2013年10月5日土曜日

16年  巨人vs朝日 2回戦


4月22日 (火) 甲子園

1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
0 1 0 0 0 1 0 0 0 2 巨人 9勝2敗 0.818 泉田喜義
0 0 0 0 0 0 1 0 0 1 朝日 4勝9敗 0.308 内藤幸三 山本秀雄

勝利投手 泉田喜義 1勝0敗
敗戦投手 内藤幸三 0勝1敗

二塁打 (巨)中島

勝利打点 白石敏男 2

猛打賞 (巨)中島 2、平山 1


巨人16残塁

 巨人は楠安夫が今季二度目の先発マスク。

 巨人は初回、一死後水原茂が右前打で出塁、中島治康が左中間に二塁打を放って一死二三塁、しかし川上哲治は三振、千葉茂は二ゴロに倒れる。

 巨人は2回、先頭の楠が四球で出塁、平山菊二の右前打で無死一二塁、呉波は中飛、泉田喜義は三振に倒れて二死一二塁、トップに返り白石敏男が右前にタイムリーを放って二走楠が先制のホームを踏む。

 巨人は3回、先頭の中島が四球で出塁、川上の遊ゴロでランナーが入れ替わり、パスボールで川上が二進、千葉が四球を選んで一死一二塁、楠は三振に倒れ三塁に走った川上も刺されて三振ゲッツー。

 巨人は4回、二死後泉田が左翼線にヒット、トップに返り白石が四球を選んで二死一二塁、水原は三振に倒れてスリーアウトチェンジ。

 巨人は5回、先頭の中島が右前打、川上と千葉の二ゴロで中島は二進、三進を続けて二死三塁、楠と平山が連続四球を選んで二死満塁、呉は三振に倒れてスリーアウトチェンジ。朝日先発の“初代巨人キラー”内藤幸三はここまで6安打6四球ながら1失点。この回二死三塁からの連続四球は満塁策ではなくストライクが入らなかっただけでしょう。

 巨人は6回、一死後白石が四球から二盗に成功、水原が死球を受けて一死一二塁、朝日ベントはここで内藤をあきらめて山本秀雄をマウンドに送る。中島が山本の代わりばなを捕えて左前にタイムリーを放ち2-0とする。

 巨人は7回、一死後平山が左前打から二盗に成功、キャッチャー伊勢川眞澄からの送球をショート前田諭治が逸らす間に平山は三塁に進み、呉も四球から二盗を決めて一死二三塁、泉田は一ゴロに倒れ、トップに返り白石が死球を受けて二死満塁、しかし水原は右飛に倒れてスリーアウトチェンジ。

 朝日は7回裏、二死後鬼頭政一の遊ゴロをショート白石がエラー、村上重夫の右前打で一走鬼頭は二塁にストップするがライト中島からの返球を受けたセカンド千葉が投げる必要のない三塁に悪送球する間に二走鬼頭が一気にホームに還り1-2とする。巨人は7回まで毎回スコアリングポジションに走者を送りながら2点しか取れない間にミスにより1点差に迫られた。

 巨人は8回、一死後川上が左前打で出塁するが、千葉の投ゴロは「1-6-3」と渡ってダブルプレー。

 朝日は8回裏、一死後前田の遊ゴロをショート白石が一塁に悪送球、しかし坪内道則の三ゴロは「5-4-3」と渡ってダブルプレー。


 巨人は9回、先頭の楠が四球で出塁すると代走に戦場から戻ってきた筒井修を起用、平山の中前打で無死一二塁、キャッチャー伊勢川からの二塁牽制に二走筒井は二三塁間に挟まれ「2-6--5」と渡ってタッチアウト、筒井はまだ試合勘が戻っていないようだ。この間に打者走者の平山は二塁に進み、呉は中飛に倒れて二死二塁、泉田の中前打で二走平山はホームを狙うがセンター坪内からのバックホームにタッチアウト。

 朝日は9回裏、先頭の五味芳夫が四球で出塁、室脇正信は左飛に倒れるが、五味が二盗を決めて一死二塁と一打同点のチャンス、四番灰山元章は期待に応えて中前打、二走五味は三塁ベースを蹴ってホームに突進するがセンター呉のバックホームにタッチアウト、最後は鬼頭が中飛に倒れてゲームセットを告げるサイレンが高々と鳴り響く。


 巨人は毎回走者を出し、8回を除いて毎回スコアリングポジションに走者を送りながら16残塁を記録して2得点に終わった。第一期黄金時代の巨人は他を圧していたとしか歴史では伝わっていないが、中にはこういう締まらないゲームがあったのも史実です。締まらないゲームを9回、両チームのセンターが見事なバックホームで締め括ってくれた。


 泉田喜義は苦しい展開の中で好投、4安打3四球1三振1失点、自責点ゼロの完投で今季初勝利をあげる。打っても5打数2安打であった。川上を打撃に専念させるために採用したと考えられる左腕の泉田は、公式戦では登板が少ないので公式記録ではあまり出場していないように見えますが、当時はペナントレースの合間にも桐生や大宮に遠征して地元のチームとの地方巡業が数多く行われており、その際は泉田喜義が数多く登板しています。ネット上に残された数字をパクってくるだけでは真実は見えません。現データから事実関係を拾っていかなければならない。






*泉田喜義はじりじりするような試合展開にもめげずに好投を見せ、4安打3四球1三振1失点、自責点ゼロの完投で今季初勝利をあげる。














*16残塁を記録した巨人打線。スマホの方には見えにくいかもしれませんが、一番右端の列が「残塁」です。右下の合計欄が「16」となっているのが確認できます。












 

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