2010年8月13日金曜日

12年秋 セネタースvs阪急 1回戦

8月29日 (日) 西宮


1 2 3 4 5 6 7 8  9   計   
0 0 0 0 0 0 1 4  0   5  セネタース  0勝1敗  0.000  野口明-浅岡三郎
0 0 1 0 0 0 0 2 3X  6   阪急          1勝0敗  1.000  石田光彦-笠松実


勝利投手 笠松実 1勝0敗
敗戦投手 野口明 0勝1敗


島本義文、意地のサヨナラ


 第三試合は14時4分、沢東洋男主審がプレイボールをコール。

 セネタースはせっかく獲得した岩田次男が兵役、サードに横沢七郎を配して九番、苅田久徳・中村信一の一二番、中村民雄・尾茂田叶・大貫賢のクリーンナップ、六番伊藤次郎、七番家村相太郎の布陣。
 阪急はハワイから新加入のキヨ野上清光を五番セカンドに据える。西村正夫・黒田健吾の一二番、ファースト宮武三郎・ライト山下実・野上のクリーンナップ、六番上田藤夫、七番に山下好一を入れ、八番キャッチャーに坂出商業から新加入の沖克己を起用。

 セネタースは3回、先頭の野口明が左越えに二塁打を放って出塁するが後続なし。阪急は3回裏、二死から黒田が三遊間を破って出塁、ここで三番宮武が左中間フェンスに達する二塁打を放って黒田が還り1点を先制。結果的にこの回の攻防が明暗を分けることとなった。

 前回登板でセネタース相手にノーヒットノーランを達成した石田光彦はこの日もセネタース打線を6回まで3安打無得点に抑える。セネタースは7回、先頭の家村が中前打、野口明が送りバントを決めると横沢七郎が中前に抜けるタイムリーを放って1-1の同点とする。

 阪急は7回、一死後上田がサード内野安打で出塁、山下好一の遊ゴロをゲッツーを焦ったショート中村信一から苅田への送球が高く逸れて一死一三塁、ここでルーキー沖に代えて代打ジミー堀尾文人が登場、堀尾は意表を突いてスクイズ、しかしフィールディングの良い野口明からのバックホームで三走上田はタッチアウト。阪急は堀尾がセンターに入りセンター西村がライトへ、ライト山下実が下がって島本義文がキャッチャーに入る。この用兵が試合を左右することとなる。

 セネタースは8回、一死後大貫四球、伊藤の右前打で一死一三塁、家村の右翼線タイムリーで2-1、更にライト西村からのバックホームの間に伊藤が三塁に走り、代わったばかりのキャッチャー島本からのサード送球が悪送球となり伊藤が生還して3-1、続く野口明が右中間に三塁打を放って4-1、横沢七の左犠飛で5-1とする。野口明は7回まで阪急打線を3安打に抑えており勝負あったかに見えたが・・・。

 阪急は8回、一番からの攻撃もツーアウト、ここで三番宮武が中前打で出塁、山下実の後に入っている島本が右翼線に三塁打を放ち2-5、更に新戦力キヨ野上が右前にタイムリーを放って3-5とする。

 二点を追う阪急は9回、先頭の堀尾が左翼線に二塁打、代打重松通雄の三ゴロをサード横沢七が悪送球して無死二三塁、西村の左前打をレフト大貫が後逸して2点が入り5-5の同点、西村は二塁に進む。ここで野口明は無念の降板、浅岡三郎がマウンドへ登る。黒田四球で無死一二塁、宮武も四球を選び無死満塁、島本が左前にサヨナラ打を放って阪急が6対5でうっちゃる。ルーキー沖克己に先発マスクを奪われた島本義文が意地を見せた。

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