2013年1月23日水曜日

15年 南海vs阪急 8回戦 満州リーグ


8月10日 (土) 大連 満倶球場

1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
0 0 0 0 1 0 0 0 0 1 南海 17勝42敗4分 0.288 清水秀雄
0 0 0 0 2 0 1 0 X 3 阪急 34勝23敗4分 0.596 石田光彦

勝利投手 石田光彦 7勝8敗
敗戦投手 清水秀雄 7勝14敗

二塁打 (南)上田良、吉川

勝利打点 なし


石田光彦、投打走に活躍

 昨日奉天でセネタースと延長11回引き分けた南海は三等寝台の夜行列車で今朝大連入りして本日は阪急、ジャイアンツとのダブルヘッダーとなる。現代のひ弱な選手会だと「疲れるからいやだ~」と駄々をこねて「ストライキだ~」と騒いでいるところでしょう。

 南海先発の清水秀雄は制球を整えて4回まで1四球のみ、2安打を許すが初回はフランク山田伝の二盗をキャッチャー吉川義次が刺し、4回無死一塁は井野川利春を遊ゴロ併殺に打ち取りここまで無失点。

 南海は初回、一死後岩出清が四球で出塁、岡村俊昭は右飛に倒れるが吉川が右翼線に二塁打を放って二死二三塁、しかし期待の岩本義行は三振に倒れる。

 南海は3回、先頭の藤戸逸郎が左翼線にヒット、トップに返り国久松一が送って一死二塁、岩出は中飛に倒れるが岡村は四球、更に重盗を決めて再び二死二三塁、しかしここも吉川が三振に倒れて無得点。

 南海は5回、先頭の藤戸が四球で出塁、国久が二打席連続で送りバントを決めて一死二塁、岩出は遊ゴロに倒れて二死二塁、岡村が中前に先制タイムリーを放って1-0とする。

 阪急は5回裏、一死後新富卯三郎が中前打で出塁、伊東甚吉のバントは犠打となって二死二塁、石田光彦は四球を選んで二死一二塁、トップに返り西村正夫に代わる代打森田定雄の遊ゴロをショート前田貞行がトンネルする間に二走新富が還って1-1の同点、一走石田も三塁に達して二死一三塁、ここで森田の代走中島喬が二塁に走りキャッチャー吉川が二塁に送球するとストップ、中島が一二塁間に挟まれる間に三走石田がタイミング良くホームを突いて2-1と勝ち越し、中島は「2-6-1-6」でタッチアウトとなり盗塁失敗が記録されたため石田にはホームスチールは記録されない。

 阪急は7回、一死後上田藤夫が左前打で出塁、上田が二盗を決めて新富の三ゴロの間に三進、伊東が四球を選んで二死一三塁、石田が中前に貴重なタイムリーを放って3-1と突き放す。


 石田光彦は5安打3四球3三振の完投で7勝目をあげる。翌日の満州日日新聞によるとカーブが良かったとのこと。石田の投打走に渡る活躍で阪急が快勝した。










*石田光彦は5安打完投で7勝目をあげる。5回の攻撃では本盗こそ記録されなかったが実質ホームスチールを決め、7回には貴重なダメ押しタイムリーを放った。











 

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