2012年7月2日月曜日

15年 セネタースvs金鯱 1回戦


3月29日 (金) 後楽園

1 2 3 4 5 6 7 8 9  計
0 0 0 0 3 0 1 0 1  5 セネタース 4勝4敗1分 0.500 野口二郎
0 0 0 0 0 0 0 0 0  0 金鯱          3勝6敗 0.333 古谷倉之助 内藤幸三

勝利投手 野口二郎     3勝1敗
敗戦投手 古谷倉之助 1勝3敗

二塁打 (セ)佐藤 (金)濃人
三塁打 (セ)西岡

勝利打点 織辺由三 1


野口二郎今季初完封

 昭和15年3月24日付け読売新聞は金鯱の小林茂太がセネタースに移籍したと伝えている。小林茂太は本日、セネタースの四番として初登場。

 セネタースは2回、二死後石井豊が四球で出塁、村松長太郎の右翼線ヒットで二死一三塁と先制のチャンスを迎えるが佐藤武夫は三振に倒れる。4回は一死後小林茂太がセネタース移籍後初ヒットとなる中前打を放つが柳鶴震の投ゴロは「1-4-3」と渡ってダブルプレー。

 セネタースは5回、一死後村松が中前打、佐藤が左翼線に二塁打を放って一死二三塁、織辺由三が中前にタイムリーを放って1点を先制、トップに返り苅田久徳は三ゴロに倒れるが横沢七郎が四球を選んで二死満塁、野口二郎が中前に2点タイムリーを放って3-0、一走横沢はバックホームの隙に三塁を狙うがキャッチャー長島進からサード山本次郎に送球されてタッチアウト。

 セネタースは7回、先頭の織辺が四球で出塁、苅田の三塁内野安打で無死一二塁、横沢の三ゴロ併殺で二死三塁、野口が左前にタイムリーを放って4-0とする。

 金鯱は8回から先発の古谷倉之助を下げて内藤幸三をリリーフに送る。

 セネタースは9回、一死後小林に代わる代打西岡義晴が右中間に三塁打、柳の遊ゴロの間に西岡が還って5-0と突き放す。

 野口二郎は危なげないピッチングで、2回山本に中前打、4回濃人渉に左中間二塁打、9回瀬井清に左翼線ヒットを許したのみ、結局3安打1四球7三振で今季初完封。打っても3打点の活躍であった。

 翌日の読売新聞によると鈴木惣太郎が試合中セネタースベンチに陣取って取材していたようで、5回の攻撃で苅田監督の指示がズバリ的中する様子を伝えている。村松には「初球を逃すな」と指示して中前打(スコアブックには2球目を打ったと記録されてはいるが)、佐藤には「ポイントをはっきり極めて打て」と指示して左翼線二塁打、織辺には「カーブを狙え」と指示して2球目のカーブを打って中前タイムリーとのことである。







               *野口二郎は3安打完封で3勝目をあげる。












     *苅田監督の指示がズバリ的中して快勝したセネタース打線。











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