2012年12月17日月曜日

15年 ジャイアンツvsライオン 7回戦


7月10日 (水) 後楽園

1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 計
1 0 4 0 0 0 0 0 0  0   2  7 ジャイアンツ 36勝16敗 0.692 澤村栄治 泉田喜義 中尾輝三
3 0 0 0 2 0 0 0 0  0   0  5 ライオン        15勝36敗2分 0.294 菊矢吉男 近藤久

勝利投手 中尾輝三 12勝5敗
敗戦投手 近藤久       3勝9敗

勝利打点 千葉茂 8


千葉茂、延長11回決勝タイムリー

 ジャイアンツは初回、先頭の白石敏男が左前打で出塁、吉原正喜は右飛に倒れるが川上哲治が右前打を放って一死一二塁、中島治康の遊ゴロをショート加地健三郎がエラーする間に二走白石が一気にホームに還り1点を先制する。

 ライオンは1回裏、ジャイアンツ先発の澤村栄治に襲いかかり、先頭の坪内道則が四球で出塁、加地が右前打、戸川信夫の三前バントが内野安打となって無死満塁、鬼頭数雄が右前に逆転の2点タイムリーを放って2-1、なお無死一三塁から広田修三の三ゴロで鬼頭が二封される間に戸川が還って3-1とする。

 ジャイアンツは2回から先発の澤村に代えて泉田喜義をマウンドに送る。

 ジャイアンツは3回、先頭の吉原が四球で出塁、川上は遊飛に倒れるが中島が中前打、千葉茂の遊ゴロをショート加地がエラーして一死満塁、平山菊二が中前に同点の2点タイムリーを放って3-3、ダブルスチールを決めて一死二三塁、林清一のピッチャー強襲ヒットで二者還って5-3と逆転する。

 ライオンは4回から先発の菊矢吉男に代えて近藤久がマウンドに上がる。

 ライオンは5回、一死後加地、戸川が連続四球、鬼頭の二ゴロの間に二者進塁し、広田が四球を選んで二死満塁、野村高義がセンター右に同点の2点タイムリーを放って5-5と追い付く。

 ジャイアンツは6回から泉田に代えて三番手として中尾輝三をマウンドに送る。

 最近の試合には珍しく序盤は点の取り合いになったが6回以降は中尾と近藤の両左腕投手の投げ合いとなり5対5の同点のまま延長戦に突入する。

 ジャイアンツは10回、二死後林が中前打を放つが中尾は遊ゴロに倒れる。

 ライオンは10回裏、戸川が中前打、鬼頭も中前打を放って無死一二塁とサヨナラのチャンスをつかむ。しかし広田の送りバントはファースト川上への小フライとなって捕球した川上から二塁に送られ飛び出していた戸川が帰塁出来ずにゲッツー、野村も三振に倒れてスリーアウトチェンジ。

 ジャイアンツは11回、二死後吉原が左翼線にヒット、川上も左翼線にヒットを放って二死一二塁、中島が四球を選んで二死満塁、ここで千葉が右翼線に快打を放って二者を迎え入れ7-5とする。

 ライオンは11回裏、伊勢川眞澄は右飛、前田諭治に代わる代打福士勇は二ゴロ、近藤に代わる代打山本秀雄は三振に倒れてジャイアンツが接戦を制す。


 前回登板で自身三度目のノーヒットノーランを記録し澤村栄治は本日は1回でKOされた。この件について翌日の読売新聞は「両軍先発投手の無威力」と書いているだけで澤村のピッチング内容には触れていない。この試合のスコアカードにはカウントも記載されているので澤村のピッチングを分析してみると、先頭の坪内にはボール、ボール、ストライク、ボール、ボールで四球。二番加地にはボール、ボール、ストライク、ストライクから右前打。三番戸川にはボール、ストライクから内野安打。四番鬼頭数雄にはボール、ストライク、ボールから先制タイムリーを打たれている。ボールが先行しているのは一目瞭然である。この日も左足を高く上げていたかは不明であるが、いまだ身体のバランスがとれていないことを物語っている。











               *1回でKOされた澤村栄治を伝えるスコアカード。

















     *千葉茂が11回に決勝打を放ったジャイアンツ打線。









 

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