2011年12月24日土曜日

14年 名古屋vsジャイアンツ 7回戦


8月1日 (火) 西宮


1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
0 0 0 0 0 1 0 1 0 2 名古屋      15勝30敗3分 0.333 松尾幸造
0 0 0 0 1 0 0 0 0 1 ジャイアンツ 34勝15敗1分 0.694 楠安夫


勝利投手 松尾幸造 3勝6敗
敗戦投手 楠安夫     3勝1敗


二塁打 (名)三浦、石田 (ジ)中島
三塁打 (ジ)平山、千葉

松尾幸造、3ヶ月半ぶりの勝利


 名古屋は故障から戦列に復帰してきた松尾幸造、ジャイアンツは下位チームにはスタルヒンを休ませるので楠安夫が先発。

 名古屋は5回まで無得点。4回に先頭の大沢清が珍しく引っ張って左前打、加藤正二は遊飛に倒れるが三浦敏一が左翼線に二塁打を放って一死二三塁のチャンスを迎えるが中村三郎は投ゴロ、芳賀直一は遊飛に倒れる。

 ジャイアンツは5回裏、一死後白石敏男が四球を選んで出塁、二盗を決めて松尾のワイルドピッチで三塁に進む。水原茂は三振に倒れるが千葉茂が右中間に三塁打を放って1点を先制する。

 名古屋は6回、先頭の石田政良が三塁に内野安打、大沢が四球を選んで無死一二塁、加藤は三振、三浦は中飛に倒れるが中村が四球を選んで二死満塁、芳賀が左前にタイムリーを放ち1-1の同点、二走大沢も鈍足を飛ばしてホームに向かうがレフト平山菊二からのバックホームにタッチアウト。ここまで三試合連続完封負けで27イニングス連続無得点を続けてきた名古屋は33イニング目にようやく得点をあげた。

 名古屋は8回、先頭の石田が左中間に二塁打、一死後加藤が三塁線を破るタイムリーを放って2-1と勝ち越す。

 松尾は6回までジャイアンツ打線に5安打を許すが7回以降はノーヒットに抑える好投を見せて、結局5安打7四球10三振の完投で4月17日以来の勝利投手となり3勝目をあげる。


 本日の松尾幸造は打つ方は4打席連続三振。ピッチングに専念したようだ。翌日の読売新聞は「この日の松尾は彼の特徴でもあり、反面悪癖でもあった力一杯の強投を捨てて自然のフォームから無類の制球力を以て投げ込むカーブが凄い斬味を示して巨人打線を弄殺し去った・・・」と伝えている。

 二番石田政良が4打数2安打と二度出塁していずれもホームに還り名古屋の全得点を記録した。石田は昭和12年秋季リーグ戦では打率2割9分でベストテンの第10位、13年春季は3割2分4厘を記録して中島治康、桝嘉一に次いで打撃ベストテンの第三位である。首位打者の中島とは2分1厘差でシーズン終盤まで首位打者の座を争っていた好打者である。その後は低迷を続けていたが久々に活躍の声を聞いた。

 阪急、タイガースと激しい首位争いを繰り広げるジャイアンツとしては下位球団に対する取りこぼしは痛いところではあるがスタルヒンを休ませない訳にもいかず悩ましいところである。





               *松尾幸造は5安打完投で3勝目をあげる。










          *石田政良は4打数2安打2得点と名古屋の全得点を記録する。



0 件のコメント:

コメントを投稿