斎藤との3度目の対決に投げ勝った田中が「2度あることは3度ある」と語ったようなので、当ブログとしては「2度あることはサンドピアリス」について語らざるをえません。
1989年11月12日、京都競馬場で行われたエリザベス女王杯で20頭立て20番人気のサンドピアリスが勝って単勝430.6倍の大穴が出ました。当時の連勝式馬券は連勝複式(今でいう枠連)しかなく、サンドピアリスは3枠6番でしたが同じ3枠には4番人気のシンエイロータスとオークス馬ライトカラーがいましたので筆者は3枠からの流し馬券で勝負しました。
単勝2.2倍の1番人気シャダイカグラは武豊騎乗で単枠指定となりましたが調子を落としていることは結構報じられていましたので無視しました。3.4倍の2番人気メジロモントレーはモガミの仔でいかにも秋になって強くなりそうなタイプでしたが人気になり過ぎたので買えず、7.3倍の3番人気カッティングエッジは名前のとおり抜群の切れ味を持っていましたが2400mでは買えず、4番人気のシンエイロータスは春後半から3連勝してトライアルのローズステークスではシャダイカグラの2着ということで3枠から勝負することにしました。
3枠から5千円ずつ、8枠のシャダイカグラだけを外しての7点3万5千円の勝負でした。結果は同枠の最低人気サンドピアリスが大穴をあけて1番人気シャダイカグラは最下位、2着にも人気薄のヤマフリアルが突っ込んできて枠連84.6倍という結果でした。いわゆる「代用品」でしたが、勝負の世界は勝てば官軍です。
サンドピアリスはハイセイコーの仔で明らかにダート馬でした。この日は良馬場にもかかわらず勝時計が2分28秒8と極端に遅かったことが勝因です。翌年のキョウエイタップは2分25秒5、5年後のヒシアマゾンは2分24秒3で走っている訳ですから。
「2度あることはサンドピアリス」、「3度の飯よりサンドピアリス」などと言われましたが、単勝430.6倍の記録はグレード制以降の重賞競走では現在でも最高配当記録です。私の勝負勘が人生で最も研ぎ澄まされていた頃の物語です。
0 件のコメント:
コメントを投稿