2011年1月23日日曜日

13年春 金鯱vs阪急 4回戦

6月18日 (土) 甲子園


1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 計
0 3 0 0 1 0 0 0 0  0  4 金鯱   7勝14敗 0.333 鈴木鶴雄 中山正嘉
0 0 0 2 0 0 1 1 0 1X 5 阪急 11勝7敗   0.611 高橋敏 宮武三郎


勝利投手 宮武三郎 2勝1敗
敗戦投手 中山正嘉 4勝5敗

宮武三郎、リリーフで2連勝


 阪急は高橋敏がプロ入り初先発。

 金鯱は2回、この回先頭の松元三彦が左前打、一死後武笠茂男が中前打して一死一二塁、ここで岡野八郎が右前にヒットを飛ばす。二走松元は二塁から生還、ライトからの返球をカットしたセカンドキヨ野上清光がホームに悪送球する間に一走武笠も還り、打者走者の岡野は三塁に進み2-0、佐々木常助の遊ゴロの間に岡野が還り3-0とする。

 阪急は4回、一死後山下実監督が右前打で出塁、野上も右前打、島本義文は一飛に倒れるが高橋敏四球で二死満塁、西村正夫が左前に2点タイムリーを放って2-3と追い上げる。

 金鯱は5回、この回先頭の佐々木の遊ゴロをショート上田藤夫がエラー、一死後江口行男の右前打で一二塁、瀬井清に代わる代打古谷倉之助の中飛で二走佐々木はタッチアップから三塁に走る、センターからの送球をカットしたセカンド野上が又も三塁に悪送球して佐々木が生還して4-2と突き放す。

 阪急は5回裏、黒田健吾、山下好一が連続四球を選んで無死一二塁、金鯱は鈴木鶴雄から中山正嘉にスイッチ、ジミー堀尾文人が送って山下実四球で一死満塁、ここで野上に代えて代打宮武三郎を起用するが三振、島本に代えて小田野柏を代打に送るが一ゴロに倒れて無得点。阪急は6回から高橋敏に代わって宮武が二番手としてマウンドに上がる。キャッチャーには代打小田野に代わって大原敏夫が入りセカンドには宇野錦次を入れる。

 阪急は7回一死後山下好一の捕邪飛をファースト古谷が落球、命拾いした山下好一は四球を選んで出塁、堀尾が右前打、山下実四球で一死満塁、宮武が中犠飛を打ち上げて3-4と1点差に迫る。更に8回、この回先頭の宇野が中前打で出塁、トップに返り西村死球で無死一二塁、上田の遊ゴロは6-4-3と渡るゲッツーとなり二死三塁、黒田が左翼線にタイムリーを放ち宇野が同点のホームを踏む。

 阪急は10回裏、一死後宇野が中前打で出塁、すかさず二盗を決めて一死二塁、西村が左前打を放って一三塁、西村も盗塁を決めて一死二三塁、ここでここまで4打数無安打の上田藤夫がライトに犠牲フライを打ち上げて三走宇野錦次がサヨナラのホームを踏む。

 6回からリリーフに立った宮武三郎は8回に中山に中前打を許しただけで10回までの5イニングを1安打4四球3三振に抑える好投を見せてサヨナラ劇を呼び込んだ。宮武は6月5日のジ回戦に続いてリリーフで2連勝、どうやら投手・宮武三郎の模様を実況中継する機会が増えそうな雲行きである。

 6回からセカンドに入った宇野錦次が8回と10回にヒットで出塁して同点・サヨナラのホームを踏む。プロ入り初先発となった高橋敏は5回を投げて6安打2四球4失点2自責点、守備に足を引っ張られながら好投を続けた。翌日の読売新聞は「初陣に似合わぬ度胸で投げ込む曲球は金鯱のミートを外しており・・・」と伝えている。なお、自責点は2と記録されているが、1ではないかとの疑念が残るものである。

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