満州リーグの開幕週となった今節はセネタースが1勝0敗2分、タイガースが3勝1敗、ジャイアンツが3勝2敗、名古屋が2勝2敗1分、金鯱が2勝2敗、ライオンが1勝1敗、阪急が1勝1敗、イーグルスが1勝3敗1分、南海が1勝3敗であった。全チームが片目を開けたことになる。
夏季シリーズ通算ではセネタースが17勝6敗4分7割3分9厘で首位の座をキープ、ジャイアンツ が20勝9敗6割9分、タイガースが16勝10敗2分6割1分5厘で追っている。
今季通算ではセネタースが35勝17敗7分6割7分3厘で首位、ジャイアンツが41勝20敗6割7分2厘の僅少差で追っている。
週間MVP
投手部門
タイガース 三輪八郎 1
8月2日のジャイアンツ戦でノーヒットノーランを達成する。
打撃部門
金鯱 漆原進 1
今節4試合連続ヒットで15打数7安打3得点1打点1、二塁打1本を記録して好調金鯱の象徴となっている。
タイガース 森国五郎 1
今節13打数6安打2打点、三塁打1本を記録する。8月1日のタイガース戦では4打数4安打、6日の南海戦では決勝三塁打を放って勝利打点。
殊勲賞
金鯱 濃人渉 1
7月31日のジャイアンツ戦で3打点を記録する。
金鯱 室脇正信 2
6日の南海戦で3打点を記録する。
敢闘賞
金鯱 中山正嘉 1
今節2勝をあげて好調金鯱を引っ張る。
名古屋 岡本敏男 1
プロ入り初登板となった6日のセネタース戦で延長11回を完投して無失点。
技能賞
満鉄 猪子理事 1
7月31日の始球式でストライク投球を見せて満州リーグの幕を開ける。猪子理事はかつての満鉄の名選手で満鉄野球部の発展に寄与したことで知られる。始球式では白球に大村卓一満鉄総裁がサインを入れて猪子理事に渡し、キャッチャー松元三彦のミットにストライク投球したと伝えられている。戦後は悲劇的な最期を迎えた大村総裁とは対照的に戦後の日本球界にも足跡を残している。猪子一到は、1958年に三宅大輔と共にアーサー・マン著「ウィニングベースボール」を翻訳し、松竹ロビンスや近鉄パールスの球団経営にも参画することとなる。
イーグルス 玉腰忠義 1
1日のジャイアンツ戦では投手として「1-6-3」、「1-2-3」、「L・1-3」と3度の併殺を完成。4日の名古屋戦ではランナー三塁で捕逸を素早くホームベースカバーして「2-1」でタッチアウトにするなど好守備を連発する。
ジャイアンツ 中島治康 1
1日のイーグルス戦で単独ホームスチールを決める。
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