5月19日(水)西宮
1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
0 0 0 0 0 1 0 0 0 1 大東京 7勝16敗1分 0.304 大友一明
0 0 1 0 2 0 0 1 X 4 タイガース 17勝6敗1分 0.739 西村幸生
勝利投手 西村幸生 6勝2敗
敗戦投手 大友一明 2勝5敗
二塁打 (タ)松木2
デッドヒート
大東京は3回、坪内道則四球、鬼頭数雄右前打で坪内が三塁に進む間に鬼頭も二塁を陥れて一死二三塁と先制のチャンスを迎える。しかし、三番水谷則一遊飛、四番中村三郎が三ゴロに倒れて無得点。ここで先取点を奪っていたら本日の大友一明の出来なら面白かったかも。
タイガースは3回裏、皆川定之中前打、松木謙治郎中越え二塁打、藤井勇四球で一死満塁、ピンチの後にはチャンスあり、山口政信二飛で二死満塁、3回の守備から景浦将に代わりライトに入る御園生崇男の当りは三塁へ平凡なゴロ、しかしこれが内野安打となり1点を先制(翌日の読売新聞によると、サード浅原直人が捕球後三塁ベースを踏んででいれば何でもなかったものを一塁に送球したばかりに内野安打となってしまったとしている。)。更に5回、山口の四球と奈良友夫のヒットでチャンスを作り伊賀上良平の投ゴロエラーと門前真佐人の中犠飛で2点を加え3-0。
大東京6回、水谷左前打、中村四球、煤孫伝右前打とクリーンナップで無死満塁のチャンスを作る。しかし浅原の当りは遊ゴロ、6-4-3と渡りゲッツーの間に1点を返すに止まる。逆にタイガースは8回、ヒットの皆川を松木のこの日二本目の二塁打で還して4-1とリードを広げる。
西村幸生は7回以降大東京打線を無安打に抑え、結局5安打5四球4三振で2試合連続完投勝利、第2期無敗の4連勝で6勝目をあげる。完全にタイガースのエースとして認知してよいであろう。
タイガースは17勝6敗1分、勝率7割3分9厘で首位ジャイアンツと並び同率首位に躍り出る。ジャイアンツとのデッドヒートはどこまで続くのか(因みにデッドヒートとは一般に「ゴール前の競り合い」や「激しいペナントレース」等の意味で使われていますが、元々は競馬用語で「同着」の意味。先日の優駿牝馬(オークス)でアパパネとサンテミリオンによるG1史上初の1着同着がありましたが、昭和36年の東京優駿(日本ダービー)も同着ではなかったかと言われております。この時1着ハクショウはハナ差で2着メジロオーの追い込みを抑えたと判定されましたが、ハクショウは当時の大馬主西博の所有馬、名ジョッキー保田隆芳の騎乗、大調教師尾形藤吉の管理する名血馬、一方メジロオーのメジロは今でこそ一大看板ですが当時はまだ新参者でありその差が判定に影響したとも言われております。中央競馬会の機関誌「優駿」にさえ、「デットヒートでもよかったのでは」という記述があるくらいですから。)。
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