7月2日 (火) 甲子園
1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
0 0 0 0 0 1 2 1 0 4 イーグルス 25勝21敗2分 0.543 玉腰忠義
0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 阪急 23勝18敗3分 0.561 石田光彦 重松通雄
勝利投手 玉腰忠義 1勝0敗
敗戦投手 石田光彦 6勝8敗
勝利打点 岩垣二郎 4
玉腰忠義プロ入り初勝利、初完封、初ヒット
イーグルスは愛知商業出身の玉腰忠義がプロ入り初登板初先発。阪急は石田光彦で応戦する。
イーグルス打線は5回まで3安打無得点。一方、阪急打線は4回まで毎回の5安打を放ちながら無得点、5回も先頭の石田が四球で出塁するが田中幸男が三ゴロ併殺に打ち取られてここまで無得点。
イーグルスは6回、一死後山田潔が四球を選んで出塁、トップに返り岡田福吉の三ゴロの間に山田が二進して二死二塁、岩垣二郎が右前に先制タイムリーを放って、ここまで無失点に抑えてきている先発のルーキー玉腰に先制点をプレゼントする。
イーグルスは7回、先頭の中河美芳が四球で出塁、四番谷義夫が送って一死二塁、太田健一が左前にタイムリーを放って2-0、更に木下政文が左翼線にヒット、玉腰も右前にプロ入り初ヒットを放って一死満塁、清家忠太郎の中犠飛で3-0とする。
イーグルスは8回、一死後岡田が中前打を放って出塁、岩垣の打席で岡田は二盗に成功、岩垣は三邪飛に倒れるが中河の打席でキャッチャー池田久之がパスボールを犯して岡田は三進、更に池田のこの回2つ目のパスボールでホームに還って4-0として試合を決める。
プロ入り初登板の玉腰忠義は8安打5四球無三振の完封で初勝利を飾る。
玉腰忠義について翌日の読売新聞には「愛知商業時代投手として名を馳せた」、「球威の点では未だしの感があるが確実な制球力を以て緩曲球とドロップそれに重い球質の直球と多彩な球を織り交ぜて」書かれており、「多望の前途を約束するデビューをなし遂げた」としている。残念ながら玉腰のプロ野球での投手としての勝利はこの1勝だけで終わることとなるが、戦後は駿足好打の打者として活躍することとなる。
玉腰忠義は昭和15年3月16日のタイガース戦で代打でデビューして以来何度か代打で起用されてきたがこれまで無安打であった。代走で2度得点を記録しており、6月18日にはライトでプロ入り初スタメンとなったが4打数無安打であった。本日はプロ入り初勝利、初完封と共に初安打も記録した。
昭和13年秋季リーグ戦の一部の試合で、公式スコアブックを清書する際にライオンの「玉腰年男」の箇所に「玉腰忠義」のスタンプが誤って押されてしまった試合が13試合あり、「日本プロ野球記録大全集」ではそのまま「玉腰忠義が13年秋に13試合出場して35打数11安打を記録したと」と誤って記載されており、その分が「玉腰年男」の記録から抜け落ちていますのでご注意ください。公式記録では正しく訂正されています。
*玉腰忠義は8安打5四球無三振でプロ入り初登板、初先発、初勝利、初完封を記録した。
*玉腰忠義は7回の第三打席で右前にプロ入り初ヒットも記録する。
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