2012年7月10日火曜日

15年 3月 月間MVP


月間MVP

投手部門

 名古屋 西沢道夫 1

 今月は菊矢吉男、スタルヒン、西沢道夫の3人が4勝1敗、若林忠志と森弘太郎が3勝1敗、野口二郎が3勝2敗、亀田忠が3勝3敗であった。

 菊矢は30日のジャイアンツ戦での1安打完封が光るが防御率2.63、WHIP1.15、奪三振率4.83で選外となった。

 スタルヒンは防御率1.02、WHIP0.77、奪三振率4.91、西沢道夫は防御率0.92、WHIP0.79、奪三振率2.77と奪三振率を除いて互角の成績であったが、名古屋快進撃の原動力となった点が評価されて西沢道夫の選出となった。

 18日のライオン戦でノーヒットノーランを記録した亀田忠は防御率1.36、WHIP1.25、奪三振率6.65で西沢を凌ぐまで至らなかった。若林忠志は防御率1.29、WHIP1.21、奪三振率2.79と安定していたが西沢を覆す成績ではなかった。野口二郎は防御率2.86、WHIP1.43、奪三振率7.36で案外打ち込まれており、奪三振率は高かったが西沢を上回る内容ではなかった。

 一方、森弘太郎は防御率1.17、WHIP0.70、奪三振率2.43と候補者の中ではNo1のWHIPを記録した。森は昭和12年の入団当初は「何の変哲もないピッチング」などと酷評されていたが昨年7勝3敗と頭角を現し、今年ブレイクすることとなる。今月のピッチング内容が森弘太郎の本格化を示しており、森にとってはターニングポイントとなった月であったと言える。



打撃部門

 ジャイアンツ 川上哲治 1

 今月は11試合で42打数16安打7得点10打点本塁打2本、打率3割8分1厘、出塁率4割3分5厘、長打率6割4分3厘、OPS1.078の成績で他を圧した。但し前半6試合が23打数11安打4割7分8厘に対して後半5試合は19打数5安打2割6分3厘と調子を落とし、終盤でのジャイアンツ2連敗の原因ともなった。

 対抗できる成績と言えるのは南海のピッチャー清水秀雄だけであった。清水は投げない時は外野または一塁手として出場し、打率こそ30打数7安打で2割3分3厘であったが二塁打2本、三塁打3本、本塁打1本とヒットの大半が長打であり、長打率6割、10打点をマークした。


























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