１３年春 ライオンvsジャイアンツ ２回戦

5月29日 （日） 後楽園


1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
0 1 0 0 0 0 0 0 0 1 ライオン 　　　４勝１０敗 0.286 近藤久
0 0 0 3 4 0 0 0 X 7 ジャイアンツ  ９勝４敗   0.692 川上哲治 スタルヒン 青柴憲一


勝利投手 スタルヒン ６勝０敗
敗戦投手 近藤久      ０勝３敗
セーブ　　 青柴憲一  １


二塁打　（ラ）中野
三塁打　（ジ）伊藤


青柴憲一、好リリーフで復活


　ジャイアンツは初回、トップの呉波の三ゴロをサード柳澤騰市がエラー、第一試合の悪夢が甦る。白石敏男の右前打で無死一三塁、水原茂は二飛に倒れて一死一三塁、中島治康の投ゴロをピッチャー近藤久は二塁に送球、ここで三走呉がスタート、二塁ベースカバーに入ったセカンド大友一明は二塁にベースタッチして本塁に送球、呉がタッチアウトとなって1-4-2というダブルプレーが完成する。ここは大友の好判断であった。

　ライオンは2回、この回先頭の原一朗が三前内野安打で出塁、中野隆雄は中飛に倒れるが柳澤の中前打で一死一二塁、近藤も中前打で続き二走原は三塁を蹴ってホームに向かう。センター強肩呉のバックホームはタイミングはアウトであったがキャッチャー吉原正喜がエラーして1点を先制。吉原はもう少し体にアザを作らないとだめか。

　ライオンは4回、この回先頭の中野が左中間に二塁打、柳澤の投前送りバントをピッチャー川上哲治が一塁に悪送球して犠打エラーが記録されて無死一三塁、柳澤二盗後近藤は四球を選び無死満塁、トップに返り坪内道則は浅い左飛に倒れて一死満塁、バッター大友のカウントがツーワンとなったところでピッチャーは川上からスタルヒンに交代、大友一邪飛、鬼頭数雄遊ゴロでピンチを切り抜ける。大友の好判断でライオンに傾いた流れがこの好継投でジャイアンツに変わることとなった。

　ジャイアンツは4回裏、一死後伊藤健太郎が中越えに三塁打、二死後永澤富士雄、吉原が連続して四球を選んで二死満塁、スタルヒンが中前にタイムリー、三走伊藤に続いて二走永澤もホームに突っ込む。レフト鬼頭からのバックホームはタイミングはアウトであったがキャッチャー原がエラーして二者生還して2-1と逆転して一走吉原も三塁に達し、呉の一塁への内野安打で吉原が還り3-1とする。

　ジャイアンツは5回、一死後中島が左翼線にヒット、伊藤、千葉茂が連続四球で一死満塁、永澤の2点タイムリー中前打で5-1、吉原の三塁内野安打とサード柳澤の一塁悪送球の間に千葉がホームに還り6-1として永澤も三塁に進み、スタルヒンの中犠飛で7-1とする。

　ジャイアンツは7回でスタルヒンを引っ込めて今季初登板となる青柴憲一をマウンドに送る。点差が無ければスタルヒンの続投であろうがここはスタルヒンを第二試合にも連投させる腹か。スタルヒンを続投させて第二試合にもう一度川上を先発させるか成田友三郎の連投よりはスタルヒンに第二試合に備えさせる方を選択したようだ。青柴の体調が3イニングくらいなら持つと思わせるまで回復していたのであろう。川上もスタルヒンもベンチに引っ込めているので、青柴がだめだったら成田の連投まであったかもしれないが、青柴が良く踏ん張って3イニングを2安打無四球に抑えて逃げ切る。

　ライオンはシーズン序盤戦は4勝1敗と首位に迫る勢いであったが早くも息切れし、三節連続三連敗を喫し九連敗。