2011年1月24日月曜日

13年春 名古屋vsライオン 4回戦

6月19日 (日) 後楽園


1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
0 3 2 1 0 0 0 0 0 6 名古屋   7勝15敗 0.318 松尾幸造 西沢道夫
0 0 0 0 2 0 0 0 0 2 ライオン 7勝14敗 0.333 菊矢吉男 近藤久


勝利投手 松尾幸造 3勝7敗
敗戦投手 菊矢吉男 7勝10敗
セーブ      西沢道夫 1


三塁打 (名)松尾
本塁打 (名)大沢 1号


大沢清、プロ入り初ホームラン


 名古屋は2回、この回先頭の大沢清の一ゴロをファースト桜井七之助がエラー、一死後倉本信護四球、小島茂男の投ゴロで倉本は二封、小島が二盗を決めて二死二三塁、ここで松尾幸造が右中間を破る三塁打を放ち2点を先制、村瀬一三が中前にタイムリーを放って3-0とする。

 名古屋は3回、先頭の石田政良がショートに内野安打、鈴木秀雄が中前打を放ち無死一二塁、桝嘉一の送りバントは一塁線への小飛球となりファースト桜井が好捕、一走鈴木が飛び出しており桜井から一塁ベースカバーに入ったピッチャー松尾に送られて「3-1A」のゲッツー、ところが二走石田は冷静にタッチアップから三塁を陥れる。この辺りは石丸藤吉の応召によりゲームに出るのが2試合目となる鈴木の経験不足と現在首位打者でゲーム感覚が研ぎ澄まされている石田の差が出たと言える。二死三塁となって続く大沢清がライトスタンドにツーランホームランを放って5-0とする。大沢にとってこれが記念すべきプロ入り初ホームランとなった。5月28日の甲子園のセネタース3回戦は降雨コールドゲームとなり3回にライトに打ったホームランは幻となったが本日は曇り空ではあるが雨の心配は無さそうである。この辺を見ると大沢の右打ちはただボールに合わせているだけではなく、右足に体重を残して振り切っているのではないかと考えられる。ライオンは4回から先発菊矢吉男に代わって近藤久が二番手として登板する。

 名古屋は4回、この回先頭の倉本が四球に歩き二盗の成功、小島も四球で無死一二塁、キャッチャー原一朗の二塁牽制に倉本が飛び出し二三塁間に挟まれてタッチアウト、この間に一走小島は二進、松尾は三振に倒れるが九番村瀬の右飛をライト水谷則一が落球する間に小島が生還して6-0とする。

 ライオンは5回、この回先頭の柳澤騰市に始まり中野隆雄、トップに返り坪内道則、更に大友一明と四連続四球で1点を返す。ここまで7四球となった松尾はここで降板し、二番手に西沢道夫が登場、西沢は鬼頭数雄に左犠飛を許すが桜井を三ゴロ、水谷を投ゴロに打ち取る。無死満塁からクリーンナップトリオを迎えるところでのリリーフであったがあっぱれの投球である。

 西沢道夫は5イニングを3安打無四球2三振無失点と見事なピッチング。公式記録では4回3分の0を投げて4安打7四球3三振1暴投2失点2自責点の松尾幸造に勝利投手が記録されたがここは投球内容から見ても現行ルール通り西沢に勝利投手が記録されて然るべしであったのではないか。西沢道夫には当ブログルールによりセーブが記録された(もちろん昭和13年当時にはセーブの記録は無く、当ブログ独自で現行ルールに照らしてセーブを記録しておりますのでご了承ください。)。

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