１５年 南海vs阪急 １回戦

3月30日 （土） 後楽園

1 2 3 4 5 6 7 8  9   計
1 0 0 0 0 0 0 0  0   1 南海 ３勝６敗１分 0.333 平野正太郎
0 0 0 0 0 0 0 0 2X  2 阪急 ５勝５敗１分 0.500 石田光彦

勝利投手 石田光彦     １勝３敗
敗戦投手 平野正太郎 ０勝１敗

本塁打　（南）国久　１号

勝利打点　フランク山田伝　２


山田伝、サヨナラスクイズ

　阪急は変則ダブルヘッダーの第二試合となる。

　南海は初回、二死後国久松一が右翼スタンドに先制ホームランを叩き込んで1-0とする。

　南海は2回以降7回まで岡村俊昭の2本の中前打の2安打のみで追加点は奪えず。

　一方、打撃不振の阪急は8回まで5安打を放つが無得点、これで34イニングス連続無得点となる。

　南海は8回、一死後岩出清が左前打、藤戸逸郎が中前打、国久は二飛に倒れるが岡村がこの日3安打目となる左前打を放って二死満塁、しかし末崎隆行は三振に倒れる。

　南海は9回、先頭の上田良夫の三ゴロをファースト石井武夫が落球、山尾年加寿の捕前送りバントをキャッチャー池田久之が一塁に悪送球、犠打エラーが記録されて無死一二塁、しかし佐野誠三の送りバントは投飛となり、飛び出していた二走上田良夫がピッチャー石田光彦から二塁ベースカバーのショート上田藤夫への送球に刺されてダブルプレー。因みに南海の上田良夫は阪急の上田藤夫の弟です。翌日の読売新聞によると、この際上田良夫が足首を捻挫したとのことで9回から国久がサードからセカンドに回り、サードには上田に代わって戸田与三郎が入る。

　阪急は9回裏、先頭の石井の代打井野川利春の三ゴロを代わったばかりのサード戸田がエラー、代走に新富卯三郎が起用される。池田に代わる代打として第一試合で延長11回を完投した森弘太郎が登場するが捕邪飛に倒れて一死一塁、ここで新富が二盗を決めて一死二塁、石田は四球を選んで一死一二塁、トップに返り浅野の打球はセカンド国久の正面に飛んでゲッツー試合終了かと思われた瞬間国久がエラー、二走新富が還って1-1の同点、阪急は35イニングス振りに得点する。一走石田も三塁に進んで一死一三塁、フランク山田伝がサヨナラスクイズを決めて阪急が打っ棄る。

　石田光彦は6安打1四球4三振の完投で1勝目をあげる。南海先発の平野正太郎も下手からの軟投で8回3分の1を5安打3四球1死球2三振と健闘したが最後は守備陣に足を引っ張られた。

　南海は鶴岡一人が兵役で抜けて内野陣はガタガタとなり、本日は9回の戸田と国久のエラーでサヨナラ負け、今季はこのパターンで多くの試合を失うこととなる。伝統的に名内野手を輩出していくこととなる南海にもこういう時代があった訳です。








　　　　　　　　　　　　　　　＊石田光彦は6安打完投で1勝目をあげる。