2010年8月8日日曜日

12年春 イーグルスvs大東京 8回戦

7月17日 (土) 洲崎


1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
1 0 0 2 0 3 1 0 0 7 イーグルス  12勝44敗    0.214 畑福俊英
0 1 0 0 0 0 0 0 0 1 大東京         21勝31敗4分 0.404 大友一明-桜井七之助


勝利投手 畑福俊英 7勝21敗
敗戦投手 大友一明 3勝12敗


二塁打 (イ)漆原2、太田、高橋


イーグルス、明日への勝利


 昭和12年春季リーグ戦224試合の棹尾を飾る一戦。イーグルスvs大東京のダブルヘッダー第二試合は15時33分、二出川延明球審がプレイボールをコール。

 イーグルスは初回、中根之が二失に生き野村実が送って一死二塁、バッキー・ハリスの右前タイムリーで1点を先制する。大東京は2回、浅原直人、中村三郎が連打を放ち坪内道則の三ゴロでそれぞれ進塁して一死二三塁、筒井隆雄の遊ゴロで三走浅原が還って1-1の同点とする。
 イーグルスは4回、先頭のサム高橋吉雄が四球で出塁、杉田屋守が送って畑福俊英三振後、太田健一が左中間に二塁打を放って2-1、漆原進四球後寺内一隆が中前にタイムリーを放ち3-1とする。

 イーグルスは6回、杉田屋左翼線安打、畑福中前打で無死一二塁、4回の守備から太田に代わってファーストに入っている佐藤武夫が送りバントを決めて一死二三塁、佐藤はバッキー・ハリスの加入で控えに回っているがこういう場面で活躍しておくことが大事。漆原が左翼線に二塁打を放ち5-1とリードを広げ、漆原もレフトからの送球をキャッチャー藤浪光雄が逸らす間に三塁に進む。更に寺内の二ゴロの間に漆原が還って6-1とする。

 畑福俊英は5回以降大東京打線を1安打に抑えて結局4安打3四球4三振の完投で7勝目をあげる。消化試合に入って淡白な試合が続いていたが、本日のイーグルスの攻撃は二つの送りバントを的確に得点に結び付け、隙のない走塁を生かして加点するなど勝てるチームの勝ち方をしている。チームの補強も進んでおり秋季リーグ戦では春とは違った戦いを期待したい。

 このカードは大東京が5勝3敗で勝ち越し。イーグルスは首位ジャイアンツと二位タイガースには0勝、三位セネタースから1勝、四位阪急から2勝、五・六・七位の金鯱・大東京・名古屋からそれぞれ3勝ずつと実力差通りに戦ってきたことになる。他のチームには多少の得手不得手があるが、イーグルスは素直に実力を発揮してきた。

 これにて春季リーグ戦を終了。明日18日は国防費献納東西対抗戦四試合が洲崎球場で行われる。秋季リーグ戦は8月29日開幕の予定。

2 件のコメント:

  1. 寄せ集めの新球団イーグルスの初のシーズンはやっと終わりました。ジャイアンツ、タイガースには全敗とは悔しいですね。
    ハリスが入って勝てそうな試合も出てきたように思います。
    来季が楽しみになってきました。

    トム&龍馬

    返信削除
  2. イーグルスは12勝44敗という数字だけ見るとぼろ負けを喫しているように見えますが、各試合の内容をみると結構粘っています。秋季リーグ戦の快進撃は偶然ではなく必然であったということでしょう。

    返信削除