2012年7月15日日曜日

15年 セネタースvs南海 2回戦


4月4日 (木) 西宮

1 2 3 4 5 6 7 8 9  計
0 0 3 0 0 0 0 4 0  7 セネタース 5勝5敗1分 0.500 浅岡三郎
0 0 0 0 0 0 0 0 0  0 南海          4勝7敗1分 0.364 清水秀雄

勝利投手 浅岡三郎 2勝0敗
敗戦投手 清水秀雄 1勝3敗

二塁打 (セ)小林、野口
三塁打 (セ)柳

勝利打点 小林茂太 1


浅岡三郎6安打完封

 1回、2回と二死一二塁のチャンスを潰してきたセネタースは3回、先頭の村松長太郎が振り逃げで生き、野口二郎の左翼線ヒットで無死一二塁、小林茂太が三塁線を破る二塁打を放って1点を先制、柳鶴震がセンター左奥に三塁打を放って3-0とする。

 セネタースは4回、一死後野口が左翼線に二塁打を放つが小林、柳は連続して二ゴロに倒れる。5回は一死後浅岡三郎、佐藤武夫、織辺由三が四球を選んで満塁とするが苅田久徳は三振、村松は投ゴロに倒れる。

 セネタースは8回、先頭の織辺が四球で出塁、トップに返り苅田の二ゴロでランナーが入れ替わり、村松は一邪飛に倒れて二死一塁、野口がこの日4本目のヒットを中前に放って二死一二塁、小林の三ゴロをサード戸田与三郎がエラーして二死満塁、柳が押出し四球を選んで4-0、横沢七郎も押出し四球を選んで5-0、浅岡が中前に2点タイムリーを放って7-0として勝負を決める。

 南海は1回は三者凡退。2回、先頭の岡村俊昭が中前打、一死後岡村が二盗に成功、二死後末崎隆行が四球を選んで二死一二塁、ここでキャッチャー佐藤武夫から一塁に牽制、一走末崎が一二塁間に挟まれる間に二走岡村は三塁を回ってホームを突くがファースト野口から佐藤に送られてタッチアウト。3回、一死後戸田が四球で出るが後続なし。4回は一死後岡村が遊失に生きるが後続なし。5回は先頭の末崎が中前打、佐野誠三の投ゴロは「1-4-3」と渡ってダブルプレー、戸田が2打席連続四球を選ぶが岩出清は二ゴロに倒れる。6回も先頭の藤戸逸郎が右前打で出塁するが二盗に失敗、国久松一は二ゴロ、岡村は三振に倒れる。

 南海は7回、一死後山尾年加寿に代わる代打深尾文彦が中前にプロ入り初ヒットを放って出塁、末崎が左前に2打席連続ヒット、しかし佐野に代わる代打吉川義次の遊ゴロは「6-4-3」と渡ってダブルプレー。8回、一死後岩出が中前打で出塁するが藤戸は投飛、国久は三直に倒れる。

 浅岡三郎は最終回、先頭の岡村を投ゴロ、清水秀雄に代わる代打天川清三郎を遊飛、平野正太郎を遊直に打ち取り、6安打3四球5三振の完封で2勝目をあげる。


 コントロールがいい浅岡の3つの与四球のうち2つを選んだのが戸田与三郎であった。戸田は通算30打数1安打の成績であるが四死球を13個記録している四球選びの名人であり、通算打率0割3分3厘に対して通算出塁率は3割2厘をマークしており、3月24日のイーグルス戦でも4打席3四球を記録している。

 金鯱から移籍してきた小林茂太が勝利打点を記録した。流石は「戦前随一のクラッチヒッター」ですが、それ以上に野口二郎に好影響を与えている。野口はこの日6打数4安打2得点1盗塁を記録、エース兼四番も小林茂太が加入して四番に定着しているので野口を三番に回すことができて負担が軽くなっている。






               *浅岡三郎は6安打完封で2勝目をあげる。










*金鯱から移籍してきた小林茂太が四番に定着したセネタース打線。野口二郎は6打数4安打を記録した。











4 件のコメント:

  1. 管理人様 是非知りたいのですが、
    笠松実
    井筒研一
    河村章
    中山正嘉
    丸山二三雄
    菊矢吉男

    こちらの投手の球種やフォームはわからないでしょうか?
    私も古い記事をあさっています。

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    1. ご連絡ありがとうございます。

       笠松実は当時の複数の記述から「シュート」を得意にしていたことが確認できます。菊矢吉男は松木謙二郎著「タイガースの生いたち」から「仮想沢村」の打撃投手にしたほどの剛球投手でしたが荒れ球だったという記述が信用できると思います。
       中山正嘉は大和球士著「真説日本野球史」に松山商業時代のピッチングについて「三振の山を築く派手な投球ではなかったが、中山には鋭いシュートボール、カーブの武器があって、凡打させる率が多かった。」という記述があります。
       井筒、河村、丸山は戦後の資料を探すしかないでしょうか。
       動画は見たことがありませんのでフォームが分かる資料は思い当たりません。昨年沢村の動画が新発見されましたので、どこかに眠っているかもしれません。

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  2. 丸山はシュートボールを武器にしていたようです。
    河村はサイドハンドからのカーブ
    井筒はアンダースローからのシュートとカーブだったようです。

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  3. 笠松実投手はシュート、カーブ、ドロップを武器にしていたようです。

    下記の投手について何かわかる事はないでしょうか?下記の投手についても調べています・・・

    浅岡三郎投手
    繁里栄投手
    高橋敏投手
    政野岩夫投手
    石原繁三投手
    吉江英四郎投手
    野口明投手


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