2010年8月29日日曜日

12年秋 金鯱vsライオン 2回戦

9月12日 (日) 後楽園


1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
0 6 0 0 0 0 0 0 0 6 金鯱         5勝4敗  0.556  中山正嘉 松元三彦 鈴木鶴雄
7 1 0 0 0 0 0 0 X 8 ライオン   4勝5敗  0.444  近藤久 桜井七之助


勝利投手 近藤久   1勝1敗
敗戦投手 中山正嘉 1勝1敗
セーブ    桜井七之助 1


本塁打 (金)矢野 1号


矢野槇雄、後楽園公式戦初ホームラン


 ライオンは初回、先頭の鬼頭数雄が中前打で出塁、藤浪光雄、水谷則一連続四球で無死満塁、浅原直人の右前タイムリーで二者が還り2点を先制する。続く坪内道則の送りバントは内野安打となり再び無死満塁、一死後大友一明が押出し四球を選んで3点目。ここで金鯱は先発中山正嘉から松元三彦にスイッチ、しかし松元はいきなりボークを犯して4点目、柳澤騰市四球で一死満塁、近藤久押出し四球で5点目、鬼頭の二ゴロの間に三走大友が還って6点目、藤浪の三塁内野安打でこの回一挙7点をあげる。

 金鯱は2回、黒澤俊夫、小林茂太、瀬井清が三連続四球で無死満塁、ライオン先発近藤久が降板しリリーフに桜井七之助を投入。相原輝夫が中前にタイムリーを放って二者還り2点を返す。松元四球で再び無死満塁、島秀之助の投ゴロは1-2-3と渡るゲッツーとなり二死二三塁、江口行男四球で二死満塁、ここで三番矢野槇雄が左翼スタンドに満塁ホームランを叩き込んでこの回6点を返す。後楽園球場初ホームランは前日の紅白戦における水原茂であるが、後楽園球場公式戦初ホームランは矢野槇雄による満塁ホームランである。

 ライオンは2回、先頭の浅原の遊ゴロをショート瀬井清が低投して浅原は二塁に進む、坪内右前打、中野隆雄右翼線タイムリーで8-6とする。このまま行くと何点入るのかという立ち上がりであったがこの後は両軍無得点でライオンが金鯱を降す。

 この試合の勝ち投手は1回3分の0で降板した近藤久に記録されており、その後の8回を投げきった桜井七之助は流石に気の毒か。桜井は代わった直後に満塁ホームランを打たれており、8回で12四球を与えているので勝ち投手の権利はないと判断されたのであろう。桜井には当ブログルールによりセーブが記録された。昭和12年当時の勝利投手の記録及び当ブログにおけるセーブの取り扱いについては2010年3月24日付ブログ「解読」を参照してください。金鯱投手陣も合計11個の四球を与えており、近藤の3個と合わせて両チーム合計26個の四球が飛びかった。

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