2013年8月12日月曜日

15年 巨人vsライオン 13回戦


12月7日 (土) 甲子園

1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
0 0 2 2 0 0 5 0 0 9 巨人      75勝28敗 0.728 須田博
0 0 0 0 0 0 1 0 0 1 ライオン 24勝76敗4分 0.240 近藤久

勝利投手 須田博 38勝12敗
敗戦投手 近藤久   9勝22敗

二塁打 (巨)平山

勝利打点 中島治康 13


あっぱれ近藤久!

 今季ここまで鬼頭数雄は386打数124安打で打率3割2分1厘、川上哲治は385打数121安打で打率3割1分4厘。

 鬼頭は既報のとおり3日の阪神戦で藤村隆男の投球を膝に受けて欠場。ライオンはこの試合が今季最終戦で、巨人は明日南海戦を残している。川上は4打数4安打で3割2分1厘3毛となり鬼頭を1毛差で逆転する。現代であれが醜い敬遠攻めとなるところであるが、ライオン先発の近藤久は川上に対してどのようなピッチングを見せるでしょうか。


 巨人は初回、先頭の白石敏男が左前打で出塁するが水原茂の二ゴロは「4-6-3」と渡ってダブルプレー、中島治康は二ゴロに倒れてスリーアウトチェンジ。

 巨人は2回、先頭の四番川上に対して近藤は正々堂々と勝負を挑み、川上は二ゴロに倒れる。

 巨人は3回、先頭の林清一の右飛をライト野村高義が落球、須田博は捕邪飛に倒れるが、トップに返り白石は四球、水原も四球を選んで一死満塁、中島治康が中前に先制タイムリーを放って1-0、川上の遊ゴロの間に三走白石が還って2-0とする。

 巨人は4回、先頭の吉原正喜が左翼線にヒット、平山菊二が左翼線にタイムリー二塁打を放って3-0、林の遊ゴロの間に平山は三進、須田の遊ゴロの間に平山が還って4-0とする。

 巨人は5回、先頭の水原が三遊間を破るが中島の遊ゴロは「6-4-3」と渡ってダブルプレー、川上の第三打席は投ゴロに終わる。

 巨人は7回、一死後須田の左飛をレフト村上重夫が落球、須田は二塁に進み、トップに返り白石の中前打で一死一三塁、水原の左前タイムリーで5-0、白石は三塁に進んで一死一三塁、ここでダブルスチールを決めて6-0、中島が中前打を放って一死一三塁、川上の遊ゴロをショート前田諭治が二塁に悪送球する間に三走水原に続いて一走中島まで還って8-0、打者走者の川上は二塁に進み代走に隈部一朗を起用、千葉茂の右前打で一死一三塁、吉原の三ゴロ併殺崩れの間に三走隈部が還って9-0とする。

 ライオンは7回裏、先頭の野村高義が四球で出塁、本日四番に入った坪内道則が中前打を放って無死一二塁、鬼頭政一の二ゴロの間に二者進塁して一死二三塁、戸川信夫の一ゴロの間に三走野村が還って1-9とする。因みに坪内がスタメン四番に入るのは昭和12年10月27日、12年秋のライオンvs名古屋3回戦以来のこととなります。

 須田博は9安打3四球1三振の完投で38勝目をあげる。


 川上哲治は4打数無安打に終わり打率を3割1分1厘に下げて、2年連続首位打者となるためには明日の南海戦で6打数6安打が必要となった。


 ライオン先発の近藤久は逃げることなく川上に立ち向かい、同僚鬼頭数雄の首位打者をアシストした。当ブログは近藤のピッチングを「粗にして野だが卑ではない」と形容させていただいておりますが(2013年3月9日付けブログ「15年 南海vsライオン 10回戦」参照)、12安打を打たれて9失点(自責点は3)を許したものの臆することなく逆転首位打者を狙う川上を迎え撃った本日のピッチングこそ「粗にして野だが卑ではない」の真骨頂ではないでしょうか。









*須田博は9安打完投で38勝目をあげる。近藤久は12安打を打たれながらも川上哲治を4打数無安打に抑えて同僚鬼頭数雄の首位打者をアシストする。











   *川上哲治は近藤久の前に4打数無安打に抑えられる。








 

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