１６年 巨人vs大洋 ３回戦

5月21日 （水） 後楽園

1 2 3 4 5 6 7 8 9  計
0 0 0 0 0 2 0 0 3  5 巨人 18勝6敗 0.750 須田博
0 0 0 0 0 0 2 0 1  3 大洋 17勝10敗 0.630 古谷倉之助 野口二郎

勝利投手 須田博     11勝2敗
敗戦投手 野口二郎 11勝3敗

二塁打　（大）苅田、森田

勝利打点　須田博　1


ファインプレー賞　（大）濃人渉　1、石井豊　3


須田博が決勝打

　首位を行く巨人と1.5ゲーム差で追う大洋の直接対決。巨人が勝てば春季シリーズ優勝に大きく前進、大洋が勝てば逆転優勝に望みをつなぐ。


　5回まで両軍無得点。大洋先発の古谷倉之助は巨人打線を2安打に抑え、巨人先発の須田博は大洋打線を2安打に抑える。

　巨人は6回、先頭の白石敏男が左前打で出塁、大洋ベンチはここで古谷をファーストに回してファーストの石井豊に代えて野口二郎が入ってピッチャー、水原茂の右前打で無死一二塁、中島治康は三振に倒れるが川上哲治が中前にタイムリーを放って1点を先制、大洋はライトの黒澤俊夫とレフトの織辺由三を交換、千葉茂の中飛でタッチアップから二者進塁して二死二三塁、パスボールで三走水原が還って2-0とする。

　大洋は7回、先頭の苅田久徳が左翼線に二塁打、濃人渉の左前打で無死一三塁、古谷の三ゴロの間に苅田が還って1-2、森田実の左前打で一死一三塁、ここで森田がスタート、キャッチャー吉原正喜からの二塁送球が悪送球となる間に三走濃人が還って2-2の同点に追いつく。

　巨人は9回、先頭の千葉がストレートの四球、吉原の三ゴロをサード中村信一が二塁に送球するがセカンド苅田がエラーして無死一二塁、翌日の読売新聞によると「苅田が二塁を踏み損じて」とのこと、平山菊二が送って一死二三塁、呉波が四球を選んで一死満塁、須田博が中前に決勝の2点タイムリー、トップに返り白石も右前にタイムリーを放って5-2とする。

　大洋は9回裏、一死後森田が右翼線に二塁打、黒澤の遊ゴロで森田は三進、須田に決勝打を打たれた野口が意地の右前タイムリー放って3-5とするが佐藤武夫が遊ゴロに倒れてゲームセット。

　須田博は大洋打線に9安打を許すが1四球5三振の完投で11勝目、自ら決勝打を放ちハーラーダービートップの野口二郎に並んだ。


　巨人は二位大洋に2.5ゲーム差を付けて春季シリーズ優勝に向けて大きく前進、明日にも優勝が決定する可能性がある。