8月7日 (月) 西宮
1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
0 0 0 0 0 0 1 0 1 2 ライオン 19勝30敗4分 0.388 岡本利之 近藤久
2 0 0 2 0 0 1 2 X 7 ジャイアンツ 38勝15敗1分 0.717 中尾輝三
勝利投手 中尾輝三 5勝3敗
敗戦投手 岡本利之 0勝2敗
二塁打 (ラ)坪内 (ジ)千葉、平山
三塁打 (ジ)永澤
生涯打率10割
ジャイアンツの先発マスクはファーストミットをキャッチャーミットに持ち替えて永澤富士雄が被ることとなった。前日の試合で吉原正喜が途中退場して永澤がマスクを被った際、吉原に「何かアクシデントがあったのであろう。シチュエーション的に考えられるのは突き指ではないでしょうか。」と書かせていただきましたが、翌日の読売新聞によると「前日の対金鯱戦で突指のため捕手吉原を失って永澤に本塁を守らせたが」と書かれていますので予想はドンピシャでした。もちろん先に読んでいて書いたのではありませんので念のため。
ジャイアンツは初回、一死後水原茂が四球で出塁、千葉茂が右中間に二塁打を放って一死二三塁、中島治康は遊ゴロに倒れ川上四球で二死満塁、ここで平山菊二が左中間に二塁打を放って2点を先制する。
ジャイアンツは4回、先頭の井上康弘が一塁に内野安打、永澤が中越えに三塁打を放ち3-0、中尾輝三の三飛をサード井筒研一が落球して無死一三塁、トップに返り白石敏男は浅い中飛に倒れて一死一三塁、水原の遊ゴロ併殺崩れの間に永澤が還って4-0とする。
ライオンは5回から先発の岡本利之をファーストに回し近藤久がマウンドに上がる。
ライオンは7回、一死後セカンドに起用されてスタメン八番の伊藤吉男が本日2安打目となる左前打を放って出塁、松岡甲二が右前打を放って一死一二塁、続く坪内道則の打席でキャッチャー永澤がパスボールを犯して一死二三塁、更に永澤が連続パスボールを犯して伊藤が還り1-4とする。ファーストミットを持つ一塁守備では名手として知られる永澤富士雄であるが、キャッチャーミットでは勝手が違うようです。
ジャイアンツは7回裏、先頭の水原が右前打を放ちライト水谷則一が逸らす間に二塁に進む。千葉が二ゴロで水原を三塁に進め、6回から中島に代わってライトに入っている三田政夫の内野安打で水原が還って5-1とする。藤本定義監督は千葉はこれをやってくれるので重宝しているのであろう。恐らく川上よりも高く評価しているのではないでしょうか。
ジャイアンツは8回、近藤が突如として乱れて永澤、中尾、白石、水原と4連続四球を出して押出しで1点追加、千葉の遊ゴロの間に中尾も還って7-1とする。
ライオンは9回、先頭の伊藤が3安打目となるヒットをレフト線に放ち、松岡の二ゴロでランナーが入れ替わり坪内の中越え二塁打で1点返すがここまで。
中尾輝三は10安打を許したが3四球8三振の完投で5勝目をあげる。藤本監督もノーコン病さえ出さなかったら中尾を続投させるようで、ようやく一本立ちの目途がたってきたというところか。
ジャイアンツも吉原正喜の怪我でキャッチャーの起用に苦しんでいるが、怪我人続出のライオンはもっと苦しく、本日はレフトの鬼頭数雄も1回の守備で傷ついて途中退場したため、2回からファーストの玉腰年男がレフトに回り、高田勝生監督がファーストミットを手にして一塁の守備についた。そして4回の攻撃で先頭打者として打席に入った高田勝生はセンター前にゴロで抜けるヒットを放った。5回から先発ピッチャーの岡本利之がファーストに回り近藤久をマウンドに送ったため高田勝生はここで退場して本日の打撃成績は1打数1安打であった。高田勝生監督の選手としての出場は昭和14年は本日の一試合のみ、昭和15年にも一試合出場するがこの時は打席には立っていないようで通算成績は1打数1安打、生涯打率10割という記録を残している。
享栄商業出身のルーキー伊藤吉男は8月3日のタイガース戦で初めてスタメンに起用されたが3打数無安打であった。二度目のチャンスを貰った本日は4打数3安打1得点の活躍を見せた。但し伊藤はプロ在籍は2年間で、通算成績は30打数6安打2得点に終わるので、本日は生涯安打数の半分を打ったこととなる。なお、当ブログではスタメンのデータは「日本プロ野球私的統計研究会」様の「スタメンアーカイブ」を活用させていただいております。この場をお借りして御礼申し上げます。
*高田勝生監督は2回の守備から鬼頭数雄に代わってファーストに入り、4回に回ってきた打席でセンター前にゴロで抜けるヒットを放ち生涯打率10割を残す。
*突指で欠場の吉原正喜に代わって永澤富士雄が八番キャッチャーで出場する。
*伊藤吉男は4打数3安打を記録し、生涯安打数の半分を放つ。
*中尾輝三は完投で5勝目をあげる。
0 件のコメント:
コメントを投稿