本日の鑑定団に昭和9年日米野球の日米両チームサイン色紙が登場しました。私は150万と鑑定しましたが、鑑定結果は160万でした。ところが・・・
鑑定士の話では「ゲーリッグとスタルヒンが入っていないのが残念」とのことでした。この色紙は京都でサインされたものです。京都在住の出品者の父親がその時の通訳だったことから書いてもらったとのことです。ここまで聞いて「おかしいのでは?」と思えないと当ブログ通とは言えません。サインは本物であることは間違いありません。しかし、スタルヒンのサインが入っていないのは当り前です。スタルヒンが全日本チームに合流したのは11月29日の大宮の試合からで、28日の京都の試合には行っていません。
こんなことも知らない人間が「鑑定士」を名乗っているのが実情です。本物の鑑定士前野氏は鑑定団のひどさに嫌気がさしてずいぶん前に自ら番組を降りています。鑑定団もテレビでやるのならもう少し勉強してくださいね。当ブログをお読みになられることをお薦めいたします。
因みにルー・ゲーリッグだけがチームサインから抜けているケースは良く見られます。ゲーリッグは新婚旅行を兼ねて来日していますので、エレノアと観光に出かけるのに忙しかったのでしょう。この頃は既にベーブ・ルースとの仲が修復不能だったとも言われており、これも関係しているかもしれません。
*昭和9年に来日した全米チームが函館で残したチームサイン。宿泊先の旅館の絵葉書に書いています。ここにもルー・ゲーリッグは入っていません。
本日の鑑定団の出品作にはモー・バーグが入っていませんでした。バーグもスパイ活動に忙しかったのでチームと行動を共にしないことがよくありました。函館では綺麗なサインを残しています(上段上から二番目)。流石に函館ではスパイ活動はしていなかったのでしょう。のんびりと湯の川温泉に浸かってリラックスしていたのでしょうか、日本で残したモー・バーグのサインの中では最高級のものと考えられます。
*こちらは昭和10年第1回アメリカ遠征時の東京ジャイアンツのチームサインボール。鈴木惣太郎、ビクトル・スタルヒン、澤村栄治の英字サインが同一パネルに書かれています。昭和9年の全日本チームにはスタルヒンの合流が遅れたので全日本のサインボールにはスタルヒンのサインが入っていないのが普通です。最も有名な昭和9年11月25日付け読売新聞附録の両チーム集合写真(全選手サイン入り)にも当然スタルヒンの姿はありません。
0 件のコメント:
コメントを投稿