１３年春 イーグルスvsライオン ４回戦

6月4日 （土） 甲子園


1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 イーグルス ８勝９敗   0.471 中河美芳 亀田忠
1 0 0 0 0 0 0 1 X 2 ライオン     ５勝１１敗 0.313 菊矢吉男


勝利投手 菊矢吉男 ５勝８敗
敗戦投手 亀田忠     ５勝４敗


菊矢吉男、雪辱の日


　ライオンは初回、先頭の坪内道則が左前打で出塁、大友一明の三ゴロをサード漆原進が一塁に悪送球して無死一三塁、鬼頭数雄の一ゴロの間に坪内が還って1点を先制。続く四番室井豊、五番煤孫伝は連続三振で追加点はならず。本日小西徳郎監督はお気に入りの室井と煤孫をスタメンに並べてきた。

　ライオンは2回、この回先頭の菊矢吉男が左前打で出塁するが続く原一朗の一飛に飛び出しゲッツー。3回も一死後坪内が四球に歩き二盗を試みるもバッキー・ハリスの強肩の前にあえなく撃沈。3回も二死から四球に歩いた煤孫が二盗を試みるもハリスの牙城は崩れずタッチアウト。イーグルスは4回から先発の中河美芳に代えて第一試合に続いて連投となる亀田忠を注ぎ込み逆転に賭ける。第一試合の先発が古川正男と発表された時点で亀田忠の連投はある程度予想はできたが。

　ライオン先発の菊矢吉男は初回野村実に中前打を許すが中根之の遊ゴロは6-4-3のゲッツー。ショート中野隆雄には足を引っ張られることが多いがうるさい中根をダブルプレーに仕留めたのは大きかった。2回も先頭のハリスにヒットを許すが後続を抑え、3、4回は三者凡退と尻上がりに調子を上げてきた。
　5回は先頭の中河の遊ゴロを中野が一塁に悪送球して無死二塁のピンチを招くが杉田屋守の左飛で中河が飛び出しレフト鬼頭からセカンド大友に渡ってゲッツー。大貫賢の四球と山田潔の右前打で二死一二塁とされるが怖い亀田を投ゴロに打ち取りピンチを切り抜ける。7回も先頭の中河に左前打を許すが杉田屋の捕前送りバントにキャッチャー原がダッシュよく飛び出し中河を二塁に刺し、続く木下政文三振時に二盗の杉田屋を再び原が刺して三振ゲッツー。8回は三者凡退に抑えスミ一の厳しい展開を何とか持ちこたえる。

　菊谷を援護したいライオンは8回裏、八番柳澤騰市と九番中野が連続四球を選んで無死一二塁、ここで坪内が中前にタイムリーを放って待望の追加点を上げ2-0とする。更に大友が送って一死二三塁とするがここは亀田が踏ん張り鬼頭は捕邪飛、6回から室井に代わって四番ファーストに入っている桜井七之助は右飛に倒れる。この前の7回の攻撃で、一死後四球に歩いた菊谷は続く原の三振時に猛然とスタート、ハリスの強肩に刺されて三振ゲッツーとなったが、これがライオンナインの闘志に火を付けたか。

　イーグルスは最終回、二死からハリスが左翼線にヒット、中河が四球を選んで二死一二塁とするが杉田屋が一ゴロに倒れて試合終了を告げるサイレンが鳴り響く。

　これまで亀田忠vs菊矢吉男は2回戦、3回戦で先発同士の対決となりいずれも亀田忠に軍配が上がっている。本日の菊矢吉男は雪辱に燃える気概が伝わってくるピッチングであった。菊谷は6安打2四球2三振の完封で5月9日以来の勝星をあげて自身の連敗を7でストップさせる。第一試合で3得点のトップバッター寺内一隆を4打数無安打に抑えたのが最大の勝因である。一方、ライオンの切り込み隊長坪内道則は2打数2安打1四球1犠打1得点1打点と全得点に絡む活躍であった。