2013年12月21日土曜日

16年 後楽園 黒鷲vs阪急 5回戦



6月21日 (土)

1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 黒鷲  9勝20敗 0.310 畑福俊英 阪神
0 0 1 0 0 0 0 1 X 2 阪急 15勝14敗 0.517 橋本正吾

勝利投手 橋本正吾 3勝1敗
敗戦投手 畑福俊英 0勝1敗

勝利打点 なし


畑福復活!!

 注目を集めた黒鷲の先発は兵役から帰還してきた畑福俊英でした。畑福の公式戦での登板は昭和12年11月26日以来、約3年半ぶりのこととなります。阪急の先発はエースの森弘太郎ではなく橋本正吾です。森は明日の大洋戦に回すつもりでしょう。

 阪急は3回、先頭の伊東甚吉が四球で出塁、橋本が送って一死二塁、西村正夫の当りは二塁への内野安打、セカンド小島利男が三塁に送球するがこれが悪送球となる間に二塁から三塁に進んでいた伊東がホームに還り1点を先制する。

 阪急は8回、先頭の上田藤夫が三塁に内野安打、サード木下政文の一塁送球が悪送球となる間に上田は二塁に進み、パスボールで三進、黒田健吾の左犠飛で2-0とする。

 橋本正吾は3安打4四球2三振で今季2度目の完封、3勝目をあげる。橋本が許した3安打のうち、2本は畑福に許したものであった。

 その畑福俊英は6安打4四球1三振2失点、自責点ゼロのピッチングであった。打っては第一打席と第三打席で左前打を放っています。畑福は昭和12年9月26日の名古屋戦で一試合2本塁打を記録した強打者としても知られています。

 昭和16年6月14日、亀田忠、長谷川重一、亀田敏夫、ジミー堀尾文人の四選手は日米関係の悪化から鎌倉丸でハワイに帰国しました。しかし帰国しなかった日系二世選手も数多く存在します。上田藤夫は昨年日本人女性と結婚したため帰国しませんでした。弟の上田良夫は昭和15年に帰国しています。その上田藤夫はこの試合4打席2打数2安打2四球1得点を記録しています。戦後は審判となって、審判としての公正を期すため決して選手と同じ電車には乗らなかったという生真面目な性格で知られています。





                         *橋本正吾は3安打完封で今季3勝目をあげる。














        *畑福俊英が復帰戦で2安打を放ったシーン。



















 

0 件のコメント:

コメントを投稿