2010年8月24日火曜日

12年秋 イーグルスvsタイガース 2回戦

9月8日 (水) 洲崎


1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
0 0 0 0 0 0 0 0 0 0   イーグルス  5勝2敗  0.714  松本操  望月潤一
0 0 1 5 0 0 0 0 X 6   タイガース   5勝2敗  0.714  若林忠志


勝利投手 若林忠志 2勝1敗
敗戦投手 松本操   0勝1敗


二塁打 (イ)ハリス


若林忠志、今季二度目の完封


 タイガースは3回、一死後カイザー田中義雄が二塁内野安打とセカンドの悪送球で二塁へ進む、景浦将左前打と盗塁、藤井勇四球で一死満塁、ここでバッキー・ハリスが三塁に牽制悪送球してタイガースが1点を先制。ハリスの強肩については座ったままの送球で走者を刺したプレイなどが伝わっていますがハリスも人の子、牽制悪送球もあります。こういう歴史の闇に葬り去られたプレイを掘り起こしていくのが当ブログの使命です。

 タイガースは4回、若林忠志の投前バントがピッチャー松本操のエラーを誘い、皆川定之の投前送りバントはファースト中河美芳が落球。中河の伝説的守備ぶりについては何百回となく伝えられておりますが、中河のエラーをお伝えできるのは当ブログならではの醍醐味ではないでしょうか。続く本堂保次は三塁線に送りバント、ハリスがダッシュして三塁に送球するがフィルダースチョイスとなって無死満塁(このプレイについては、翌日の読売新聞で市岡忠男の論評によると奈良のバントは「三塁線に沿う絶好な球」であり、ハリスは三塁に投げるしか選択肢はなかったのであろう)。伊賀上良平押出し四球、田中左前タイムリー、景浦左犠飛で4-0。藤井の二球目にハリスが二塁に牽制、田中が刺されて二死一塁。これぞ伝説の座ったままの送球か(否かはスコアブックの記載だけでは分からない)、藤井の四球を挟んで玉井栄中堅左にタイムリー、奈良友夫中前タイムリーと得意の波状攻撃を見せてこの回一挙5点。

 イーグルスはここでようやく松本操をあきらめて望月潤一を投入、望月は以降8回まで2安打3四球0三振無得点に抑えきる。読売新聞や野球界に寄稿している評論家・小島六郎氏が盛んに成長ぶりを伝えている望月はプロ入り初と言っても良い好投を見せる。

 若林忠志は好調イーグルス打線を2安打1四球4三振に抑えて今季二度目の完封。春季リーグ戦終了後、読売新聞主催の座談会でジャイアンツ藤本定義監督の「タイガースは若林を出してこなかったので助かった」という発言が誌上に掲載されたが、当の若林を含めてタイガースサイドは相当カチンときたのではないだろうか。本日は強打タイガースが徹底したバント攻め、イーグルス好調は当然伝わっていたであろうが、昨日の敗戦によりイーグルスの強さを肌で感じ取ったが故の戦法であろう。


 イーグルスは今季初戦に続く2安打完封負け。あの時はサム高橋吉雄のシングル2本だけであったが本日はハリスの二塁打と高橋のシングルのみ。好調を続けてはいるが打てない時は徹底的に打てない。 


*写真は3回、田中義雄がハリスの三塁牽制悪送球により生還した場面






*写真は皆川定之の第二打席で投前送りバントの送球をファースト中河美芳が落球した場面

0 件のコメント:

コメントを投稿