6月18日 (土) 後楽園
1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
0 0 0 0 0 0 1 2 0 3 名古屋 6勝15敗 0.286 森井茂 松尾幸造 西沢道夫
1 0 0 4 0 0 0 0 X 5 ジャイアンツ 15勝6敗 0.714 川上哲治 前川八郎
勝利投手 前川八郎 3勝2敗
敗戦投手 森井茂 3勝6敗
二塁打 (名)村澤 (ジ)伊藤
三塁打 (ジ)千葉
石田政良、首位打者に立つ
名古屋は石丸藤吉を兵役で失いセカンドには鈴木秀雄が入って七番。
名古屋は初回、先頭の石田政良が四球で出塁、二番に入る桝嘉一が中前打、大沢清が送って一死二三塁とするが四番に入った倉本信護は捕邪飛、三浦敏一は三ゴロに倒れて先制のチャンスを逃す。ジャイアンツは1回裏、二死後水原茂、中島治康、伊藤健太郎の三連続中前打で1点を先制する。
ジャイアンツは4回、この回先頭の中島が左翼線にヒット、伊藤が左中間に二塁打を放ち無死二三塁、名古屋はここで先発の森井茂から松尾幸造にスイッチするが、続く千葉茂が右中間に三塁打を放って3-0、永澤富士雄の右前タイムリーで4-0、吉原正喜の遊ゴロをショート村瀬一三がエラー、川上哲治の三ゴロで吉原が二封されて一死一三塁、トップに返り平山菊二は三飛に倒れるが白石敏男の二ゴロをセカンド鈴木秀雄がエラーする間に永澤が還って5-0とする。
川上哲治は6回まで毎回の6安打を浴びながら粘り強く投げ続けて名古屋打線を無得点に抑えてきたが7回に捕まった。名古屋は7回、この回先頭の村瀬が四球で出塁、トップに返り石田の三ゴロで村瀬は二封、桝の投ゴロで石田が二封、大沢清が珍しく引っ張って三塁に内野安打、倉本が中前にタイムリーを放って1点を返す。
名古屋は8回、この回先頭の小島茂男が中前打、鈴木の二ゴロで小島は二進、7回から登板の三番手西沢道夫が左前打、村瀬が左前にタイムリーを放って2-5、ジャイアンツベンチはここで川上をあきらめて前川八郎を投入、石田四球で満塁として桝の二ゴロの間に西沢が還って3-5まで追い上げるがここまで。名古屋は9回にも鈴木がヒットを放ち毎回安打を記録しながらの敗戦となった。
石田政良はこの日3打数1安打、今季通算68打数26安打3割8分2厘で首位打者に立った。前日まで4割をキープしていた桝嘉一はこの日5打数1安打で3割7分5厘となり第二位。しかし本日3打数2安打の中島治康が3割7分2厘、4打数2安打の伊藤健太郎が3割5分6厘で三位・四位に迫ってきており、こちらも見逃せない展開となってきた。
公式記録では前川八郎が勝利投手となっているが現行ルールでは当然川上哲治が勝利投手となる。本日の川上のピッチングは7回3分の1を投げて11安打3四球2三振3失点3自責点。毎回安打を許し、見ようによってはよれよれのピッチングにも見えるし良く粘ったとも言える。しかし1回3分の2を抑えた前川を勝利投手とする要因は客観的にみると少なく見える。当時の勝利投手は記録者の主観に委ねられておりよく見られる現象ではあるが。
先日発表された今年度の野球殿堂競技者表彰では落合博満の殿堂入りが決まったが、こちらも二年連続で一票差に泣いたうえでの当選とあって投票する記者の恣意性が話題となっています。昭和13年当時の勝利投手の決め方も、現在の日本における殿堂入りの基準も、いい加減という意味ではロサンゼルス・オリンピックの体操競技には負けるでしょう。あれだけ10点満点を連発すれば競技の優劣など決めようがないのではないでしょうか。しかもガッツポーズのやり方まで採点に入っていたようですから競技後派手に喜べば点が上がるようでは最早体操競技とは呼べないでしょう。流石にその後改められましたが。
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