2013年12月15日日曜日

16年 名古屋vs黒鷲 4回戦


5月28日 (水) 後楽園

1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
0 2 1 1 0 0 0 0 0 4 名古屋 13勝15敗 0.464 村松幸雄 森井茂 河村章
0 1 0 1 0 3 0 0 X 5 黒鷲      9勝19敗 0.321 石原繁三 亀田忠

勝利投手 亀田忠 6勝9敗
敗戦投手 森井茂 3勝3敗

二塁打 (名)大沢
本塁打 (黒)小島利男 2号

勝利打点 サム高橋吉雄 3

猛打賞 (名)木村進一 1


亀田忠、最後の勝利

 名古屋は2回、先頭の服部受弘がショートに内野安打、芳賀直一の投前送りバントをピッチャー石原繁三は二塁に送球、タイミングはアウトであったがセカンド小島利男が落球して無死一二塁、石丸進一が送りバント決めて一死二三塁、村松幸雄の投ゴロの間に三走服部が還って1点を先制、なお二死三塁で木村進一が中前にタイムリーを放って2-0とする。

 黒鷲は2回裏、先頭の小島が中前打で出塁するとパスボールで二進、中河美芳の一ゴロで三進、一死三塁から木下政文が投前にスクイズを決めて1-2とする。

 名古屋は3回、先頭の桝嘉一が右前打、岩本章が左前打で続いて黒鷲先発の石原繁三をノックアウト、亀田忠が二番手としてマウンドに上がるが大沢清が右中間に二塁打を放って3-1とする。

 名古屋は4回、先頭の石丸が左前打で出塁、村松の三ゴロの間に石丸は二進、木村が左前にタイムリーを放って4-1と突き放す。

 リードを広げた名古屋は4回から先発の村松幸雄に代えて森井茂をマウンドに送ったがこれが裏目に出た。

 黒鷲は4回、二死後小島がレフトスタンドに二試合連続ホームランを叩き込んで2-4と反撃開始。

 黒鷲は6回、二死後山田潔がピッチャー強襲ヒット、富松信彦がセンター右にヒットを放ち二死一三塁、小島が四球を選んで二死満塁、中河美芳が押出し四球を選んで3-4、名古屋ベンチはここで森井を下げて河村章をマウンドに送るが、木下政文が押出し死球を得て4-4の同点、サム高橋吉雄が左前にタイムリーを放って5-4と遂に逆転、二走中河も三塁ベースを蹴ってホームに突っ込むがここはレフト岩村からのバックホームにタッチアウト。


 日本での最後の投球となった亀田忠は5回を三者凡退に抑え、6回は服部、芳賀に連打許すが森井を三ゴロ併殺に打ち取る。7回は先頭の木村が二塁に内野安打、トップに返り桝の投前送りバントを二塁に送球するがセーフ、自ら野選を招いて無死一二塁、岩本が送って一死二三塁と一打逆転のピンチを迎えるが、3回に二塁打を打たれた大沢を三振、四番・吉田猪佐喜も三振に仕留めて本領発揮。8回は三者凡退に抑え、9回は先頭の代打本田親喜に四球を与えるが、ここまで3打数3安打と当たっている木村を右邪飛、桝を中飛、岩本を右飛に打ち取り最後の勝利を飾る。


 亀田の最後の失点は4回、石丸進一と木村進一のヒットによるものであった。日米関係の悪化からハワイに帰る亀田忠、特攻により戦死することとなる石丸進一、戦争で右手首を失うが戦後平安高校の監督として母校を全国制覇に導く木村(西村)進一、日米開戦の半年前の物語である。










                 *亀田忠の最後の勝利を伝えるスコアカード。













      *亀田忠が最後に名前を連ねた黒鷲打線。













      *木村進一が猛打賞を獲得した名古屋打線。















 

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