした。これまで阪神のスタメンマスクは92試合が田中で、土井垣がスタメンマスクも9試合ありましたが、キャッチャー土井垣、ファースト田中のパターンは本日が初めてです。今季最終戦もこのパターンで昭和15年は2試合だけですが、昭和16年からこのパターンは急増します(シーズン後半はキャッチャー田中、ファースト土井垣のパターンもありますが)。土井垣の出場試合は昭和16年から急増しますが、田中の出場試合が減らない理由はここにあります。土井垣武の強打を活かすための生活の知恵でしょう(笑)。
なお、当ブログでは「日本プロ野私的統計研究会」様の「スタメンアーカイブ」を参照させていただいております。
*藤村隆男はライオン打線を3安打に抑えて今季6度目の完封、7勝目をあげる。
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