2010年6月1日火曜日

12年春 名古屋vsジャイアンツ 3回戦

5月19日(水)上井草


1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 計
1 0 0 0 1 1 0 0 0  1  4 名古屋     9勝15敗   0.375 木下博喜-田中実
0 0 0 0 1 2 0 0 0  0  3 ジャイアンツ 17勝6敗1分 0.739 前川八郎-スタルヒン


勝利投手 田中実   4勝4敗
敗戦投手 スタルヒン 3勝3敗


二塁打 (名)志手、岩田
三塁打 (名)桝 (ジ)呉


頼れる男、桝嘉一


 ジャイアンツ藤本監督は6連勝でストップしたことからツキを変えるためか、一番三原脩、二番呉波、三番水原茂と打線を組み替えて試合に臨んだ。一方名古屋は、門司鉄道局から急遽入団した石丸藤吉をいきなり二番セカンドで起用する。

 名古屋は初回、ジャイアンツ先発の前川八郎の立ちあがりを攻めトップの志手清彦が左翼線二塁打、本日がデビュー戦となる石丸藤吉中前打で無死一三塁と先制のチャンスを作る。桝嘉一の遊ゴロは6-4-3と渡るが一塁はセーフ、この間に三走志手が還って1点を先制。更に岩田次男が左前打を放ち1死満塁とするが小島茂男は5-4-3のゲッツーに倒れ追加点はならず。ジャイアンツは名古屋先発木下博喜のスローボールとカーブを打ちあぐねて4回まで無得点。

 名古屋は5回、この回先頭の芳賀直一が左中間を破る三塁打で出塁、三浦敏一の遊ゴロの間に芳賀が還って2-0と突き放す。ジャイアンツはその裏、先頭の前川四球、三原の遊ゴロでランナーが入れ替わり呉波が右中間に三塁打を放ち2-1とする。打線組み替え効果か。しかし名古屋は6回、この回先頭の石丸が三遊間を破って出塁、桝が送り岩田の遊ゴロをショート白石敏男が失する間に石丸がホームを駆け抜け3-1と再び突き放す。
 ジャイアンツは6回裏、先頭の筒井修四球、伊藤健太郎左前打の無死一二塁から内堀保が送って一死二三塁と一打同点のチャンス到来。ここで前川が右前に2点タイムリーを放ち3-3の同点に追い付く。

 名古屋は7回は二死一二塁、8回も二死二塁のチャンスを作るがあと一本が出ず。9回も先頭の前田喜代志が左翼線安打で出塁し芳賀直一が送って一死二塁のチャンスを作るがここで前川をリリーフしたスタルヒンに後続が抑えられて無得点に終わる。
 ジャイアンツは7回、先頭の水原が四球で歩くが木下をリリーフした田中実に後続を抑えられる。9回裏、一死後呉が右翼線安打、二死後中島治康右前打、白石四球で二死満塁とサヨナラのチャンスを迎えるが筒井に代わる代打山本栄一郎は三邪飛に倒れて延長へ。

 名古屋は10回、二死から桝が右中間に三塁打、続く岩田が右前に決勝のタイムリーを放って4-3とする(翌日の読売新聞によると、カーブを2球続けたところを岩田に右に狙い打たれた模様で、スタルヒン-内堀のバッテリーの若さが出たと論じている。)。田中実は10回裏を三者凡退に抑えて名古屋がジャイアンツを撃破。ジャイアンツは6連勝後引分けに次いで敗戦となりこの時点で2位タイガースとの差は半ゲーム差に縮まる。

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