7月16日 (日) 後楽園
1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
0 0 3 0 0 3 0 0 0 6 阪急 32勝12敗 0.727 石田光彦
0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 名古屋 14勝30敗3分 0.318 松尾幸造 大沢清
勝利投手 石田光彦 7勝2敗
敗戦投手 松尾幸造 2勝6敗
二塁打 (阪)山下実
名古屋、三試合連続完封負け
阪急は3回、一死後日比野武、石田光彦が連続四球、トップに返り西村正夫は捕邪飛に倒れるがフランク山田伝の投前ゴロをピッチャー松尾幸造が一塁に悪送球して二死満塁、ここで山下実が走者一掃の二塁打を放って3点を先制する。
翌日の読売新聞によると山下実の二塁打は右翼フェンスを直撃する当りだったようで、ライト加藤正二の談話が「飛び込んだと思ったので追わなかった」と記述されている。
阪急は6回、先頭の山下実の遊ゴロをショート村瀬一三が一塁に悪送球、山下好一が右前打を放ち無死一二塁、上田藤夫の中前タイムリーで4-0、山下好一は三塁を陥れ打者走者上田もバックホームの隙を突いて二塁に走り無死二三塁、伊東甚吉は遊ゴロに倒れるが黒田健吾が中犠飛を打ち上げて5-0、日比野が左前にタイムリーを放って6-0として試合を決める。
名古屋先発の松尾は6回で降板、4安打3四球4三振6失点であった。3回の3失点は二死後エラーが出ているので自責点とはならないが、ようやく故障から復帰してきたものの春先のようなピッチングはできていない。
阪急は5安打で6得点、一方名古屋は6安打で無得点。名古屋は三番大沢清が4打数2安打、四番加藤正二が4打数1安打、五番中村三郎が3打数3安打であったが他はノーヒットに抑えられた。鈴木惣太郎の論評は最近フィラデルフィア・アスレチックス関係者の言葉を引用することが多いが、本日は「コニー・マックは『三、四番の強打者に打たれるのは投手の恥辱ではない。併し六、七番以下の打者に打たれたり、四球を出したりすると破綻が生まれてくるから、下位打者はどんなことがあっても出塁させてはならない。』と説いている。」と、コニー・マック御大の言葉を引用している。名古屋はクリーンナップトリオの6安打だけで無得点。阪急の3回は八番日比野武、九番石田光彦の連続四球から1安打で3点をあげたものであり、6回は五番上田藤夫のタイムリー、七番黒田健吾の犠飛、八番日比野のタイムリーで試合を決めたもので、コニー・マック御大の述べているとおりの結果となった。
因みにコニー・マックは1901年~1950年までフィラデルフィア・アスレチックスの監督を務めた世界一の名監督です。この評価は千年経っても変わっていないでしょう。
阪急先発の石田光彦は6安打4四球2三振で今季三度目の完封勝利を飾る。先頭打者を出したのは2回と9回の二度だけ、しかもいずれも「6-4-3」の併殺で切り抜けている。石田は生涯二度のノーヒットノーランを記録しているように切れ味のよいピッチングでいい時はまず打たれない。西武の西口のようなタイプと見てよいのではないか。
名古屋は7月12日に南海に7対6でサヨナラ勝ちした以降、望月潤一、政野岩夫、石田光彦に三試合連続の完封負けとなり現在27回連続無得点を続けている。
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