上の地図はWikipediaからコピーさせていただきました。満州リーグの実況中継をお楽しみいただくには、大連、奉天(現・瀋陽)、新京(現・長春)の位置関係と距離を頭に入れておくことをお薦めいたします。大連から奉天は約400キロ、奉天から新京は約300キロ、大連から新京は約700キロです。満州リーグは主に大連 満倶球場、奉天 満鉄球場、新京 児玉公園球場で行われます。1日に3球場で二試合ずつ、計6試合が行われることもあります。九球団は南満州鉄道を利用して三都市間を往復しながら1カ月弱の間に72試合を消化していく訳です。
昭和15年7月31日付け読売新聞の記事によると7月29日午前8時に大連港に到着した一行は、大連発午前10時半の列車で午後4時に奉天に到着しています。大連-奉天間は5時間半かかるようです(12月31日付けブログ「満州リーグ」参照)。
移動は主に夜行列車が使用されたようです。8月1日には新京 児玉公園球場でタイガースvs金鯱8回戦、タイガースvsセネタース8回戦が行われますが、8月1日付け満州日日新聞には「セネタース軍は早くも31日午前6時18分着列車で暁の首都入りをなし、大阪タイガース軍一行二十名も同午後6時48分着列車で颯爽と新京着、更に金鯱軍は(8月=筆者注)1日午前7時45分着列車で新京着」と書かれています。
7月30日に奉天で入場式が行われ、予定されていた南海vsセネタース8回戦と名古屋vsタイガース8回戦は雨のため中止となりました。セネタースは30日夜半の奉天発夜行列車で翌朝新京入り、タイガースは奉天で一泊して31日昼過ぎに出発して夕方新京に到着、金鯱は31日に奉天で午後4時5分開始のジャイアンツ戦に勝って午後5時52分に試合終了、夜半に奉天を出発して翌朝新京に到着したようです。
満州リーグでは内地の試合では考えられないことが数多く起りますので、「満州リーグ エトセトラ」シリーズを随時お伝えしていきます。
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