2013年12月27日金曜日

16年 朝日vs南海 5回戦


6月22日 (日) 甲子園

1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 計
0 0 0 0 0 0 2 1 0  0   0   0   0   0   3 朝日   9勝21敗 0.333 福士勇
0 0 0 0 0 0 0 0 3  0   0   0   0  1X  4 南海 14勝16敗 0.467 石田光彦 吉富欣也 川崎徳次 神田武夫
     
勝利投手 神田武夫 9勝6敗
敗戦投手 福士勇     6勝11敗

二塁打 (朝)室脇、岩田 (南)安井、前田

勝利打点 前田貞行 1


南海、守り勝ち

 南海の先発は5月防御率0.00で月間MVPに輝いた石田光彦。朝日はエース福士勇で応戦する。朝日の五番ライトは鬼頭政一(弟)、八番ショートは前田諭治で、南海の四番レフトは鬼頭数雄(兄)、九番ショートが前田貞行とややこしいのでご注意ください。


 朝日は4回まで無安打、唯一の走者は死球で出た前田諭治だけであるが二盗に失敗。5回、先頭の灰山元章が右前にチーム初安打を放つが鬼頭政一の三ゴロは「5-4-3」と渡ってダブルプレー。6回も二死後前田諭治が四球で歩くが坪内道則は中飛に倒れてここまで1安打無得点。4月21日から続く石田の連続自責点ゼロ記録は65イニングスまで伸びた。

 朝日は7回、一死後室脇正信が四球で出塁、灰山も四球で続い一死一二塁、鬼頭政一が左前にタイムリーを放って1点を先制、石田の連続自責点ゼロ記録は65回3分の1で途切れた。伊勢川真澄の右前打で一死満塁として石田光彦をKO、代わった吉富欣也から岩田次男が押出し四球を選んで2-0、福士の遊ゴロは「6-4-3」と渡ってダブルプレー。

 朝日は8回、先頭の前田諭治が左前打、トップに返り坪内の遊ゴロでランナーが入れ替わり坪内が二盗に成功、戸川信夫は右飛に倒れるが、室脇が左中間に二塁打を放って3-0とリードを広げる。

 室脇の追撃弾で勝負は決まったかに見えたが南海が粘りを見せた。

 8回まで福士の前に2安打無得点に抑え込まれてきた南海は9回裏、先頭の安井鍵太郎が四球で出塁、岩本義行の遊撃内野安打で無死一二塁、鬼頭数雄の左前打で無死満塁、村上一治は浅い右飛に倒れるが、木村勉の中犠飛で1-3、この時二走鬼頭数雄と一走岩本がタッチアップから進塁して二死二三塁、ここで途中出場の猪子利男が右前に起死回生の同点タイムリーを放って3-3と追い付く。

 延長に入っても福士は続投、南海は9回一死二塁から川崎徳次が三番手のマウンドに上がっている。

 朝日は10回、先頭の坪内が左翼線にヒットを放ち戸川が送って一死二塁とするが後続なし。11回も鬼頭政一の四球と福士の右前打でチャンスを作るが得点なく、12回は一死後戸川が四球で出塁、南海ベンチは遂に四番手として神田武夫を投入、代走五味芳夫が二盗に成功、室脇は左邪飛に倒れるが灰山が四球を選んで二死一二塁、しかし鬼頭政一は遊ゴロに倒れてスリーアウトチェンジ。

 福士は快調に飛ばして南海は10回、11回と三者凡退。南海は12回裏、一死後前田貞行が四球で出塁、神田の右前打で一死一三塁とサヨナラのチャンス、しかし福士が踏ん張って国久松一を三振、安井を右飛に打ち取る。

 朝日は13回、先頭の伊勢川が四球で出塁すると代走に村上重夫を起用、岩田が送って一死二塁、福士の遊ゴロの間に村上は三進、しかし前田諭治は投ゴロに倒れてこの回も無得点。南海の13回は三者凡退。朝日は14回、先頭の坪内がセーフティバントを決めて出塁、五味の送りバントの際にインターフェアを取られて一死一塁、室脇の三ゴロは「5-4-3」と渡ってダブルプレー。

 延長に入って押しまくられている南海は14回裏、一死後猪子がショートに内野安打、前田貞行の左中間二塁打で一走猪子は快足を飛ばしてホームに還り南海がサヨナラ勝ちをおさめる。


 この試合では「好守」「好捕」は記録されていないが南海はノーエラーで3つの併殺を決めて守り勝った。国久松一が怪我から復帰して内野が締まったことが要因と考えられるが、猪子利男がセカンドに入っても遜色のない活躍を見せている。ところがこの好守が石田光彦の連続自責点ゼロ記録が途切れる要因にもなったのは皮肉である。石田は連続自責点ゼロ記録の間に失点は5あったがエラー絡みで自責点にはなっていなかったのである。










 

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