2012年10月5日金曜日

15年 金鯱vs阪急 5回戦



6月1日 (土) 中百舌鳥

1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
0 0 0 0 0 0 0 2 0 2 金鯱 10勝21敗2分 0.323 中山正嘉
0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 阪急 18勝12敗3分 0.600 石田光彦

勝利投手 中山正嘉 4勝10敗
敗戦投手 石田光彦 5勝6敗

三塁打 (阪)西村

勝利打点 佐々木常助 2


中山正嘉今季初完封

 金鯱は7回まで阪急先発の石田光彦の前に1安打2四球無得点。2、3、6、7回は三者凡退に抑えられる。

 一方、阪急は7回まで毎回ランナーを出しながら金鯱先発の中山正嘉を崩せずこちらも無得点。

 金鯱は8回、先頭の荒川正嘉が右前打で出塁、代走に上野義秋を起用、中山が四球を選んで無死一二塁、五味芳夫の投前送りバントをピッチャー石田が一塁に悪送球、犠打エラーとなって無死満塁、トップに返り佐々木常助が右前に均衡を破る先制タイムリーを放って1-0、濃人渉の中犠飛で2-0とする。

 中山は8回、この日初の三者凡退。9回は中島喬に代わる代打西村正夫に右中間を破られて三塁打を許すが、田中幸男に代わる代打浅野勝三郎を浅い左飛、フランク山田伝を捕邪飛、上田藤夫を中飛に打ち取る。


 阪急打線は13残塁の拙攻であった。一方、金鯱は3安打ながら8回のワンチャンスを物にして競り勝つ。

 中山正嘉は7安打6四球3三振で今季初完封を飾り4勝目をあげる。昨年25勝8完封をマークした中山は今季不振が続いていたがようやく初完封勝利を記録した。


 勝利打点を記録したのは佐々木常助であるが8回先頭打者として右前打を放って出塁した荒川正嘉も殊勲甲であった。昨年中山が20勝を記録した10月1日のライオン戦でも荒川は3、4、5回にいずれも先頭打者として出塁して得点を記録している。昨年6月24日のセネタース戦は稀に見る好ゲームとなったがこの試合でも荒川は9回に代打の代打として起用されて4対4に追い付く同点タイムリーを放っている。この試合では中山は現行ルールでは勝利投手となるがセーブを記録している。今年も5月24日の7対7で引き分けた南海戦で荒川は先発の内藤幸三の代打で登場して2点タイムリーを放ち、内藤をリリーフして中山が登板している。荒川正嘉はと中山正嘉は同じ「正嘉」であるが中山が投げると不思議と荒川が活躍する。

 荒川正嘉は呉二中からオール呉を経て昭和13年に金鯱に入団し、プロ生活は3年で通算81打数17安打12打点の記録を残して引退することとなる。大正元年生まれで昭和15年は29歳であり、明治44年生まれの古谷倉之助に次いでチーム二番目の高齢である。













               *中山正嘉は今季初完封で4勝目をマークする。
















     *金鯱打線は3安打であったがその内2本を荒川正嘉が放って阪急に競り勝つ。













 

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