１２年秋 ライオンvs金鯱 １回戦

8月29日 （日） 西宮


1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
0 0 0 0 0 5 0 0 1 6 ライオン  １勝０敗 1.000 菊矢吉男
2 0 0 0 0 1 0 0 0 3 金鯱 　　  ０勝１敗 0.000 鈴木鶴雄 古谷倉之助


勝利投手 菊矢吉男 １勝０敗
敗戦投手 鈴木鶴雄 ０勝１敗


二塁打　（ラ）坪内
三塁打　（ラ）浅原


柳澤騰市サイクルスチール


　大東京改めライオンはタイガースから移籍してきた原一朗が六番キャッチャーで登場、サードにコンバートされた藤浪光雄が二番。柳澤騰市をセカンドに回して八番に据え兵役に就いた中村三郎の穴を埋められるか。不動の一番に鬼頭数雄、水谷則一・浅原直人・坪内道則のクリーンナップ、七番にショート中野隆雄の布陣。


　金鯱は濃人渉が兵役で抜けたため瀬井清をショートにコンバートして六番に配す。春季終盤には四番に定着していたが守備の負担に配慮した模様。サードには関大から新入団の矢野槇雄を起用して七番、江口行男・島秀之助の一二番、黒澤俊夫・小林利蔵・小林茂太のクリーンナップ、八番相原輝夫の布陣。


　金鯱は初回、江口が中前打で出塁、島の遊ゴロでランナーが入れ替わり島が盗塁、黒澤遊ゴロで島三進して二死三塁、小林利四球から盗塁、小林茂の遊ゴロをショート中野が一塁に低投する間に二者が還り2-0と先制する。


　ライオンは初回藤浪と水谷が四球で出塁するがいずれも相原の強肩の前に二盗に失敗、二回には中前打の浅原が二塁を欲張りアウト、三回も二塁に進んだ中野が相原の牽制に刺されるなどの拙走が続いたが6回、この回先頭の中野が右前打で出塁、二死後鬼頭の右翼線安打で二死一三塁、藤浪のショート内野安打で1-2。水谷四球で二死満塁として金鯱先発の鈴木鶴雄をマウンドから引きずり降ろし古谷倉之助が登板。浅原は古谷の代わりばなを捕えて左中間奥深くに三塁打を放ち走者一掃、4-2と逆転する。坪内も右翼線二塁打で続きこの回一挙5点。


　金鯱は6回裏、島が内野安打で出塁して盗塁、小林利の中前タイムリーで3-5とするが続く小林茂の遊ゴロは6-4-3のゲッツー。


　ライオンは9回、先頭の中野が左前打で出塁、柳澤の三ゴロで中野は二封、一塁に柳澤が残る。柳澤はバッター菊矢吉男の二球目に二盗に成功、菊矢三振で二死二塁、柳澤はバッター鬼頭の三球目に三盗に成功、更に四球目に本盗にも成功して職業野球公式戦初のサイクルスチールを達成する。

  ライオンは柳澤が4盗塁、鬼頭が1盗塁。金鯱は島が3盗塁、小林利・相原が1盗塁と両チーム合わせて10個の盗塁を決める。
　菊矢吉男は7回以降をイーグルス安打無得点に抑えて結局6安打3四球6三振の完投で今季初勝利を飾る。