8月6日 (火) 新京 児玉公園球場
1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
0 0 1 0 0 1 3 1 0 6 タイガース 34勝23敗3分 0.596 木下勇 三輪八郎 若林忠志
0 0 0 1 0 0 0 2 0 3 南海 17勝40敗3分 0.298 劉瀬章
勝利投手 三輪八郎 11勝2敗
敗戦投手 劉瀬章 2勝6敗
セーブ 若林忠志 4
勝利打点 森国五郎 1
森国五郎、決勝打
タイガースは3回、先頭の皆川定之の三ゴロをサード藤戸逸郎がエラー、松木謙治郎と本堂保次の二ゴロの間に皆川は二進、三進して二死三塁、伊賀上良平が左中間に二塁打を放って1点を先制する。
南海は4回、先頭の国久松一が四球で出塁、吉川義次が中越えにタイムリー二塁打を放って1-1の同点に追い付く。吉川は二塁ベースを蹴って三塁に向かうが「8-6-5」と中継されてタッチアウト。
タイガースは6回、一死後宮崎剛が中前打、土井垣武に代わる代打カイザー田中義雄の三ゴロをサード藤戸がジャッグル、一走宮崎がオーバーランしたところ白球を拾い上げた藤戸から「5-4-6」と転送されてタッチアウト、この間に打者走者の田中は二塁に進んで二死二塁、森国五郎が右中間に三塁打を放って2-1と勝ち越す。
タイガースは6回から田中が土井垣に代わってマスクを被り、先発の木下勇に代えて三輪八郎をリリーフに送る。
タイガースは7回、先頭のジミー堀尾文人が左前打で出塁、皆川の右前打で無死一三塁、キャッチャー吉川義次からの三塁牽制が悪送球となって堀尾が生還し3-1、皆川も二塁に進み、松木は三振に倒れるが本堂の左前打とレフト木村勉のエラーで皆川が生還して4-1、打者走者の本堂は三塁に進みワイルドピッチで生還して5-1とする。
タイガースは8回、二死後三輪が右中間に二塁打、トップに返り堀尾が左前にタイムリーを放って6-1と突き放す。
南海は8回裏、一死後藤戸が左中間に二塁打、トップに返り岩出清の二ゴロの間に藤戸は三進、岡村俊昭のバントヒットで藤戸は動かず二死一三塁、国久松一が中前にタイムリーを放って2-6、吉川の三ゴロをサード伊賀上良平がエラーする間に二走岡村が生還して3-6、清水秀雄に代わる代打上田良夫の三塁ライナーを伊賀上が連続エラーして二死満塁、しかし木村に代わる代打山尾年加寿は捕邪飛に倒れてスリーアウトチェンジ。
南海は9回裏、先頭の前田貞行がセンター左奥に二塁打、タイガースベンチはここで三輪に代えて若林忠志を三番手としてマウンドに送る。劉瀬章に代わる代打岩本義行がライトに二塁打、二走前田諭治は三塁に止まっているのでライトが捕れるかというポテン性の当りだったのでしょう。更に藤戸が死球を受けて無死満塁、しかしトップに返り岩出の当りは投ゴロ、「1-2-3」と渡ってダブルプレー、岡村が遊ゴロに倒れてタイガースが逃げ切る。最後は若林が得意のシンカーで仕留めたのでしょう。
森国五郎が決勝三塁打を放って初の勝利打点を記録した。森は大分商業の出身。大分商業時代は昭和13年の夏の甲子園に出場している。森国五郎は通算3年間プロ野球に在籍し、通算84安打を記録することとなるが、長打は、二塁打が3本、三塁打が1本、本塁打は0本であった。すなわち、本日の決勝三塁打が森国五郎にとってプロ生活唯一の三塁打であったことになる。
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